倶樂部余話【一八四】旧暦予報(二〇〇四年四月一〇日)


毎年言っていることですが、「二月下旬並みの寒さ」と「五月上旬並みの暖かさ」が交互にやってくる時期が春なのであって、実は平均気温どおりの日なんて滅多にありません。 女性はこの毎日の変化を積極的に先取りしようと楽しみますが、男性は億劫がってモタモタしているうちに夏を迎えてしまうことが多いようです。

でも、今年はそうそう誤魔化しきれないほどに春が長いですよ、というのが私の予測、その根拠は、今年は旧暦の閏(うるう)二月が入るからです。少し説明しますと、旧暦は新月から新月(29.5)までが一ヶ月(だから十五夜は満月)で、一月から三ヶ月ごとに春夏秋冬とするのですが、 一年の長さは新暦同様に太陽が基準(春分から春分)なので、一年で約11日の差ができます。そのため約三年おきに一年を13ヶ月にして季節感を調整します。これが閏月で、どこに閏月が入るのかの細かいルールの説明は省略しますが、ともかく閏月が入った季節は長くなり、また、閏月のある年は概ね天候不順な年になる、ということが実証されているのです。

で、今年は春が長く夏の到来は遅れます。夏の始まりの旧暦四月一日は今年は五月十九日ですから、ゴールデンウィークの頃ではまだまだそれほど暖かくはならないでしょう。また、梅雨も寒く、冷夏&残暑も予想されます。

つまり、例年以上に春物の必要性が増しますので、今年は春物を購入する絶好のチャンスなのだと言えます。信じる方はご来店を。