倶樂部余話【一四七】冷やかしの心得(二〇〇一年六月一三日)


出張の時など、私もいろんなお店を冷やかします。業界用語でシカチョー(市場価格調査の略らしい)といいます。 今回は、小さいお店を冷やかす際の私の心得をお話します。

☆入店したら「ちょっと拝見させて下さい。」と一言。ままならぬ場合も、最低、店員と目を合わせ会釈を。

☆店内を一周。興味あるときは、手荷物を置かせてもらい、もう一周。

☆店員に話しかけられる前に、こちらから切り出し尋ねる。商品のことでもいいが「このお店、いつできたの?」とか 「定休日は?夜は何時まで?」など、店員の接客態度が伺える事項なら何でもよい。ここから店員がどう突っ込んでくるかが見もの。

☆もし何か買う物があったときには、たとえ自家用でも、なるべくギフトとして包んでもらうようにする。

☆退店時には「ありがとう」の一言。満足しようとしまいと、店員の労を煩わせたことに違いはないのだから。

さて、賢明な読者はもうお分かりでしょう。この態度は、そのまま立場を入れ替えると、「この人のお役に立ちたい」と私に思わせてくれるお客様の好例なのです。