入荷速報。ハリスツイード、今年版の生地見本が届きました。

ハリスツイードの新しい生地見本が届きました。

新柄もいくつかあります。
ジャケット参考価格66,000~78,000円(税別)より、です。

と、情報としてはそれだけなのですが、
ブランド紹介の方での記述を書き改めました。

結構きつい書き方をしましたが、書いたばかりなので、ここに転載します。
どうかお読みください。

ハリスツイード Harris Tweed (Scotland)

スコットランドのアウター・ヘブリディーズ諸島発祥のツイード生地。
多分世界一知名度のあるツイードでしょう。

ハリスツイードという会社があるのではなくて、
ハリスツイード協会HarrisTweedAuthorityという組合組織によって事業の管理がなされています。
(かつて英国で紳士服チェーン店を経営するある私企業がこの事業を一括で買収したことがあり、このときはハリスツイードが滅亡するのではないか、と世界中が震撼しましたが、さすがにこの会社もその愚行に気がついたのか、その後すぐに組合事業に戻され、事なきを得ました)

我々小売店は、ハリスツイードを直接生産者から買うことはなくて、国内外のマーチャント(服地卸商)から仕入れます。
当社の場合、東京のあるマーチャントが毎年秋に独自に企画し揃える生地を切り売りしてもらいます。

国内のマーチャントはまた海外のマーチャントから買ったり、と、何段階もルートを経て、ようやく生産者にたどり着くわけで、
だから、一口にハリスツイードと言っても、その色柄もクオリティも価格も、多種多様になるわけです。
ハリスツイードのラベルの付いた安価な商品が大量に出回ってしまったのも、組合のブランド管理がルーズであったためでしょう。
2018年に、日本の善意あるマーチャントなどが協力して、「ハリスツイード協会ラベルポリシー及びブランド使用規則資料」というものがようやくまとまりました。やっとルールができたのです。
時既に遅し、の感は若干否めませんが、モノを売るプロならばちゃんと守ってもらいたいものです。