入荷速報。ロンドン・トラディションからキルティングジャケットです。

経緯はあとからお話するとして、まず先に商品紹介をしましょう。

会社名およびブランド名: ロンドン・トラディションLONDON TRADITION
品名: Marylebone  ナイロンキルティングジャケット Made in England

オリーブグリーン

40″を着ています。Mサイズってところでしょうか。
薄手のセーターを着た上から着ました。ジャケットを中に着たらちょっときつくて着られないかな、
というぐらいにジャストなサイズ感です。ちょっとこの頃太ったみたいです。

取り外しのできるフードは2枚ハギで、ツバのところは生地が二重に仕上げていて、ダッフル屋さんらしい仕上げです。

ネイビー

こっちは42″を着てます。Lですね。
1サイズの違いが大きくて、急にゆったりします。
これなら中にジャケットを着ても着られます。腕の短い私には少し袖が長いです。
ちなみに、38″もあって、袖を通してみましたが、私には小さすぎて写真撮りしませんでした。

すべてパイピングを施した巻き縫いの丁寧な作りで、インターロックミシンは一箇所も使われていません。
これもさすがダッフル屋さん、ですね。

細腹(さいばら)を入れてウェストシェイプをかけた立体的な作り。
平面的にズドンとしているよそのキルティングとは一味違います。

サイズは38″=S, 40″=M, 42″=L。(色によって仕入てないサイズはもあります)。
価格39,600円(税込)。

さてと、ここに至る経緯ですけど。

ロンドン・トラディションLONDON TRADITION(以下L.T.と略します)といえば、ダッフルコートのファクトリーとして知られてます。
でもうちはダッフルはグローヴァオールと決めていて、他社に浮気するつもりもなく、
実際、ようやく今年グローヴァオールの再入荷にまでこぎつけたわけです。
もうすぐ11月に久しぶりにグローヴァオールのダッフルコートが入荷します。
じゃなんでL.T.?
Mという英国人がいまして、彼は英国のブランド数社をまとめて日本に営業する男。
で、昨年の12月にコロナ禍の中やっとの思いで来日した彼と東京の某ホテルのスイーツの一室で会いました。
商談の目的はニットのHarleyでしたが、そこでL.Tのキルティングのサンプルを見つけました。
キルティングは当社がずっと扱っていた英国の会社が製造を休止して以来、仕入れるあてがなくなり、
興味もありサンプルの試着もしましたが、L.T.のような大きな会社が当社のような個店の10枚程度の発注を受けるわけもなく、そのうちどっかのインポーターから提案があったらまた考えてみるかな、程度で情報の一つとして頭の中に入れておいたのです。
そうしたら、3ヶ月ほどして、ある仕入先から、L.T.のキルティングに別注掛けるけど乗りませんか、との話が舞い込んできました。早速試作のサンプルを拝見するとこれは私がMのところで見たサンプルとはかなり違います。すぐにMにメールで確認すると、やはり全くのオリジナルな別注品のようです。しかしこのサンプルの仕上がりは大変良く、価格とのバランスもいいので、じゃ少しだけやってみましょうか、ということで、事前に顧客にも呼びかけて予約も何着か入って、楽しみに到着を待つことにしました。
 グローヴァオールに忠義を立てながら、ライバルのLTを扱うのには少し抵抗がありましたが、本業のダッフルではなくてキルティングだし、多分今回限りの仕入れになるだろうから、と、自分を納得させて、届いた商品を写真撮りしながら、ん、もしかしたらこの別注は、と気がついたことがありました。
ここからは私の想像で、仕入先に確認したわけではありませんが、多分こうだっんじゃないか劇場。
この別注品の原型はやはり私がMのところで見たサンプルです。ただベースにしたのは多分レディスのモデル。細腹が入っている、というのがヒントになりました。これをメンズ合わせにして、着丈を長くして、フードを付けさせた。レディスがベースであるから、仕上がりがコンパクトでウェストにシェイプが入り、袖も細くて短め、と、よそのキルティングにない都会的な仕上がり感になっているのでしょう。いい発想だと感じます、発注したバイヤーにパチパチです。
というのが、今回の仕入れの経緯。グローヴァオールとLT、両方やるなんて節操ないんじゃない? しかもダッフルじゃなくてキルティングってどういうこと?、という疑問にお答えしておかねば、と思い、ちょっとくどいようなお話をしました。