【倶樂部余話】 No.272 年表に載る年 (2011.7.1)


 子供の頃、うちのトイレには歴史年表が貼ってありました。その年と出来事を眺めながら「実際に当時に暮らしている市井の人々は、自分の今生きてるこの年が将来の年表に載るなんて、きっと思ってもみなかっただろうなぁ」と漠然と感じたものです。その感想は、645年でも1192年でもいいのですが、例えば1945年ならば、朝ドラの「おひさま」を視ているとやはり同じ思いを抱くのです。
 しかし、はっきりと分かってしまったことがあります。2011。この数字は間違いなく将来の歴史年表に載ることになるでしょう。しかもそれは日本史だけではなく、世界中の世界史年表にフクシマの文字とともに残るのです。今、私たちの生きているこのときが、です。私たちは年表に載るような瞬間に立ち会うことになってしまった。そんなふうに思うのは私だけでしょうか。
 そして、2011年の夏は、今までとは全く違う未経験の夏、となることでしょう。電力以外にも過去の実績がまるで役に立たないようなさまざまな事態がまだいろいろと起きるのだろうと思います。
 でも、でもですね、それでも私たちはその中で仕事をするのです。「どこもセールセールって、洋服屋は値下げしか能がないのか」と言われそうですが、この夏については悔しくもそれは否めない部分があります。なんのかんの言っても、やることちゃんとやらないと。
 かくして、夏物処分、です。8月から7月に決算を変えたというこちら側の事情もあって、今年は時期早めかつ値下げ幅大きめ、です。どうかご協力を、とお願いする次第であります。(弥)