倶樂部余話【一三二】国会図書館でメンクラを調べる(二〇〇〇年五月一日)


 卒論以来、20年振りに国会図書館へ。アランセーターの日本での初見を探すため、雑誌「メンズ・クラブ」を創刊号(1954)から順に延々と頁をめくる。

当時VANの御用雑誌として、唯一の男の指南書だっただけに、誌面からはトップギアフルスロットルの日本の60年代の勢いがぐいぐいと伝わる。

56年...「マンボに代わるリズム~チャチャチャ」モデル菅原文太、高倉健。

57年...「ニットウェアーの新しい傾向~メリヤスの流行」モデル高島忠夫。

59年...「テニスセーター~流行のプリンスルック」(現天皇陛下ですね!)

60年...シェットランドセーター、ボタンダウンシャツ、ブルックスブラザース初見。ジャンボーニットなる新語。

63年...「ジーパンのすべて」。名物「街のアイビーリーガーズ」第一回。

65年...「アイビー特集号」。TPO

66年...「ピザ~イタリアで生まれアメリカの若者が育てたアイビーな味覚」「ジーパンはリバイス」。対談「アイビーとコンチとモッズ」。バミューダ。

67年...ツイスターゲーム。MG5。ピーコック。「アイビーVSトラッド」。

68年...サイケ。カントリールック。

いやはや、楽しい調査でした。ちなみに、フィッシャーマンセーター(アランセーター)の初見は651月号、そして我が社「野澤屋」の巻末特約店リスト加入は665月号でした。