葛利毛織(くずりけおり)が自社の服地に付けるブランドがドミンクスDOMINXです。

日本の毛織物の産地といえば、一宮を中心とする尾張(愛知県)一帯です。その尾州産地の中でも会社創立が大正元年(1912年)と、最古参に属するのが葛利毛織。
規模の拡大を追求せずにクオリティ重視の経営を貫いてきたここの何よりの特徴が、ションヘル織機です。

昭和6年にションヘルを導入以来、現在も葛利の服地のほとんどがこの手間暇の掛かる織機で織られています。左右に飛ぶシャトルが目で追えるほどの低速で動くこの旧式の織機で織られる服地は、糸の張りも緩く遊びがある分手触りも柔らかく、手織りに近い風合いを保っています。
倶樂部余話【236】参照