ファクトリーの企画担当者から「新しい衿型を考えていますから、期待してて下さいね。」との話を聞いたのは昨年の夏でした。
お客様にも「もうすぐ新しい衿型ができるらしいんですよ。」と振り続けていて、もしかしたら私は狼少年になってしまうのか、と心配していましたが、
ようやくその全容が発表になりました。
でも手元に届いた絵型と写真だけではよく分からなくて、これではお客様にお勧めできない、ということで、ちょうど私物のシャツでちょっと衿がくたびれてきたものが何枚かあったのでこれを犠牲にしまして、新衿型をクレリックで付けてもらいました。(こういう芸当ができるのもオーダーシャツのいいところですね。)
①ウインザーワイド…従来のワイド系の衿型にはなかった衿のカーブがいいです。長く一番人気のロングセラー衿型「セミワイド」にもさすがにちょっと飽きてきたな、との声が挙がるようになっていたので、この新衿型はそういう方には最適でしょう。
②チャールズワイド…内衿に思いっきりカーブを掛けて立体的に仕上げています。ノータイで着るのにも適しています。
③ラウンドチップ…レギュラーカラーの剣先をくるんと丸くしています。どうしても王子様になってしまう従来のラウンドカラーに比べて、より男性的な衿になりました。
④ロングポイント…剣先9cmは今までのレギュラーカラーの中で最長です。
⑤ニューイングランド・ボタンダウン…従来のボタンダウンカラーよりもややかちっとした印象がありますので、ネクタイを締めたほうがこの衿型の特徴が出るように思います。
なお、今回は新衿型だけでなく、ファクトリーから幾つかのニュースがありました。
※袖口(カフス)型にも、新たな選択肢が5つ増えました。
※フロントのボタン位置が最大2cmまで上下できるようになりました。これ、時々要望が出ていたので、嬉しい知らせです。
※新しい生地が増えました。お得意ロイヤル・カリビアンには人気の高いドビー織りのシリーズが強化されています。
※カジュアルシャツを作るときのアイデアに最適なのが、衿やカフの裏に隠して施す「別布付け」ですが、その別布の選択肢が増えました。
※ネーム刺繍の字の大きさを少し小さくします、とのことです。
そして、新衿型登場を記念しまして、ご存じ「オプション・フェア」を10月に開催しましょう、というお知らせであります。
期間は10月10日(金)より26日(日)まで。
有料オプションが5つまで無料、というオプション・フェア。ハンドステッチや色糸遊びを付けるという人は以前より少なくなっていますが、共布のポケットチーフやカフリンクスをおまけに付けたり、クレリックやネーム入れを遊んでみる、という方が増えています。
ちょうど今シーズンにシャツを欲しいと思っていたんだよね、という方、ぜひご計画下さい。期間前の予約受付もできます。