倶樂部余話【一四一】年賀状(二〇〇一年一月八日)


謹賀新年。昨日娘たちが野原で摘んできた自生の七草粥を、今朝食べました。しっかりと草の味がしました。

年賀状について二題。

くじ付年賀はがきの一等賞って今時何だろう、と思い、中央郵便局へ。ところが何の掲示もなく、当のはがきの販売窓口に聞いても不明。何人かの職員にたらい回しにされ、ようやく素っ気ない通達文書が目の前に。「一等…百万枚に二枚。平面テレビ、DVD、デジカメ、食器洗浄機の中から選択。」未だにテレビであることにやや安堵したのも束の間、職員曰く「どうせ誰も当たりませんから。」ギャフン。

以前は宛名を見るだけで誰からの年賀状かが推測できたものでした。ところが今年急に増えたのが、パソコンでの宛名印刷のもの。小ニの娘へのものにさえ、稚拙な文字の中に混じって、綺麗に出力された毛筆体がちらほらと。DM等の商的大量郵便物ならともかく、私信の年賀状です。文面は印刷でもせめて宛名ぐらいは手書きで、巧拙は別として、という考えはもう過去のものなのでしょうか。

そういえば、清水義範の短編「年賀状」、あれは笑えた。ぜひ立読みあれ。

本年も宜しくお引立て下さい。