倶樂部余話【328】店に一番必要なものとは(2016年2月6日)


 4日間店を空けてのダブリン行でしたが、計算してみたら52時間現地に滞在するために往復に掛かった時間が50時間でした。かろうじて目的が手段を上回りましたが、それでもしっかり時差ボケになるのはむしろ健康な証拠なんでしょうか。
 しかし慌ただしい1月でした。店名変更、模様替え、展開ブランドの休止、スタッフの退職、と普段と違う怒涛の睦月。そんな中で以前にも考えたこんなことを思い出していました。店にとって一番欠かせないものは何だろうか、と。
 店舗でしょうか ? いえ、無店舗販売や通販もあります。人か? いや、無人販売や自動販売機だってあります。金?、あればいいけどなくても借りれば何とかなる。商品は? オーダーなどの受注生産なら在庫なしでも売れます。人もモノも金も場所も、実は最も必要なものではないのです。
 それでは、一番欠かせないものとは? お分かりでしょうか、はい、それは客です。店というのはお客様がいないと成り立たないのです。新しい店の様子を心配してきてくれる方、辞める店員を労うだけのために来てくれる方、そんなお客様が次々に来店される様子に、ああ店というのはホントはお客様が作っているものなんだ、とつくづく思った一月なのでした。
 そんなこんなで二月の通信が遅れました。すいません。(弥)