春夏のスーツ・キャンペーン。葛利毛織にスポットを当てます。

「葛利(くずり)毛織」の名を知っている方は、今はまだ少ないと思います。
でもきっとあと二年も経つと、ああ、これがあのとき野沢が言ってた服地屋さんかぁ、と、
その知名度は上がってくるはずです。
そのくらい、今我々の業界では注目度の高いところだと言えます。

愛知県一宮市の木曽川近くにある、大正元年創業の毛織物ファクトリー、葛利毛織。
ここの何がすごいのか、と言うと、すべてが「ションヘル織機」なのです。
Kuzuri
で、ションヘル織機の説明です。手元にある解説をそのまま書き写しますと、
「ションヘル織機とは、1960~70年代に活躍し、現代の高速織機には出せない意匠性を出すことが出来ます。ただ現代の織機の4分の1というスピードしか出ないので生産性に欠けますが、その昔ながらの風合いの生地や目の詰まった腰の強い生地は多くのファンを魅了しています。」とあります。
(その大きな音からそのまま「ガチャンコ」との愛称で呼ばれることもあるようです。)

どっかで似たような説明を聞いたことありません?
デニムやシャツ生地などの綿織布における「シャトル織機」(セルビッヂ(耳)付きの生地で知られていますね)や、
編み生地における「吊り編み機」(当店で言えばフィル・メランジェですね)、
この説明と同じです。
そして、その共通点は、どれも日本に残った旧式の機械、ということです。
そして、ゆっくりとしたスピード、打ち込みはしっかりとしているのに空気を一緒に織り込んだようなふっくら感…、というのも同じです。

今回は、葛利の服地から5つの柄を用意しました。
すべてストライプ柄で、ウール77%キッドモヘア21%ポリエステル2%。(一番下の柄のみウール100%)の夏物らしい素材です。

価格ですが、いくら貴重なションヘルの服地だとは言え、
国産服地ですので、そんなべらぼうな生地値ではありません。
シングルスーツ上下のオーダーで、メンズ\79,800~、レディス\72,450~、です。
この価格は、キャンペーン特別価格ですので、5月11日(日)までの限定有効価格とします。