朝ドラをネタに直近の倶樂部余話を下書きして安堵の晩酌をしながら夕刊を眺めていたら、実に感動的な記事に出会ってしまい、急遽書き換えることにしました。
記事は日本経済新聞2023.04.28.夕刊「『祝日大国』どこへ向かう」(ニュースぷらす・政界Zoom)欄外に添付します。
私が「ゴールデンウィークなんて大嫌い!」とGW不要論を言い始めたのが2005年のこと(倶樂部裏話【9】参照) 18年経って時代が私に近づいてきたぞ、この記事読んでもう嬉しくて嬉しくて涙が出そうになりました。ぜひ詳しく読んでいただきたいのですが、産業構造の中心が製造業からサービス業に変わって、祝日が増えれば増えるほど休めない人が増えるという矛盾した現象に陥っているという記者の指摘は私と同じで、更にそこから突っ込んで、従来から経済面ではプラスと言われてきたGWなどの祝日の存在が実はマイナスのインパクトのほうが大きく、GDPを押し下げる要因となっていると言及しています。その証拠のひとつとしてデンマークの例を挙げ、デンマークでは2月末に祝日を減らす法案を可決、その理由がウクライナ危機に際して国防費増額の財源確保だというのですから、素晴らしいアイデアです。こんな発想を持つ政治家が果たして日本にいるでしょうか。
まさに溜飲が下がるとはこのこと。しかしこの自己満足的感覚誰かの何かに似てるなぁ、と思ったのです。そうか私のGW嫌いはライターの武田砂鉄がやたらとプレミアムフライデーに拘泥するのとおんなじかもしれない。きっと他人にとっては取るに足らない些末なことなんでしょうね。
せっかくなんで、朝ドラ話もボツにしないで、ちょつと書き留めておしまいにしましょう。4月からの「あまちゃん」の再放送開始に触発されて、全108作の後半54作をランキング化してみようと試みました。
まずベストテン。放映順です。
第56作「あぐり」
第64作「ちゅらさん」
第66作「さくら」
第69作「てるてる家族」
第74作「純情きらり」
第77作「ちりとてちん」
第80作「つばさ」
第85作「カーネーション」
第88作「あまちゃん」
第96作「ひよっこ」
第98作「半分、青い。」
どうしても最後の一つが絞りきれずに11作になりました。大半は世間的な評価に近いんじゃないかと感じますが、他人が見たら、なんでそれが、という作品もあると思います。いかがでしょう。
東京が8作、大阪が3作。実話ものが3つありますね。1位「あまちゃん」2位「カーネーション」3位が同率で「ちりとてちん」「ひよっこ」、です。(多分スージー鈴木と一緒のようでちょっと悔しいけど)
そして、まあまあだった、つまらなかった、どうでもよかった、途中で見なくなった、というのが他の38作。
で、ワースト5が以下の5つ。これも放映順です。
第78作「瞳」
第86作「梅ちゃん先生」
第87作「純と愛」
第101作「スカーレット」
第106作「ちむどんどん」
この5つはつまらないを通り越して怒りを覚えたものです。まあ、これは自分だけかもしれないので、あんまりこき下ろしちゃいけませんよね。でも思い出すだけで腹が立ってきます。そんなら見なきゃいいじゃん、と家族は言いますが、毎朝のルーティンはそうそう止めることもできないんです。
最後にひとつ、大きな疑問を提示して話を終えましょう。なぜ三谷幸喜は朝ドラを書かないのか。(弥) (文中敬称略)