倶樂部裏話[5]上げる人下げる人(2002.11.3)


 いろんなゲストが、いろんなタイミングで、ご来店になります。それぞれが皆さん、ご自分の都合で、自由な時間においでになるわけですが、不思議にことに、一定の傾向が現れてくるのです。それを分類してみましょう。なお、これは、お客様個人の資質や性格とはまったく無関係であることをお断りしておきます。
★ 上げる…この方が見えると、必ず後から後から来店客が続き、とたんに忙しくなる、という、ありがたいお客様。俗に、福の神、とかアゲマン、とか呼ばれます。日曜の開店一番にこういう方がお見えになってくれると、もううれしさが止まりません。
★ 下げる…その逆です。この人が来ると、もうその日の繁忙は諦めよう、という気にさせてくれる方。そんなに多く存在していては困りますが、それでも何人かは確かにいるようです。分析してみると、そういった方は、我々のようなサービス業に従事している方であったりします。つまり、世の中が暇なときには忙しく、世間が忙しいときには暇がある、ということで、これは私も同じですから、私も、もしかしたら、他の店ではそう思われているかもしれませんね。
★ 間が悪い…たった5分しか掛からない店内の模様替えの真っ最中、とか、大事な会合にさぁ出掛けよう、としているまさにその寸前、とか、コーヒーポットに湯を注いだ瞬間、とか、どうしてあと5分ずれて来てくれないの、というタイプの方。ほんと、その人にはまったく罪はないのですから、そんなことは思ってはいけないんでしょうが。
★ かぶる…他の方を接客していてどうしても手が空かないときに限って、お見えになる方。いつもゆっくりとお相手できず、申し訳ない、と思います。「いつ来ても、この店は客が入ってるな。」と、超繁盛店のように思われているかもしれませんね。決してそんなことはないのですよ。
★ べったり…逆に、前にも後にも誰ともかぶらずに、一時間以上も、その人だけ、べったりとお相手できる、というケースに当たる方もいらっしゃいます。重傷な人だと、私と相川で二人掛かりだったりすることも。この人は、きっと「この店、いつ来ても、客がいない。大丈夫かしら。」と、不安に感じてるのかな。  

 さて、「自分はどの分類に入れられてるんだろう、きっとここかな。」と思い当たる節のある方、どうぞ私たちに「告白」してみて下さい。 (弥)