入荷速報。ゴルウェイ・ウールのアランセーター、ついに届きました。

5月のアイルランド出張から4ヶ月、
わずか4月でここまで実現できるとは正直、思ってませんでした。
苦労話や自慢話をあんまり売り言葉にはしたくないのですが、
しかし、涙が出るほど感慨ひとしおなんです。

ゴルウェイウールというアイルランド原種の羊による貴重なウールが今年初めて発売になる、
というアイルランドからの小さなニュースを見つけ、そこからいろんなつてを頼って連絡が取れて、
ゴルウェイウールのファームまで行って直談判。ブラットネイドBlatnaidに
「このウールを使ったアランセーターを仕掛けたいんだ」というプロジェクトに了解を得ました。


ゴルウェイウールは生産量がとても少ないので、誰もが買えるというものではありません。
そんな中、ゴルウェイウールを小さい単位で仕入れて販売する権利を持っている
アイリッシュファイバークラフターズのサンドラと、
糸の手配、セーターのデザイン、ニッターとのやり取り、など、諸々の打ち合わせ。
世界初、アイルランド原種のウールを使いアイルランドの編み手によるインディビジュアルなアランセーター、
これがようやく目の前に届きました。

ゴルウェイウールに使われるアイルランド原種の羊ゴルウェイシープは白い羊だけなので、
色はbainin(ゲール語でボィニィーン、そのまま、という意味です)だけです。
箱を開けた途端にウール独特のラノリンの香りが漂います。
見ると想像していた以上の浮き彫り模様が目に入ります。
持ってみて、びっくり。驚きました、軽いんです、えっ、と一瞬思いました。
「そうだった、GalwayWoolは2plyなんだ」
今まで、オモーリャにもアランレジェンドにもドネガルの3plyを使ってきましたから、
重量比として3分の2の軽さです。
でもどうです、写真を見ていただくと、この浮き彫り模様が、
今まで以上にくっきりと編み上がっていることがおわかりいただけることでしょう。
これがGalwayWoolの素晴らしいところなんです。膨らみと弾力性がものすごいんですよ。
だから2plyでも3ply以上に凹凸が鮮明に表現できるんですね。

GalwayWoolもIFCも、ラベルやタグの制作ノウハウを持っていなかったので、
これらは日本サイドで用意してアイルランドへ送りました。

さて、届きましたけれど、これから検品、計測、写真撮り、と、まだまだやらなきゃいけないことがありまして、
すぐには販売できません。
先に届いたオモーリャと同時公開が望ましいことなので、
9月1日(木)午前中に同時公開することにします。

価格は決めました。118,800円(税込)です。
GalwayWoolが貴重で少量なため高価であること、
関わる人(ウール提供者、コーディネーター、ニッターなど)すべてが持続可能な適正な利益を得ること、
から、はじき出した価格です。
そのため、オモーリャよりも高くなりましたが、そのような理由から決めたプライスですので、
ご理解を頂けましたら幸いです。

追記9/1
公開しました。こちらからご覧ください。




 

 


入荷速報。オモーリャO’Mailleのアランセーター、5月に現地で買い付けた品々が到着しました。

8月になったら送ってね、と頼んでおいた10枚のアランセーターが到着しました。

混み合う土曜日の店内で、黙々とアランセーターをチェックする小さなジャップは異様に映ったでしょうね。
選びきった傑作ぞろいの10枚です。
バイニン(ナチュラルホワイト)やオートミールは、すべてインディビジュアル(編み手独自のパターン)、
ネイビーやデニムブルーもいい編みです。

オモーリャからこれだけの仕入れができるのもこれが最後です。
今後も隔年ぐらいにゴルウェイの店に行くつもりではあり、
いいものがあれば買い付けることもあるでしょうが、
今回、良さげな物はあらかた私が買い付けてきてますので、
大きな期待は持てません。
これからもアン・オモーリャとは交友を続けますが、健康の維持のために規模を縮めたい、という
彼女の申し出を尊重していきたいと思います。

これから計測や写真撮りに入り、その後HP上に在庫をアップします。
完成するまで、在庫表のページは閉鎖しますので、ご了承ください。

5月アイルランド出張の最大の成果である「ゴルウェイウール」のアランセーターが
もうまもなく到着の予定ですので、
それと合わせて、新入荷商品が載った新しいカタチの在庫一覧表を考えています。
価格も変わる予定です。

公開は9/1(木)午前中、を予定しています。
楽しみにしばらくお待ち下さい。

追記9/1
公開しました。こちらからご覧ください。


入荷速報。ガンジーセーター到着。4年目は手堅く従前踏襲です。英チャネル・ジャンパーChannel Jumperより。

ガンジーセーター、今年も届きました。
昨年版を更新するカタチで記事を書き改めます。

ブランドの紹介やここに至るまでの私との経緯なんかは
初年度に別項チャネル・ジャンパーChannel Jumperに書きましたので、
そちらを読んでいただくとして、商品紹介を進めましょう。
提げタグには諸島の紹介、セーターの歴史などが述べられています。

☆ガンジーセーターGuernsey jumper  26,950円(税込)。値上げになりました。すいません。
展開サイズは、36″(=日本のSに相当)、38″(=同M)、40″(=同L)、42″(=同LL)、44″(=同3L)の5つ。

伝統的なガンジーセーターをことさら現代風にアレンジすることなく、
なるべく忠実に再現しています。
ですから、前身頃と後身頃は同じで、暗がりでも船の上でもすぐ着られるのです。
古くは当然手編みでしたが、今はドイツ製のニッティングマシンを使用、
ついこないだ(2019年)最新のマシンを導入したばかりです。
クラシックなのはシルエットやデイテールはもちろんですが、
特筆すべきは、ピュアなブリティシュウールを100%使用していること。
なので、見た目よりもずっしりとして、天然のクズ糸もしっかりと含まれていて、
クラシックなセーターの雰囲気が大変良く現れています。

無地は3色。



ネイビー(編み柄がわかるように現物よりも少し明るく加工しています)


デニム




オートミール(ベージュグレィ)

前後ろが同じなので、不思議な着心地で肩線が経験のない位置に来ています
実際には着込んでいくとその人の体格なりにセーターが馴染んでくれて、
なんとなく前と後ろがはっきりしてきます。
私が着ているのは38″です。

マイクロストライプの紹介に移ります。

マイクロストライプ・グレー。
スモークグレーのベースに細かいストライプとしてデニムカラーを編み込んでます。
なので肩線がグレー無地のアクセントとして現れます。38″を着ています。



 

 

 

こちらはツートンです。青い森の色にハーベストという小麦の色を上半分だけに入れ込んでます。

マリンボーターは3色展開。


ネイビーベース、38″を着ています。




キナリベース、40″を着ています。


 

 

3色目は、昨年大好評でしたみずみずしいブルーにスモークグレーのストライプです。40″を着ています。

8柄で5サイズ、かなり複雑になるので、在庫の一覧表を作りました。
売れるたびに売り消して最新在庫に更新しますので、下の表をよく見ていてください。

  36″=S 38″-M 40″=L 42″=LL 44″=3L
無地ネイビー      
無地デニム    
無地オートミール    
極細縞グレー        
極細縞ツートンブルー        
マリン縞ネイビー      
マリン縞キナリ      
マリン縞ブルー

☆アルダニーセーター Alderney Jumper 22,000円(税込)。越年在庫につき価格据え置きです。
このファクトリーがチャネル諸島のなかでもガンジー島やジャージー島でなく
アルダニー島にあるからこそ生まれたセーターがこれです。


バーガンディレッド

アルダニー島の資料室に残っていた古いセーターを再現したもので、
フロントに編み込まれた横向きのライオンは英王室の象徴です。

左側を向いて手を挙げている獅子、右に上がっているのがしっぽです。
わかりにくいのですが、絵で描くとこう、ラベルの真ん中の絵がそれです。

ここチャネル諸島が地理的には圧倒的にフランス本土に近いのに、
英国領、しかも英国王室直轄所有の天領であることの矜持、女王陛下への忠誠が編み込まれています。
後ろの柄はこう(現物の色よりも明るくしています)

余談ですが、WWⅡ当時フランスを押さえたナチスは沖合のチャネル諸島まで侵攻していて、
チャネル諸島は英国で唯一ナチスに占領された経験を持ちます。
2019年公開された映画『ガーンジー島の読書会の秘密The Guernsey Literary and Potato Peel Pie Societyはその当時の様子が描かれていて、なかなか面白い映画でした。

とここまでは誰でも書ける話。(でもないか…)
私がこのアルダニーセーターを見て、すぐに思い出したのが、このセーターです。

お腹に穴の空いた古いセーター。アラン諸島イニシマン島の資料館に保存してあるもので1918年に編まれたものと言われています。

詳しいことは私の書いた本にあるのですが、
紺色のシンプルなガンジーセーターが白い豪華な編み柄のアランセーターに昇華していく歴史の過渡期に、
このように上半分にだけ編み柄の入ったセーターが存在したのです。

今でもアラン諸島のイニシマンやイニシイアへ行くとこういうセーターを擦り切れるほどに着ているお年寄りをたまに見かけることができます。
「これこそが(産業化する以前の)島に伝わる真のアランセーターなんだよ」とイニシイアのパブであった小学校教師の一言が思い出されます。

これと同じようなセーターがアルダニー島にも存在していた、ということは大発見でした。
機械編みだとは言え、このアルダニーセーターの復刻版は、歴史的にも意味のあるセーターだと私は言いたいです。


       40″(=M)を着ています

色はバーガンディレッドだけに絞りました。
ライオン柄は前見頃だけに入っています。
ガンジーセーターと違って、前身頃と後身頃がちゃんと違っていまので、普通のセーターと同じ着心地です。
サイズ。ガンジーよりもシルエットに丸みがありますので、
40″表示でMサイズ相当、42″でLサイズ、という設定にします。

色とサイズの現在の在庫やお買い求めは、当店のwebshopでもご確認できます。

 


ハリスツイード、2022AW生地サンプル到着です。

いつもより早く届きました。
ちょっと早すぎる気もしますが、届いたものは紹介しておかないとタイミングを逸してしまうので、ここで載せておきます。



もう説明は不要でしょう。新柄もそれほどありませんし。
あ、やる気が無いわけではないですよ。
少しだけ値上げになってます、仕方ないですね。


シャツの生地、追加です。秋の第一弾。文末にホットニュースあり。

オーダーシャツの生地、追加です。秋の一回目。

日本の生地。
左列、オーガニックコットンやオックスシャンブレーの素材でストライプもの。
中列上、カリビアンコットンシルバー、100/2Gのドレスタイプのタッタソール。
中列下、カリビアンコットンゴールド、120/2Gの新作、ツイル無地。
左列上、ビエラ調の起毛ツイル無地。
右列下、ポリエステル混の機能性素材の一群。あまり好みではないので私はほとんどおすすめしていません。


インポート。
左列、トーマス・メイソンの追加。英ブランドですが今はイタリア製。でも英国テーストは相変わらず色濃いです。
中列上、伊アルビニのチェックやストライプ。
中列下、伊カンクリーニのストライプ。
右列、英国製のシャツ生地エイコーンから、ビエラっぽい起毛ヘリンボーン。


リバティプリントも6柄の追加です。

さて、ホットニュース。例年9月のキャンペーンは、いい生地だけ3,000円off,の催事を提案してきました。
今年から少し変わりまして、いい生地だけ20%off,となります。

シャツを作ろう!!~いい生地だけ20%off!!
期間:2022年9月8日(木)から9月25日(日)まで。
概ね16,000円以上のシャツが対象となります。レディスも同様です。
ぜひご予定ください。


出来上がり紹介。スーツ、ジャケット、シャツ、靴。

シャツのエコノミーサービスが終わると、気持ちは完全に秋冬に入れ替わって、その準備に追われています。
このあたりで出来上がり紹介をしておきましょう。

まずスーツ。先行入荷した生地、NZ100+JN50、百周年記念の葛利毛織ダブルクロス、
にての最初のご注文分が仕上がりました。

Yさんはスリーピースでご注文。上着はチェンジポケット付きのスラント(斜め)、ウェストコート(ベスト)は衿付き、
トラウザーズ(スラックス)はベルトレスでブレイシス(サスペンダー)を装着しています。
御本人にご試着いただきました。

写真の色が違って見えますが、こちらも同じ100周年の生地なんです。Yセンセ
から。
こちらはオーソドックスに2つボタンの上下です。
ウェイトはありますが、シルクミックスの光沢感もあって、ヘビーには見えませんね。

続いては、ジャケットを3着まとめてご注文いただいたAさん、
私とウチが近いのでいつもは仕上がるとご自宅にお届けしてしまうのですが、
今回は別の要件でちょうど仕上がり日にご来店いただいたので、
御本人の着用写真が撮れました。

シアサッカーですが、素材がシルク、なのでゴワゴワしてません。葛利の生地です。

これも葛利の
サマーウールの格子柄。柄合わせがうまくできてます、さすがアルデックス。

葛利のションヘルで織った極薄のリネン100%。実に涼しげ。
3着すべてフックベントで仕上げるのがAさんのお約束です。

靴です。

左、サイドゴアの「シゥーズ」、それもプレスリーばりのブルー・スウェード・シゥーズ、です。Yセンセから。
右、伝悟郎(MD05)のセミブローグ。バーガンディ(赤茶)のキップ。Aさんから。南陽市ふるさと納税対応です。
どちらも、革底ではなくて、ラバーのタフスタッズ(ダイナイト風)のソールです。

Nさんから伝七郎(MD07)のチャッカブーツ。25.5のF,なので、かなりユーモラスなシルエットになりました。


トラウザーズ。

Yセンセから2本口。左は英ハリソンズの合着的スーツ生地プレミアクリュのグレンチェック柄。毛100%。
右は、シワにならない麻、として好評の英ハリソンズ、SeaShellのグレー生地。リネンにテトロンを混ぜてます。

Kさんからのオーダーは、細身のシルエットの那須夢工房に頼みました。
伊カノニコのストレッチ入のトロピカル、杢グレー。バラケ生地からのナイスチョイスです。

仕上がりが遅れていた鎌倉シャツのトラウザーズ、ご注文分がまとめて到着しました。
一番上だけがコットンのネイビー。他は国産のウールでやや硬めの生地です。

シャツは、この後にエコノミーの仕上がりがどーんとやってくるので、今回はお一人Iさんだけ。

カリビアンコットンシルバーの白ピケで半袖を2枚。
衿型違いで、左、ショートウィンザーワイド。右、ホリゾンタルワイドのボタンダウン。
当然BDの方はボックスプリーツにしています。

この時期の特徴でしょう、夏物と冬物が入り混じってますね。
こうやって季節は入れ替わってきます。

皆様ご用命ありがとうございました。