年内の営業は終了しました。新年は1月4日より始めます。

ただし、1/4は12:30–17:30の変則営業時間となります。
店舗は3日まで閉館中なので休まざるを得ませんが、webShopはいつも通り開けています。
また、クリップボードも動かします。予約会情報など、順次掲載します。
月例エッセイ「倶樂部余話」の最新号は元日に発表の予定です。
メルマガも元日の配信を予定しています。

ということで、あんまり休んでいるような気がしてません。

明くる年もよろしくお願いいたします。



寒波襲来。ヨーツェンは今当店に5枚あります。

急に冷え込んできたので、ここで改めてご紹介。
フィンランドが誇る世界一のグースダウンコート、ヨーツェンJoutsenです。

まずメンズのロングコートKNUTです。158,950円。
Night Sky(明るめの紺)でXS(=日本のS-M相当)とS(日本のM-L相当)

詳しくはこちらをご覧ください。

やや薄手の汎用性の高いモデルOSMA。98,670円。
BlackのXS(=日本のM相当)

詳しくはこちらをご覧ください。

メンズでもうひとつ、ベストAKI。インナーベストとしても使えます。55,770円。
DarkBlue(紺色)のS(=日本のM相当)。

詳しくはこちらで。

レディスは一枚だけです。LOVISA。158,950円。
アボカドグリーンのS(=日本のMに相当)

アシメに見えないアシメで、ダウンのボリュームもたっぷりあります。
詳しくはこちらでご覧ください。

その他のものは、次年度のご予約として承ります。
すでに次年度のコレクションは発表されていて、資料は手元にありますので、ご案内は可能です。
さすがに画像はまだシークレットですのでアップはできませんが、
私の中では、これをやろう、はほぼ固まっています。
お問い合わせお待ちしてます。

今回リンクはwebShopの項へ張りました。在庫が売れてなくなった場合には表示されなくなりますので、
ご了承ください。


 


デッドストック発見、その2。アラン・ハンドニット・マフラー。

完売しました。


これも映画衣装協力のために開けた非売品のコレクションの箱から出てきたものです。
多分25年以上前のもので、糸が少し柔らかいのは、ちょうど当時ソフトヤーンへの変更を模索していた頃のものだと思われます。

ブランドはAranIslandsではなくてロコ・ガーマンLochGarmanのラベルが付いています。
これはアラン諸島の編み手がセーターを編むのにアップアップだった頃に
アイルランド南部ウェクスフォードWexford(ゲール語でlochGarman)の編み手を組織化して
立ち上げたサブブランドです。
編み手は島の編み手ではありませんが、クオリティに違いはありません。

サイズ、幅20cm,長さ160cm( フリンジ10cm x 2を含まず)、アイルランド製。
色はボィニーンbainin(=natural)のみ。15,400円(税込)。


デッドストック発見、その1。オニール・オブ・ダブリンO’Neil of Dublinのタータンスカーフ。

完売しました。


ここのタータンのキルトスカートを盛んにやっていたのは15年ほど前でしたか。
一枚ずつのオーダーができなくなって、やむなく取引を休止しました。
マネージャーのダーモットはとってもいいヤツで、何と言っても謝罪の名人。
注文違いや納期遅れのたびに、思わず苦笑してしまうようなゴメンナサイを言ってきたものでした。
このタータンスカーフは、納期が遅れて怒ってるお客さんに差し上げてね。と何枚か送ってきたものの残り。スカートの残反を利用したものですね。
映画衣装協力のためデッドストックのボックスをひっくり返していたら出てきました。


左上から右下へ。
アースキンErskine Black&White
ロイヤルスチュワートRoyal Stewart
ブキャナンBuchanan
ブラックウォッチBlackWatch
ファルカーソンFarquharson
の5柄です。

かみさんに渡したらささっと二重巻きで結んだのが、冒頭の画像。
私も負けじと、いくつかの巻き方を。

いくらにしようか、と、これも家族会議。これは意見が合いました。
5,500円(税込)。ウール100%。アイルランド製。
サイズ、幅24cm,長さはフリンジ(5cm)を含めて156cmです。


出来上がり! 紹介。この2ヶ月強の「誂える」の仕上がり品です。後半はシャツやシューズなどを。

出来上がり!紹介の後半です。
まずシャツから。

Mさん、カリビアンコットンSilver,100/2Gのツイル素材。
カラーステイがなく衿がロールしているロールドレギュラー(左2つ)と、
ワイド気味で大きめ衿のユーロボタンダウン(右の白)、の3枚口です。


別のMさん、メンズです。衿だけのクレリック、ニューセミワイドのラウンドチップ。
リバティプリントの中でも、かの有名な「いちご泥棒」ウイリアム・モリス作、です。
ただし、色合いはブルーベースに変えています。オリジナルは緑っぽいし、いかにも壁紙の色ですよね。
これ、小鳥がイチゴをついばもうとしている絵なんですが、
私、かつて、この絵柄が逆さまになってるブラウスを着ている女性とすれ違ったことがあります。
鳥が下を向いてるので私はすぐにわかったのですが、
知らずに着ているからいいものの、知ったら恥ずかしいでしょうね。


こちらはメンズっぽい色柄ですが、レディス。Fさんのご注文、
伊アルビニのダークチェックです。
オプションフェアの期間でしたので、白蝶貝ボタンにグレードアップ、
そして共布のカフリンクスも作っちゃいました。


これもレディス。Yさんから「いつものカタチで」のリピートオーダー。
カッタウェイラウンドの衿で七分袖です。
リンクルフリーウェアに乗っていただきました。


Aさん、リンクルフリーウェアで3枚口。
ホリゾンタルワイド1枚とニューセミワイド2枚、に分けました。


ソックスのオーダー会をやって、定番の無地ホーズを中心にご注文いただいたんですが、
入荷時に写真を撮り忘れまして、
私の頼んだカジュアルものの新作だけあとから自宅で撮りました。
コットンのボーダー柄や、アーガイルの新作。ウールは5ダイヤ、コットンは4ダイヤです。


最後はシューズ。Sさんのご注文はギリーです。
ギリーはスコットランド伝統の靴で、ウイングチップの元になった靴と言われています。
スコティッシュダンスのときにも履かれますが、
本当は靴紐がすごく長くて、アーガイルのロングホーズのところまで編み上げるのですが、
それは現実的ではないので、普通の紐の長さにして、タッセルを付けました。
革は英国製のスーパーバックのベージュです。なかなかない良い色ですね。
作り直しがあったり、タッセルの付け方がお粗末でやり直させたり、
なんだかんだ3ヶ月ぐらいかかってしまいました。

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皆様、ご用命ありがとうございました。
末永くご愛用いただけたら嬉しいです。

 


出来上がり! 紹介。この2ヶ月強の「誂える」の仕上がり品です。前半はクロージングを。

秋の2ヶ月間、なので、「揃える」の方の仕入れと販売に精力を傾けていて、
なかなか出来上がり! 紹介ができませんでした。
今回はまずはスーツから。

Kさんからのオーダーは、スリーピース&スペアパンツ、の4点セット。制作は那須夢工房。
このヘリンボーンストライプは見覚えのある方も多いんじゃないでしょうか。
はい、野澤屋100周年のときに別注したシルクウールのダブルクロス、です。
当店が別注したのは紺でしたが、実は葛利毛織さんの持ち生地として色違いの黒も織っていたのです。
その生地が葛利さんにまだ在庫にあったので、ピックアップしました。
このKさん、前回の出来上がり! で紹介した「倅に成人式の背広を誂えてくれ」と注文したお父上ご本人。
息子のスーツ生地を選んでいるうちに自分も作りたくなっちゃった、ということのようでした。
こういうの、落語だかことわざだかであったような。ミイラ取りが…、でしたっけ。


元ラガーマンで金融機関お勤めのSさんから、略礼服、それも一番地味に仕上げて、
というご注文。生地は葛利毛織のカシミア5%混、10マンスの定評フォーマル素材。
これ、ハンガーに普通に掛けてあって、ディテールもフォーマルにしすぎず、
いい意味で実に普通のスーツなんですが、
ここに、さすがアルデックス、という大きな特徴が現れているんです。おわかりでしょうか。
腕、です。左右対称にねじれたようなシワが出てますよね。体格のいいSさんですので、余計にそれが顕著に出ています。
もしこれが既製服だとして売り場に陳列されていたら、どうでしょうか、
「何だこのスーツ、腕に大きなシワが出てるぞ、仕立てが悪いんじゃないのか」と思われるかもしれませんね。そう言われるのを恐れてか、既製服ではここまで腕を前に振る仕立てはできないんです。
ハンガー映え重視、と言ったところでしょうか。
はい、人の腕は自然に前に振れていて、しかも腕というのは先細りにできています。
それに見事に対応した高い技術で作られている腕まわり、が、この写真から見て取れるのですね。
もちろん人間の体が中に入ればこのシワは消えてなくなります。
この腕の作り、アルデックスのウリのひとつですね。
オーダースーツはハンガー映えを考えなくていいので、
持てる技術を思いっきり表現できる、という一つの例であります。

ここで、Aさんのジャケット。英FOXのフラノの紺のご紹介、なんですが、
仕上がり直後に急いで送ったので、どうも写真を撮り忘れたようです。ごめんなさい。
少し明るめの紺はFOXならではの色でしたので、ご案内できずに残念です。



Yさんからのジャケット&トラウザーズ。制作はアルデックス。
ジャケットはハリスツイードのグリーン系無地。
Yさんが注文したのはジャケットだけでしたが、
その直後に奥様から内緒でそのハリスに合わせたトラウザーズを、とのオーダーが入りました。
伊カノニコのバンチにちょうどいい、茶系のハウンドトゥース(千鳥格子)があってこれに決定。
引きの写真ではなかなか素材感が伝わらないので、この生地をルーペを当てて撮ってみました。




おわかりでしょうか。特にジャケットのハリスツイードはすごい色数でしょ、見ていて飽きないです。
ついでに先述のAさんのFOXフラノ明るい紺無地も撮りました。いかがでしょう。

このルーペ、時々取り出して、お客様にも拡大画像を楽しんでもらってますが、
このルーペを紹介してくれたのがLOVAT MiLLの社長。渋谷の東急ハンズにあるよ、と教えてくれたんです。
もひとつジャケット。

Kさんのジャケット。これもアルデックス。
この生地、実は私とお揃い。英W.BillのフェニックスPhoenix。
このフェニックスの特徴は、秋冬物の色合いなのに生地がスーツ並みに薄い、ということ。
300g/m以下です。
ジャケットというのはスーツよりも更に季節感を出すことが重要なので、
冬物はより冬っぽく、夏物はより夏っぽく、というのが普通なんですが、
実際の季節の移ろいというのは、皆様実感されるように、
見せたい季節感と実際の気温とがいつも少しずつズレている、ということ、おわかりですよね。
ここにこのフェニックスのアドバンテージがあるのです。
実際私のフェニックスも出番が多く、大活躍の素材なので、Kさんにお勧めしてみたのです。
まさか色柄まで同じものを選ばれるとは思いませんでしたが。
あ、フェニックスと言っても、日大アメフト部とは無関係です、念のため。


これは「誂える」ではなくて、取り寄せ品。
鎌倉シャツさんのウールトラウザーズです。Fさんからのご依頼。
昨年と内容が変わっていないので、強くご案内はしていませんが、
引き続き取り寄せ体制はできてますので、いつでもご注文いただけます。
ウールはネイビーとチャコール。コットンはベージュとネイビーです。

長くなったので、シャツと靴は後編に。