6月イベント、靴を作ろう!!~サマーキャンペーン。恒例5,000円off、新ラストSQで+2,000円off、初めての方は+2,000円off。リペアも15%off。

6月も「靴を作ろう!!」。例年のキャンペーンです。昨年5月の値上げで一旦冷え込んだ需要を掘り起こすため、例年より内容を一段と強化しました。

キャンペーンの内容です。
オーダーシューズは5,000円((税別)off。(ただし山形県南陽市のふるさと納税券ご利用の場合は3,000円off)
☆新ラストSQデビュー記念としてSQの8つのデザインで作ると更に2,000円off。
☆さらに、初めての方に限り2,000円off。
☆リペア(修理靴)も15%offにて承ります。
※納期は1ヶ月半ぐらいもらいます。

オーダーシューズの基本的なことは、「誂える・オーダーシューズ&ベルト」のページをご覧ください。この度、内容を更新しまして、靴について書いた過去の「倶樂部余話」のアーカイブもまとめ直しましたので、リピーターの方ももう一度ご覧いただければありがたいです。当店が宮城興業にどれほどに厚い信頼を寄せているかがおわかりいただけるかと存じます。
「誂える・オーダーシューズ&ベルト」

次に待望の新ラストSQ(スクエアトゥ)についてご紹介します。
わかりやすく一つの画像にまとめたのでゆっくりとできれば拡大して見てください。

SQ001A…キャップトゥ・スワンネックステッチ
SQ002A…外羽根プレーントゥ
SQ003B…内羽根ホールピース
SQ004A…ダブルモンク
SQ005B…アデレード・セミブローグ
SQ006A…外羽根キャップトゥ
SQ(ES)008B…ギリー・ペロなし(コンビは無料OP)
SQ(ES)007B…ギリーベース・ストラップ

一言で言うと、英国ノーザンプトンテーストのスクエアトゥです。
今までのチゼルトゥ(CS)は捨て寸がラウンドトゥ=エッグトゥ(ES)より長く設計されていましたが、今回のスクエアトゥ(SQ)はエッグトゥ(ES)と同じ捨て寸ですので仕上がりの長さも同じになります。
多くのノーザンプトンの英国ブランドがラウンドトゥとスクエアトゥの両方を展開しているように、
オーダーシューズもそれに近づいてきたということですね。
サイズ展開もESと同じサイズと幅ですので、ESで作った前寸のある方はそのままそのサイズを流用できます。

 SQは仕様もグレードアップしています。大きく変わったのがカカトの床革カウンター。高温高湿だと柔らかくなる芯材を使うため履くごとにその人のかかとに吸い付くようにフィットする、とても手間のかかる仕様だと聞いています。(実は私もまだ試してないのですが、、、)
(SQデザインはESラストにも乗せ換え可能(008や007のサンプル参照)ですが、その場合にも床革カウンター仕様がESも引き継がれます。ですので、例えばラウンドのトゥでスワンネックステッチのキャップトゥを作ろうとしたときには、ES02をそのまま作るよりSQ001をESラストに乗せ換えた方がかかとの仕様が良くなる、という裏技もありなんです)
 
 で、このSQシリーズ、とてもブリティッシュテーストなラストなので、ES,CS,MDに次ぐ第4のラストとして以前からずっと要望を出していたのですが、新しいラスト展開は何しろコストが掛かります。昨年5月に大幅値上げをしてコストアップに対応できる体制ができたので、ようやく満を持しての登場と相成ったわけです。

価格についても説明します。昨年5月に価格体系が変わりました。表示はキャンペーンoff適応前の税別価格です。
デザインによって、価格帯が3つに別れます。品番の最後に付いているAとかBとかが価格カテゴリーです。
カテゴリーA(ベーシックデザイン)が51,000円(ラバーソール・税別)。多くの品番がこれになります。
カテゴリーB(装飾の多いデザイン)はプラス4,000円、
カテゴリーC(ブーツなど)はプラス8,000円、
という構成になりました。
オプション価格も細かく変わりました。ここに書ききれませんが、例えば革底ですと3,000円増し、などです。

昨年とはだいぶ変わっているので、ご来店の上での受注を原則としますが、
どうしても、というリピーターの遠方の方に限って、メールや電話でもお受けします。
まずはお問い合わせください。

あ、それから、デンのMDにも新デザインが加わりましたのでご紹介しておきます。

チロリアンですね。ただノルウェイ式(ノルヴェネーゼ)じゃなくてあくまでグッドイヤーのスリットウェルトですのでご了承ください。モカがややスクエアなのがいいですね。

昨年4月の駆け込み需要からまる一年、まさに仕切り直しの靴イベントです。
お問い合わせ、ご来店をお待ちしてます。

(この記事は、以前に掲載した記事の原稿をともに加筆訂正したものです。誤解を招くといけないので、過去掲載記事は削除いたしました)


 


出来上がり紹介。スーツ、ジャケット、トラウザーズ、シューズ、シャツ、ソックス・ホーズ。

前回から随分経ってしまいました。
スーツから。

Yさんから略礼服のご注文。葛利のカシミア5%混のおなじみの生地、一体何着この生地で礼服を作ってきたことか。
礼服の場合、どこまでちゃんと礼服にするか、反対にどこまで略式にするか、のさじ加減がお客様によって異なるので、ちゃんと聞き取りをすることが必要です。
Yさんの場合、略礼服だけどビジネススーツとして着てもおかしくない程度に、更に略して、ということなので、ステッチなし、ノーベント、裾シングルモーニングカット、は、礼服のルール通り、
でも、ラペルはノッチドラペルに、前釦は2つ、フタ付きの脇ポケ、アウト1タック、ペルトレスのように見せることもあるということで持ち出しなしのベルトループ付きにしてしかもサスペンダーボタンも付け、さらに御本人のシンボルディテールとして袖ボタンの本切羽、と、細部に神経を使いました。


Aさんから、これが人生最後のスーツだよ、というお断り付きのご注文。
何だかそういうスーツのご要望がこのところ多いんですね、手放しで喜べないのが難しいところ。
もちょっと聞き込むと、定年退職が近いので、退職の日にぴしっと体に合った新しいスーツを着たい、ということのようです。
退職は終わりではなくて次のステップへのスタート、人生の節目には新しいスーツ、
そう思うとAさんのお考え、素敵だなぁ、と思った次第。
さて、最後のスーツだから一年通して長く着るよ、と言われて私が選んだ生地は、とろふわのラグジュアリー感のある素材ではなくて、ある意味とても英国生地らしい、ハリソンズのフロンティア、硬めの素材で型崩れもなく、丈夫で長持ち、色もチャコールよりもやや明るめのダークダークグレー、杢感もある色で、これも今まで何着仕立てたかわからないほどのロングセラーのものです。

ジャケット。

Nさんから羽織るようなシャツジャケットの仕立てで、ハリスツイードを2着、というご注文。
織りラベルを付ける場所がなくてファクトリーは困ってました。


Iさんのジャケットは、英W.BillのIndigoというシリーズの生地。ウール80%リネン20%という組成なので、一応春物のカテゴリーに属するのですが、
麻混っぽくない風合い、春物っぽくない暖色の色使い、から、秋にも使える一着と捉えてこの生地をチョイスしました。
日本人は生地感について割と杓子定規なところがあって、春夏物の生地、秋冬物の生地、と区別したがりますが、確かにこのように柔軟に考えて生地選びをすることも大切だなぁ、と思います。


別のIさんから、英ハリソンズのSeaShellでジャケット。
シワにならない麻、としておなじみの素材となりましたね。
このメランジの色、いいでしょ、セピアグレーとも言える、茶がかったグレー杢の無地、
この色だと、ボトムスにダークカラーもライトカラーも合わせられるんです。

Kさんのスーツ。ですが別に着ることも多いのでジャケット+パンツのセットアップとしてのご注文、
綿100%ベージュのシアサッカーなので、遠目には白っぽい無地に見えます。
大見返し、薄めの肩パット、イン2タック、裾ダブル、など、Kさんらしさを盛り込んでます。

トラウザーズ。
Yさん、5本。まず2本はウール。


生地はフロンティア。困ったときのフロンティア、で、使い道の多い素材です。
左はグレーに見えますが、黒とグリーンを交互に織り込んだグレンチェック。
右は細かい千鳥格子で、これも黒と茶の2色織り込みです。

この3本は色違い。国産のリネンシャンブレーでベージュ、グレー、ネイビー。
水洗いできる仕様に、というご要望でしたので、むくで仕上がったものを一度洗って縮ませた後にもう一回軽くプレスしてから裾上げしました。

夫人のCさんも綿パン。薄手のコットンツイルのキャメル色。
後ほど登場する「チノシャツ」の生地です。
ピスポケットなし、がレディスらしいですね。


4月に値上げ前の駆け込みがあったため、靴のオーダーはこの時期さっぱりでした。
Hさんが御子息の大学入学祝いにとプレゼントした一足は、古い顧客にはおなじみの当店20周年モデル、サイドエラスティックの通称「お通夜靴」、フォーマルにも使える靴べらいらずのイチオシ靴です。


これはHさんからのリペア依頼。ソールの張り替えと同時に、サイドゴアの取り換えをしました。
こういうリペアもできるんですよ。

数が多いのがシャツです。

ハードマンのリネン白無地。Uさん、衿型はホリゾンタルカッタウェイ。
麻モノなので、いつものサイズ取りよりも半回りだけ大きめに作りました。


I女史よりメールでご注文。おなじみ素材のマイクロヘリンボーンのブルー。スタンドカラーよりも更に低いバンドカラーです。


Yさん母娘でご注文。母はメンズっぽい黒いギンガムのBD。
娘は伊カンクリーニのサテンっぽいグレーの無地でふんわりした生地。
趣が全く違うのが面白かったです。


単身赴任の長いKさんですが、帰静のタイミングでシャツを注文してくれます。
左は当店で定評の人気、トーマスメイソンの濃いブルー無地ブロード。この色、ありそでない、よそにない色で、Kさんも2度目の注文です。
右は、これもロングセラー、マイクロヘリンボーンのライトグレー。先述I女史のバンドカラーと色違いです。

 
Aさん、どちらも伊カンクリーニ。ブルー刷毛目ベースのストライプと白地青線のグラフチェック。
衿型はこのところずっとスチュワート・レギュラー。開き具合と衿の大きさのバランスがいい衿型です。


レディスが二枚。
左、Iさん、カリビアンコットンシルバーラインに新たに加わったマルチストライプを選んでもらいました。ショートラウンドの衿。
右、Kさんは、ハードマンのリネン混キャンディストライプ。これも今年からの新生地です。スタンドカラーのところだけ白のクレリック。

 
Iさんの白2枚。
左は、極めてオーソドックスに、カリビアンコットンシルバーの100/2Gロイヤルオックスでホリゾンタルワイドの衿。
右の半袖は、ポロシャツのようなニット生地。糸は伊アルビニから取って国内で仕上げたメリヤス素材。ホリゾンタルワイドをボタンダウン仕様にしてます。
Iさんは製造年を暗号で刺繍で入れます。しかも身頃の下部分に白い糸で目立たぬように。Iさんのアイコンディテールですね。


左は私の注文。姫路方面旅行の折、播州織工房館で買ってきたブラウン無地のネルシャツ生地。
フタ付きのひだポケットは無地でしかできない(柄物だと柄合わせができない)デイテールなので付けてみました。衿はショートレギュラー。ワークシャツっぽいものによく合う衿型です。
右は、チノシャツのサンプル。別項ご参照ください。



最後はソックス、ホーズ。オーダー品ではないのですが、全てご注文品で店売りはないのでここに載せます。
今回5名からのご注文。上段はコットンのホーズ。
定番のクラシックリンキングのリブ無地は、左から、ブラック(2列)、ネイビー、ボルドー、チャコール。右端だけグレンチェックの平編みブラック。
下段、リネンのボールドなボーダー。インターシャコットンアーガイル5ダイア新色、細かいアーガイルは新作2色です。右端、これドリフソックスと呼ぶらしいです。

ご注文いただきありがとうございました。












 

 

 


次冬の予約会、その3。タンナー・ベイツTannerBatesの10年ベルト。

10年ベルト、在庫はブラックのみの展開なので、他の2色はご注文分だけをお作りします。
ブランドの紹介はこちらをご覧ください。

ブラック、ブラウン(バックルはブラス色に変更)、ナチュラル(バックルはブラス色に変更)の3色。

7つも穴があるので、中心穴でのサイズも合わせて申し上げますと、
XS=28″(71cm)~中心穴31″(79cm)~34″(86cm)
S=30″(76cm)~33″(84cm)~36″(91cm)
M=33″(84cm)~36″(91cm)~39″(99cm)


秋の入荷分から1,000円アップの30,800円(税込)です。




 


タンナー・ベイツTanner Bates (England)の10年ベルト。webShop掲載にあたり書き直しました。

10年ベルトと呼ぶにふさわしいベルトです。

英国のTannerBatesという職人3人だけの小さなところです。
イングランド南西部、コーンウォール半島の付け根あたり、デヴォン県ダーティントンという片田舎の町にあります。

ここの5mm一枚革のベルト(幅32mm)です。一枚革なのでステッチも接着剤もありません。
革は、英国唯一の樫の木でのタンニンなめしの英国牛革。
樫の樹皮(oak bark)でのタンニン鞣しは、アカシアなどに比べても大変浸透しにくいので12ヶ月以上もかかりますが、その分どんな樹液より引き締まった革に仕上がります。
小物などには加工しにくい革ですが、それがベルトには最適な素材となります。
過日姫路のタンニン鞣しの現場を見学してきましたが、改めてこの革の凄さが理解できました。

ようやく見つけた「10年ベルト」、29,700円(税込)です。それなりの価格ですが、10年使うので、2,970円、ひと月248円、です。
7つも穴があるので、中心穴でのサイズも合わせて申し上げますと、
XS=28″(71cm)~中心穴31″(79cm)~34″(86cm)
S=30″(76cm)~33″(84cm)~36″(91cm)
M=33″(84cm)~36″(91cm)~39″(99cm)

穴がたくさん余っちゃう人のために補助用のベルトループが予備にひとつ付いています。
紛失しないように保管しておいてください。
それから、製品にはブルームと呼ばれる蝋が白く吹いています。磨かずにそのままの状態でお渡ししていますので、お好みでブラシで刷り込んでください。

在庫を持つのはブラックだけです。バックル(ステンレス)もシルバー色のみ。
ナチュラルとブラウンは、半年ごとの受注発注ですので、メールにてお申し込みお問い合わせをお願いします。

何しろすごい革なので、話し始めるとキリがありません。
細かい能書きを知りたい方は、先方のサイトをご覧いただくといいでしょう。
なめしのYoutubeもあります。見ているだけで匂いそうです。

このブランド名 Tanner Bates って、どういう言葉かわかりますか。
まんま、タンニンなめし、という意味なんです。
すごい気概だと思いませんか。


ブランドの紹介はこちらもご覧ください。



在庫状況はwebShopでご確認ください。


 


入荷速報。通称「10年ベルト」、英タンナーベイツTanner Batesの一枚革ベルト、1年ぶりの入荷です。

1年ぶりに届きました。


価格は29,700円(税込)と、やっぱり英国モノは値上がりが激しいです。
中茶とナチュラルはご予約のみの入荷ですので、
販売できるのはブラックのみです。それもXSとM。Sは事前のご注文で完売となりました。
すいません。

でも初めての方もいらっしゃるでしょうから、以下、過去掲載記事をアレンジして、
このベルトの解説をお届けします。
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入荷速報。紗乃織靴紐(さのはたくつひも)、補充しました。日本一のロウ引きの靴ひも、10年経ってもびくともしない逸品です。

4月の靴のキャンペーンで在庫がほとんどなくなってしまったので、揃え直しました。


クロは6サイズ全て入れましたが、チャは中心の2サイズに絞りました。
一組1,650円です。
日本一の靴は履けなくても日本一の靴ひもは買えるでしょ、
と、いつも言ってますね。