【倶樂部余話】 No.253  野澤屋創業88周年(2010.1.8)


 新年おめでとうございます。元日の静岡は、寒風が強く吹き荒れましたが空は快晴で、今年は風にめげずに晴れやかであれ、と何だか天気に励まされているような思いがしました。
 年頭はいろんなところで今年はこうなるという予想が書かれていますので、私もここで誰もまだ言ってくれない予測を一つ述べたいと思います。それは「トラディショナル」の復権であります。トラディショナル、トラディション、略してトラッド、一般には伝統と訳されています。またファッション業界では’70年代に流行したある分野の商品ジャンルを指すこともあります。
 もしトラッドが時代のキーワードとして復活したとすると、きっとまた様々に曖昧な解釈が生まれるでしょうが、私が考えるトラッドの意味は、と例えるならそれは「轍(わだち)」なのです。轍(てつ)を踏む、と言うとあまりいい意味ではありませんが、しかし多くの先人たちが付けてきた轍をなぞらえる姿勢を持つこと、そういう態度で臨むこと、これがトラディショナルと言うことなのだと考えます。決してタータンチェックやボタンダウンシャツを着ることがトラッドなのだとは思わないで欲しいのです。

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このところあちこちで創業○○周年とか生誕○○年というイベントがとても多いとは思いませんか。これはとてもトラッドな現
象のひとつだといえます。そして、かくいう当社も、今年は創業88周年を迎えます。大正11年(1922年)に祖父が静岡・呉服町の横丁、玄南通りでわず
か二坪の「野澤屋」を始めて88年になります。ですので、今年一年間は88や8にちなんだ商品や企画を次々に提案していこうと考えております。お楽しみいただけましたら幸いです。
今年もお引立てのほどをよろしくお願い申し上げます。(弥)

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上のマークはスコットランド・グラスゴーのとあるストリート88番地にあるレストラン"Two Fat Ladies"のロゴです。とても美味でもてなしも素晴らしくいい思い出の残っている店なので、当社88周年キャンペーンのシンボルマークとして使いたいと拝借をいたしました。