エベレストが入荷したので、
さあ、解説を、と、昨年の記述を見てみたら、
これが、自分で言うのもなんですが、名文。
ホント、自分が書いたとは思えない…、
決して手抜きをするつもりはないのですが、
これ以上のことは書けないよ、と思いつつ、
写真を今年の展開カラーに差し替えて、
(あ、それから値段がちょっと下がりました(朗報!)
以下に、去年の原稿を転載します。
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シェットランドセーターの最高峰、エベレストです。
今年も入荷しました。飽きずに毎年同じことを繰り返しお話しすることも大事でしょう。
手抜きせずに語ります。
英国の北方、北海に浮かぶシェットランド諸島のメインの島、
シェットランド本島で編まれているのがアンダーソン社の「エベレスト」です。
特産のシェットランドシープの子羊の産毛を使い、
古い手編み機(ハンドフレーム)で無縫製の筒編み(シームレス)で編まれています。
「エベレスト」の名称は、1953年エベレスト初登頂に成功した
エドモンド・ヒラリー英国隊が着用していたことに由来します。
もっともその当時の着方は、むしろ下着に近かったようですが。
①丸首プルオーバー \19,950
Red、Mogit、Shaela、Navyの4色。
物事何が幸いするか、分からないものでして、
エベレストの場合、その下着っぽさが奏功したのですね。
無縫製の丸編み、胴や腕の密着するような細さ、
締め付け感のないシングルリブの衿回り、などなど、
60年間変えなかった(いや、たぶん変えられなかった?)化石のようなセーターが
現代の要求にぴったり合ってしまった、というファッションの世界では希有な例です。
②Vネックプルオーバー \19,950
Lt Grey、Shaela、Navy、Charcoalの4色。
シェットランドウールというと、ひと頃は廉価品の代名詞のように扱われていましたが、
本物のシェットランドウールというのは不思議な暖かさがあるのです。
カシミアともメリノウールともジーロンラムズウールとも違う、
じわっと包まれるような発熱体のような柔らかい暖かさです。
(あ、これも今時の下着に似てるのかも…?)
③Vネックベスト \16,800
Red、Mogit、Lt Grey、Shaela、Navy、Carcoalの6色。
一枚買った方が色違いやカタチ違いを求められたり、
自分が着て良かったので父親にも勧めてみたり、と
リピーターや高年齢の方の比率が高いのも特徴でしょう。
何年も同じものが売れ続ける理由がここにあります。