入荷速報。葛利毛織の新しい生地バンチ、2020春夏版、全109柄です。オリジナル・パタパタができました。

当社が全幅の信頼を寄せている、一宮市の葛利毛織。
同じ糸でも、旧式でスローなションヘル織機で織ると、
生地の風合いが全く違ってくるから、ホントに不思議なもんです。

2020年春夏物の新しいバンチが届きまして、
早速、当店お得意のパタパタに作り直しました。
109柄を3部に分けて編集しました。

その1

まずジャケットの生地から。
★シルク100%の凹凸素材。例えば、シアサッカーもコットンよりもシルクだと大人っぽいし、何しろ動きやすさが格段に違います。
★リネン100%を軽くふんわりとションヘルで織りました。羽衣のようです。
★シャツジャケット、と書いたのは、ウール100%やウール&コットンの混紡モノで、シャツに仕立ててもいいくらいの素手素材です。
★下の2種は、キッドモヘアの平織り3plyと綾織りモノ。いわゆるトニック調のスーツ生地です。

その2

春夏物のスーツ生地が色々と約30柄。
3plyや4ply,フレスコものもライトに仕上げたりもヘアを混ぜたり、
ウール100%でも強撚糸使いだったり、と、
意匠を凝らして一工夫したものが多く含まれています。
価格も、このグレードの割には、良心的に抑えられていると感じます。
じっくりと悩んで一着の生地を選びましょう。

その3

価格帯が7種類もある混成の構成です。

★上3種はおそらく一番の売れ筋になるであろう無地のゾーンで、
ナチュラルストレッチや、ポリ混のトロピカルなど、
スーツだけでなく、ジャケットや単品のトラウザーズにも勧めやすいところです。

★下の6種は、反対にちょいと変わりダネを集めました。
キッドモヘア&シルク生糸巻付け、葛利ならではの逸品・モヘア100%、の超高額生地、
これ以上入らないという限界まで打ち込んだ超高密度生地、
チンツ加工した光沢素材、などなど。
葛利毛織の匠の技の集積です。

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価格は写真上方の価格表をご覧ください。
縦に、生地のグレードと、工場のランク、
横に、スーツ、ジャケット、トラウザーズ、
で、価格一覧表を構成しています。

何度も言うようですが、夏のスーツは、早め早めにオーダーすることが肝要です。
だから、ここで、思い起こしてください。
春夏物のスーツやジャケット、あ、ここが足りてないな、と思い出すところ、ありませんか。


ブレクジット記念。ジャケットを作ろう!~英国ハリソンズのINDIGOを20%offで。

ついに今日にてブレクジットとなりました。
ですので、英国絡みのイベントをこじつけます。
2月いっぱいの英国生地の限定割引提案です。

対象はハリソンズのジャケット生地「INDIGO」です。

全25柄なので、おなじみの赤いバンチもこのようにとても薄いです。
メリノウール80%・リネン20%。230g(8oz)の春夏用の素材。
英国ウェスト・ヨークシャーのミルで織られています。

インディゴというから、藍染めの綿素材なのかと考えてしまいますが、
そうではなくて、ウールにリネンをブレンドして、
藍染めのような絣調の色合いを醸しているので、この名が付けられたようです。
ですので、藍染め的な色合いが多く入っています。

柄物もインディゴブルーを含んだチェックものなど数々、
無地の青系でもこれだけの色数があります。

藍青系以外にも、英国のジャケットらしい、渋めの色合いがあります。

リネン20%ですが、意外にも麻っぽいシャリ感はあまり感じません。
おそらく触感よりも藍染的なかすれた色合いを出す目的でブレンドされているのかな、と思います。

通常設定価格は、79,000円~92,000円(税別)ですが、
2月のご注文に限り20%offにて承ります。つまり63,200円~、となります。
納期は約5週間。生地をその都度英国から空輸するので、普通より1週間余計に掛かります。

春夏のきちんとしたジャケット、
多分、意外とタンスの中にないアイテムだと思います。
この機会に是非ご用命ください。

以下、お暇な方は。

さて、なんでこの時期に春夏のジャケットのキャンペーンなのか、
まだ寒いのに、早すぎるんじゃないの、という声も聞こえるので、
ここでちょっと説明です。
まず、ブレクジット記念。これは、もちろんこじつけです。他意はありません。
春夏のジャケットは、秋冬モノに比べれば売れる数は当然少ないのですが、
それでも、このくらいの薄さの春夏ジャケットは確実に需要があるはずなのです。
多分、「持ってないけど持っていたいと感じている服、なんですか?」とアンケートを取ったら、きっと上位に位置するアイテムでしょう。
なのに、それほど売れない。なんでだろう、と、考えると、
お客様からよく聞くのは、「いつ頼んでいいか、タイミングがわからない」という声。
まだまだ早いかな、まだ早くかな、と思っているうちに、暖かくなってきて、しかも出来上がりに5週間掛かりますから、
そろそろなにか考えようか、という頃にはすでに時期を逸してしまう、
じゃあもういいかな、と気合もしぼみ、そしてダラダラ暑いだけの夏に突入、
上着なんか見るのも嫌だ、となってしまう、毎年その繰り返し。
これは売る方にも責任があります。同じく「いつ売ったらいいのかわからない」、こちらもだんだんその気が失せてくるのですね、それじゃいけないのはわかっているのに。

タイミングを見計らうのが難しいのなら、
いっそ一番最初に持ってきちゃえばいいんじゃないか。
想像するのが難しいなら、
想像を躍起するインセンティブを付けようよ。

たまたま、昨年春に、ハリソンズからINDIGOという魅力的な生地を紹介され、
しかし昨年は提案するにはまさに機を逸してしまっていたので、
いよいよ今年、満を持して、というか、
2月の新企画として、提案することになりました。

決してブレクジットの思いつきではないので、
どうかひたむきに前向きにご検討いただければありがたいです。

 

 


出来上がり公開。W.Billのフェニックスで作ったブルーのジャケットが仕上がったので…

時には、出来上がりの公開も。

英国W.Bill・フェニックスPhoenixのブルーの無地っぽいピンヘッド調の生地で
作ったジャケットがアルデックスから届いたので、
ブルー系のグラデーションでコーディネートしてみました。
全身ブルー系ですが、純然たる濃紺は靴だけで、他はみんな紺ではないのです。
ジャケットは、前回作ったムーンビーム・グリーンがややピタピタ気味に若っぽく作ったので、
今回はゲージサイズを半サイズ大きくし、襟幅、ポケットフラップの幅などもちょっと大きくして、少しだけヤボったく作ってみました。

フェニックスの記事の紹介はこちらまで。


初めての試み。11/16(土)&17(日)、すべての在庫を陳列して「冷やかし大会」です。二日間だけ「みせ」を作ります。

普段は出したり入れたりしている5階の接客ラウンジを二日間貸し切りまして、全部の在庫(注1 )を並べます。
で、冷やかし大歓迎の「みせ」を作ります。

(2017年秋冬の店内記録より)

 

何がどのくらいあるのか、この目で見たいんだよ、という方、多いはずです、ぜひこの2日間にお越しください。
(事前のメールや電話での取り置きもいたしますが、当日のご来店が条件となります)

またスーツ生地、ジャケット生地など価格応談の放出品ありです。


このスペースを商品で埋めます

「みせ」を諦めてまもなく2年、「並べたい」という思いは常にありましたが、
商品いっぱいの今なら「みせ」られる、堂々の「冷やかし大会」です。
「冷やかし大歓迎」ですので、アポは不要です。どんどんいらしてください。


今度は2階ではなく5階です

場所がまだはっきりわからない、という方、
こちら「ご来店に際して」を参考にしてください。

今何があるのかよくわからない方、
商品内容の事前の予習は、webshopをご一覧ください。

 

(注1 ) アランセーターは全品を持ち込みません。見たいよ、という方はご来店前日までにご希望の品番をメールにてご連絡ください。
在庫リストはこちら(オモーリャアランレジェンド)から。

(注2 ) スーツ、ジャケット、シャツ、靴のオーダーは、リピートの方のご注文のみ承ります。採寸見本をしまってしまうためです。
また混雑状況によっては、後日に再来店をお願いする場合もありますので、ご了承ください。


入荷速報。葛利毛織(DOMINX)から2019年秋冬の新しい生地バンチが届きました。で、例によって、独自の解釈でバラしました。

葛利毛織(DOMINX)から2019年秋冬の新しい生地バンチが届きました。

当店のスーツ等の生地揃えは、その種類は決して多いとはいえません。
多ければいいというものではなく、私はむしろ少なければ少ないほど、お客様のためだと思っています。
欲しい一着の生地が見つけられさえすればいいのであって、
その選択肢は少ないほうが選びやすい、
自店の顧客のために予め選択肢を絞り込んでおく、つまりセレクトしておいてあげる、
本来セレクトショップというのはそういう店のことを指すものだと思います。なんでもあり、のことではないはずです。

国産の服地はそのほとんどを葛利毛織でまかなっています。
それくらい私は惚れ込んでいる、というか、信頼しているミルです。
紹介記事はこちら。

で、新しいバンチが届きました。
バンチというのはブドウの房の意味で、生地見本を一冊に束ねたもの。
写真中央の茶色いハードカバーがその外装です。
これを当店は分解してしまい、わかりやすく独自の順番に並べ替えてパラパラと見られるように作り変えてしまいます。
30年来これでやっているので、古い顧客はもともとこういうもんだと思っている方もいるかもしれませんが、
こんなことやってるのは多分日本でもウチだけだと思います。
よその店でも真似してくれて一向に構わないのですが、
未だに真似てくれる店が現れません。
ま、たしかにチョット面倒な作業ですけれど、私自身がこうやっておかないと生地の把握ができないというのも理由です。

スーツ生地、ジャケット生地、さまざま取り揃えて、
新しく約80色柄、継続定番が約50柄、その一覧が写真のようになっています。
スーツ参考価格、74,000円(税別)より。最高ランクで167,000円。


入荷速報。ハリスツイード、今年版の生地見本が届きました。

ハリスツイードの新しい生地見本が届きました。

新柄もいくつかあります。
ジャケット参考価格66,000~78,000円(税別)より、です。

と、情報としてはそれだけなのですが、
ブランド紹介の方での記述を書き改めました。

結構きつい書き方をしましたが、書いたばかりなので、ここに転載します。
どうかお読みください。

ハリスツイード Harris Tweed (Scotland)

スコットランドのアウター・ヘブリディーズ諸島発祥のツイード生地。
多分世界一知名度のあるツイードでしょう。

ハリスツイードという会社があるのではなくて、
ハリスツイード協会HarrisTweedAuthorityという組合組織によって事業の管理がなされています。
(かつて英国で紳士服チェーン店を経営するある私企業がこの事業を一括で買収したことがあり、このときはハリスツイードが滅亡するのではないか、と世界中が震撼しましたが、さすがにこの会社もその愚行に気がついたのか、その後すぐに組合事業に戻され、事なきを得ました)

我々小売店は、ハリスツイードを直接生産者から買うことはなくて、国内外のマーチャント(服地卸商)から仕入れます。
当社の場合、東京のあるマーチャントが毎年秋に独自に企画し揃える生地を切り売りしてもらいます。

国内のマーチャントはまた海外のマーチャントから買ったり、と、何段階もルートを経て、ようやく生産者にたどり着くわけで、
だから、一口にハリスツイードと言っても、その色柄もクオリティも価格も、多種多様になるわけです。
ハリスツイードのラベルの付いた安価な商品が大量に出回ってしまったのも、組合のブランド管理がルーズであったためでしょう。
2018年に、日本の善意あるマーチャントなどが協力して、「ハリスツイード協会ラベルポリシー及びブランド使用規則資料」というものがようやくまとまりました。やっとルールができたのです。
時既に遅し、の感は若干否めませんが、モノを売るプロならばちゃんと守ってもらいたいものです。