【倶樂部余話】 No.284 いつからセールを始めるか(2012.06.22)


 いつから夏のセールを始めるか、は我が国永遠の議論のようです。三越伊勢丹が従来よりもたったの2週間だけスタートを遅らせると発表したのが意外にも大ニュースになりました。五月にこのニュースが大した関心もない人にまでも周知徹底されたおかげで、かえって世間にセール待ちの空気を強めさせたなんていう皮肉なことにならなきゃいいがな、と思っています。
 フランスではこの議論は起きません。なぜならセールの日程は国の法律で決まっているからで、夏だと六月最終水曜日の朝八時から、なんだそうです。これは民間のことに国が介入していると言うよりも、個人消費を国家経済の重要な要素と捉えていることの現れなんでしょう。国を挙げての一斉スタートですからそりゃお祭りのように盛り上がるはずです。抜け駆けの好きな国民性を持つ日本でこそ、国レベルでこういうルールづくりが検討されていいと思います。高速無料化やエコポイントなんかができるぐらいだから、その気になればすぐに決められるはずでしょ。
 で、当店ですか。盛夏物が少ない、七月が決算、早めに秋物を立ち上がりたい、などの事情もあって、フランスと同時期に始めることにしました。(弥)