倶樂部余話【二〇〇】祝!二百話(二〇〇五年九月五日)


遂に二百話の達成です。この記念すべきときに何を書くべきか、一向に考えがまとまらず、ちっとも筆が進みません。
 開店一周年のお礼を兼ねた案内状に第一話を載せたのが88年9月ですから、足かけ丸十七年、三十一歳から四十八歳まで…。ワープロ原稿を官製ハガキにコピーするだけという簡単な体裁を採ったことも長続きの秘訣でした。今思うと、私はアナログな手法ながらすでにメルマガを十七年前から配信していた、ということになります。

久しぶりに古いスクラップ帳を広げ、再び第一話から読み返してみました。三十一歳からの私がいます。苦し紛れに絞り出した駄文もあれば、本当に自分が書いたものかと思うほど惚れ惚れするような名文も少しは見当たります。喜怒あり、泣き笑いあり、いろんなことを書きつづってきたものだと思います。振り返って見てみると、バブル崩壊後の価格破壊がブームになっている頃などは、相当にもがき苦しんでいる様子が分かります。とても懐かしく感じます。

元来は数百通だけのハガキ通信ですが、第百三十話からはホームページにも掲載をしていますので、今では一体自分の文章がどのくらいの数の人に読まれているのやら、想像もできません。しかし、時には「一話から通しで読んでみたい」といった奇特なお申し出も頂戴するので、二百話を機に、何らかの形で公開したいとは思っています。ホントは一番いいのは、誰かが本にして出版してくれることなのですけど…。