【倶樂部余話】 No.327  あらためてジャックノザワヤです (2016.1.1)


 本日より「セヴィルロウ倶樂部」改め「ジャックノザワヤ」を襲名いたします。そう、前号でのお知らせ以来、皆様から多くの問い合わせやご意見をいただきましたが、この店名変更は「襲名」という表現が一番近いように思います。(ちょっとおこがましいのですが)こぶ平から正蔵へ、みたいなもので、だから、ずっとこぶ平ちゃんのままでいて欲しかった、という人がいるかと思えば、懐かしい名跡を継ぐ新しい正蔵に期待してみたい、という方もいらっしゃるはずです。
 店のマークは野澤屋の創業者・祖父野沢弥輔が60年前に作ったデザインを復活させ、英文ロゴは19世紀末にスコットランドで活躍したデザイナー、チャールズ・レニー・マッキントッシュ考案のフォントを採用しました。どちらも不思議に古さを感じなかったのです。
 商品については追々説明するとして、他に変わったところといえば、まず今日からは新しい店内レイアウトです。きっと、その手があったか、と驚かれることでしょう。音も変えました。よりリラックスできる音楽にします。それから香りも。この場所特有の漢方薬の匂いにうまくかぶさる香りをようやく見つけました。もう一つ大切な変更としては営業時間の短縮があります。閉店時間の繰り上げ、火曜水曜の連休など、一つしかない私の体を有効活用するための術ですのでどうかご理解下さい。
 逆に言うと、それ以外は変わりません。セヴィルロウ倶樂部の名はオリジナルブランドとして残しますし、英国旗もこの倶楽部余話もそのままです。何よりお客様と店の器は何も変わらないのです。
 そんなゆるい感覚で気負わずおごらず、開店29年目にしての新屋号「ジャックノザワヤ」、仕切り直して新たな船出です。倍旧のお引立てをどうぞよろしくお願いいたします。(弥)