倶樂部余話【351】最後のハガキ(2017年12月28日)


どうにも筆が進まずクリスマスを迎えてしまいました。現店舗からの撤退という大仕事にとても忙しいというのももちろんあるのですが、大きな理由は今話が最後のハガキ通信になるからです。

今はこの文章をWEB上で読んでくれる方も多いのでしょうが、元々は毎月発行するハガキ通信の冒頭雑話として書き始めたもので、開店2年目の年から29年間350回続けてきました。次号からはメールマガジンに切り替えるため、今号がハガキで送る最後となります。ただ届ける手段が変わるだけだよ、と簡単には片付けられないひとしおの思いが私の筆を遅らせるのでした。

ハガキ通信を始めたのは当時最も安価で効果的な販促手段だったからですが、最初のうちは低機能のワープロを駆使し文字数を数えてから段組みをしたりと、フリーペーパー的な体裁を整えることに随分と苦労しました。洋服屋のDMなのにこんなに文字ばかりびっしりのハガキに皆さん面食らったことでしょう。しかし結果的にはモノクロ印刷のハガキというのがよかったのでしょう、これがカラー刷りの封書だったらきっと長続きしなかったはずです。ハガキの持つ効能をだれよりも身に染みて知っているのは私自身に他なりません。

ですがノスタルジーだけで進化を拒むことはできません。商品紹介もWEBに頼っていこうとしている今後ですから、メールマガジンへの切り替えは必然です。思ったんです、ハガキ通信という言葉を英語にしたらメールマガジンじゃないですか。なんだ、私は29年前からメルマガをやってたんですよ。時代の先駆者です。

この数か月ハガキで呼び掛けてきました、ハガキをやめますからメールアドレスを送って下さい、と。それでも今日現在176名のアドレスが不明のままです。きっとその中には、ハガキを続けてくれ、という無言の抵抗を示している方もいるのではないでしょうか。だからあえてここで176名に最後のお願いです、メールを下さい。(弥)

以下、WEB版だけの続きです。

ハガキという手段は、静岡のこの店舗に頻度よくご来店いただける方へ、ということが暗黙の前提で、そうなると当然に、主に静岡県にお住まいの方ということを原則としてお出ししていました。メルマガに切り替える、ということは、その前提も取り払われることになります。世界中の(と言っても日本語のわかる方だけになりますが)方々に配信可能ですので、この機に広くメルマガ購読のご希望を受け付けることにいたします。
メルマガ配信希望の方はHPのフォームから件名に「メルマガ希望」と書いて、ご連絡ください。折り返しこちらから住所氏名などの個人情報の提供を求めるメールを差し上げますのでそれにご同意いただけた方を配信リストに加えます。(弥)

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