【倶樂部余話】 No.279 先入観に訴えるブランド名のトリビア (2012.1.21)


 看板やブランド、商標についてのトリビア。あなたは「へぇ」いくつ叩きますか。
 小樽の菓子処ルタオ。ここの本社は北海道から遠く離れた鳥取県で、この会社は他にも築地ちとせなど、日本全国のご当地銘菓を数多く手掛けています。
 うどんの丸亀製麺。ここも神戸の会社で讃岐の丸亀とは全く無関係、丸亀には製麺所はおろか店舗すらないそうです。
 カナダのダウン(羽毛)ウェアのブランド、カナダグース。ブランド名はグース(ガチョウ、雁)ですが製品にはダック(あひる)のダウンを使っています。同じダウンでもグースとダックでは評価は随分と異なります。
 英国のハンドニットのブランド、インバーアラン(Inverallan)。アラン(Aran)セーターはアイルランドの名産品なのに、このセーターは英国(スコットランド)製です。スペルがLLとRで違いますが、日本人には同じカタカナのアランです。
 商人としては、ネーミングの好例としてこの商売上手を見習うべき、と評価すべきなのかもしれません。しかし私にはどうしても釈然としない感覚が残るのです、騙してるわけでも嘘をついているわけでもないというのは分かるのですけれど。
 じゃ、静岡なのにセヴィルロウ倶樂部、はどうよ、って、ですか。まさか当店の本店がロンドンにあって静岡は支店、などと勘違いされる方は皆無でしょう。皆様の先入観をミスリードしようなどという魂胆は全くありません。 (弥)