倶樂部余話【一三六】八月に思うこと(二〇〇〇年八月三日)


顧客名簿を整理していて、不思議な事実に気が付きました。

月々の売り上げはかなり上下するにもかかわらず、来店されるメンバーズ(現時点で当報を配信している顧客)の数は毎月そんなに変化がなく、全メンバーズの二割前後とほぼ安定しているのです。単純に言うと、その中で買う人が増えると売れるし、買わない人が多いと売れない月になるわけです。

誤解しないで下さい。私は、店に来た以上は必ず何か買って下さい、などと言っているのではありません。売れる売れないは売る側の問題。遊びに見えるお客様のせいではないのですから。

言いたいことは、売れない時であっても、いつも一定のメンバーズの皆様とお会いできているという事実が何よりも嬉しい、ということです。しかもその割合が二割もある。一般に10%を超えれば御の字と言われるDM応答率が毎月20%にも及ぶ店などそうそうないはずで、これは自慢のデータです。

振り返ると、私は、いいヒトに会いたいがゆえにいいモノを売ってきたように思います。売りたい、よりも、会いたい、のです。八月は一年で最も売れない月。だからこそ、最もお客様に会いたい月でもあるのです。