倶樂部余話【340】年下の男の子が止まらない(2017年2月1日)


 困りました。毎年この時期の当話は海外出張報告の類なのですが、わざわざ書くような面白いネタが見つかりません。起きたトラブルと言えばブルーモスクで右の手袋を落としたことぐらいで、あまりにすべてが順調すぎて、最後に荷物が出てこない、なんて言う大どんでん返しがあるんじゃないかと怖くなったくらいです。
ブルーモスク
行きの長すぎる乗り継ぎ時間を利用して早朝のイスタンブールの街を散策。ホントにここはいい街ですよ。でも戒厳令の出ている国、テロに遭ったらそれまで。さすがに今回だけは補償無制限の旅行保険を掛けました。街は思ったほどの物々しい警戒もなく、逆にこのユルさじゃいつどこでテロが起きても不思議はないですね。
Ballsbridge
2泊3日のダブリンはほとんど展示会場に缶詰め。一晩だけお気に入りのパブで生演奏を聴けたのがせめてもの息抜きでした。アイルランドの一番の敵対相手は英国、そして最大の仲良しは米国。なので、会う人会う人話す中身は、ブレクジットとトランプ・ショック、こればっかり。さながらこの二つの事柄のアンケート調査に日本からやってきたという感覚でした。

 いつものようにニコラス・モスのサンプルを割らないように慎重に抱えて帰国したのですが、ブルーモスク以来「年下の男の子」がずっと頭の中で止まらない。片方なくした手袋…。(弥)