【倶樂部余話】 No.221 3年目のクールビズ  (2007.6.6)


 クールビズも今年で三年目。元々が官主導の取り組みで始まっただけあって、初めての年は、ネクタイは締めてはならぬ、上着も着てはならぬ、とのお上からのお触れに、下々皆の衆「お行儀良く」素直に従ったのでありました。
 しかし、ファッションというのは、お仕着せに反骨する精神から生まれるもの。はい、制服をどうカッコ良く着ようかとアイデアを凝らした中高生の頃を思い出しますね。禁じられるほどに燃えてしまうのが恋とお洒落なのであります。
 「通勤の行き帰りはともかくとしても、やっぱり仕事の時にはちゃんとタイを締めていたいし、できれば上着もしっかりと着ていたい。それで暑いのは仕方ないだろ、クーラー強くしろなんて今更もう言わないしね。自分が我慢すればそれでいいんだから。」という声が今年は聞かれます。そう、着たけりゃ着ればいいし、外したけりゃ外せばいい。誰に指図されるでもなく、誰かと横並びになる必要もない。自らのビジネスに一番有効な手だてを自らがアレンジすればいい。
 これこそ、クールビズの名の下で男性に与えられたフリーハンドな特権だと考えると、三年目のクールビズはようやく押し付け感が消えて、けっこう個性的で幅のある楽しみができる夏になるんじゃないのかな、と感じているのです。(弥)