倶樂部余話【五十三】アイルランドでちゃんと仕事をしてきた証拠の品をお見せします(一九九三年七月二十七日)


(今日、静岡地方気象台より梅雨明けの発表がありましたので、約束通りセールを開催します)という出だしで原稿を用意し発送を待って約一週間。まだ梅雨明けせずに、さて困った。運を天に任せるにも我慢の限界です。で、商品自体はすべて最終価格にマークダウンして表示いたしました。(中略)

それが終わるとすぐ秋物?いえいえ、その前にお客様にどうしても見てもらいたいモノがあるのです。アイルランドの陶器で「ニコラス・モス」と言います。先月のアイルランド出張の際、ダブリンの高級百貨店での陳列に強い印象を持ち、是非皆様にご紹介したいと、先方と交渉を続けてきましたが、長野市の小さな商社が代理店となり、販売開始の運びとなったものです。

粉挽きの水車小屋を改造した工房で焼かれる、花や動物、果物を手押しのスポンジで仕上げた、素朴なカントリー調のお皿やマグカップ類で、ナチュラルな優しさに溢れています。しかも電子レンジも食器洗い機もOKで、最近ではニューヨーク「ティファニー」のオリジナルも手掛けています。

また、同時に、グリーンの大理石とピューターを使ったアイルランド・ブローチも追加入荷しましたので併せて展示いたします。

このところ奥様方から「亭主の買い物に付き合うだけじゃつまらないわょ。私の買える物も用意して!」という声を強く聞いていましたが、徐々にでもその答えを用意していきたいと考えています。また、店内で使用中の家具の販売も現在検討してます。

※ニコラス・モスの初登場がこのとき。今は代理店を経由せずに直接の輸入をしている。