今年のことは今年のうちに。出来上がり紹介、いろいろ。

今年最後の記事は10月から溜まっている出来上がりの紹介で締めましょう。

シャツから。

左。Mさんから、カリビアンコットンsilver100/2Gのシャンブレー白無地、
お仕事用の1枚、なんでもないシャツのようで、細い首に長い腕、更にいかり肩の補正、とオーダーでないとできない仕様です。
右、撮影クルーのHさん。黒の大きいギンガムもカリビアンコットンsilver100/2Gの生地。
衿はワイドでも一番ポイントの小さい、ショートワイドの選択です。

2枚ともIさんからのレディースのオーダー。
同じスタンドカラーのように見えますが、
左の白のシアサッカーは、新型のバンドカラーでスタンドカラーよりも低い台衿です。
右、リバティプリントはきのこの柄です。

レディス、Iさんからのご注文は、紺無地のビエラ(薄いネル)。
台衿とカフスの裏側にプリント柄の別布を施しました。

こっちもIさん、男性の別人物です。とろふわの生地がお好みで、
左、カリビアンコットンsilver100/2Gのドレスピンオックスのブルー。
右、伊アルビニのドビーストライプのブルー。どちらも控えめな光沢感があります。

2枚ともSさん。
左、伊トーマス・メーソンのギンガム、黒は意外に珍しい。Sさんはホリゾンタルワイドがお得意です。
右は、インディゴのバイオウォッシュ加工。newセミワイドのBD版。ボタンは色々考えた末に白にしました。大正解。

リンクルフリー・フェアに乗って、Iさん(これまた別人の元大学の先生、どうしてうちはIさんばかりなの?)。
グレーのツイル無地です。このくらい濃くないとちゃんとグレーに見えないんですね。


Sさんからリペアの依頼。衿とカフスの交換でクレリックシャツに再生です。
右、懐かしの黒ラベル。11年前に作ったシャツです。データが残っててよかった!

トラウザーズ。

どちらも鎌倉シャツさんのトラウザーズを取り寄せました。
左、Fさんからはネイビーの綿パン。今まで洗えなかったここの綿パンでしたが、今シーズンから洗い可となりました。
右、Mさんからグレーのウールトラウザーズ。冬物というにはちょっと薄手です。

スーツとジャケットです。

岐阜のHさん、勤務先の横浜との往復の途中に立ち寄っていただきました。
葛利毛織の定番サキソニー、青みのあるダークグレーの無地です。
細身の体型ゆえの悩みでお尻が貧素に見えないようにとアウトの1タックで仕上げます。


当社の顧問会計士Yセンセから決算時に呼び出されて、何事かと思ったら、スーツ2着のご注文でした。
左はハリソンズの夏物SeaShell。シワにならない麻、として好評のテンセル混リネン素材。
こういう素材はイタリアが得意でしたので英国製というのはチョット珍しいです。
右は、同じく英ハリソンズの秋物の定評素材、プルミエ・クリュ。
ワインの用語からなぞらえた仏語ですがれっきとした英国素材。11オンスの軽めの生地で
99%のS100’sウールに1%のカシミアを混ぜてます。
杢のブルーグレーで2インチ角のプロックチェック。


千葉県からやってきてくれたYさん。
何の変哲もないグレーのヘリンボーンに見えますが、
これこそ超ヘビー級18オンス(560g)、スコットランドのロバットツイード、
ブランドはPorter&Harding,商品名HARTWISTであります。
あまりの重さと緑系の色柄ばかりという偏りに従来はマニア受けの生地と考えられてきましたが、
昨年カラーリングがリニュアルされ、グレー系やブルー系が増えたことから、
ハリスツイードやドネガルツイードでは飽き足りない方々に少しずつ注文が入り始めました。
手で持てば確かに重たいですが、アルデックスの仕立てだと、肩ではなく首の後に服の重心が乗るので、
重さを感じずに着られます。


Sさんのご注文は、バラケ生地の中からのグッドチョイス。
伊ロロ・ピアーナの濃紺無地です。綾織なのに上品な光沢があり、
イタリア物らしい柔らかな印象があります。



スリーピースでのご注文は、Kさん。やはりバラケ生地の中から、
伊カノニコの2インチプロックの紺無地です。ダーツが入ってもチェックの柄合わせはバッチリ、
那須夢工房の制作です。

最後は靴です。
Sさんの就職祝いに叔父のKさんがプレゼント。靴とベルトのセット、2足です。

黒のダブルモンクはドレス仕様で革底に。
ベルトも30mmのドレスタイプ。

もう一足は少しカジュアルに。ダークグレーのベースにネイビーをコンビにしたサドルシューズ。
ラバーソールにスリットウェルトのダブル巻き。
グレーのベルトも35mmの太いタイプにしました。
今日の最終便で4点がようやく全て揃いまして、一安心です。
この2足をいろいろと違えたKさんの思いがおいごさんのSさんに伝わりますように。

さて、明日は、アポのある一組だけをお相手したら、13時で閉めますので、
実質年内の仕事はほぼ今日ここまで。
今日は私の誕生日、今夜は帰省している孫にお祝いしてもらいます。

新年は1/4(火)より営業します。
良いお年をお迎えください。


お知らせ。オーダーシャツ、価格改定(値上げ)とサービス向上のご案内。

オーダーシャツは、生地コストと工賃の上昇のため、
すべての商品を対象に一律1,100円(税込)の価格改定となります。
2022年1月4日より実施です。
今後も、できるだけ3000円offやオプションフェアなどのイベント開催時でのご用命をご活用くださいますよう、
推奨いたします。

また、すべての生地見本にQRコードを付けまして、お持ちのスマホで仕上がり状態を確認できるようになりました。
柄物やプリント物など、仕上がりの想像が難しい生地も選びやすくなります。
結構面白いですから、ご来店時にぜひご利用ください。



イベント。シャツを作ろう!~リンクルフリー・フェア。10/21(木)~11/14(日)。リンクルフリー生地が2,000円off。レディスも同様です。同時に、ソックス&ホーズの受注も受け付けます。


リンクルはシワのことなので、リンクルフリーはシワなし、の意で、
昔はノーアイロンと言ったり、今だと形態安定加工、なんていいますが、
意外と綿100%のいい素材のものはなかったんです。
近頃は、液体アンモニアの加工も向上し、通気性にもほとんど支障がなくなりましたし、
以前は熱に弱かった芯地も改良が進みました。
手持ちのシャツを全部リンクルフリーもので賄う、という人は少ないですが、
でも、いくつか持っていると、いざというとき、困らずに済みます。
2,000円引きすると、一枚1万円前後、で上がりますので、
持ってて損はないでしょう。


(青丸付がおすすめ品番です)

年に2回ぐらい、ソックス&ホーズの受注期間を設けましょう、シャツのイベント時期に合わせて。
というお約束ですので、ここで、ハリソンのソックス&ホーズの注文を受け付けます。
ドレスもカジュアルもメンズもレディスも、カタログから選んでいただきます。
ひと柄一色でも構いません。一色2足からが単位となります。




 


入荷速報。オーダーシャツの生地、追加です。

シャツ生地の追加あり。多分今年最後の追加じゃないかと思います。

左の上。リンクルフリーのロイヤルオックス、3色。
左の下。クラシックなオックスフォードのキャンディーストライプ、3色。
中の上。幾何学模様のダイヤ柄ジャカード。白以外の濃い色はわかりにくいですが、
このくらいじゃないとシャツになって目立ってしまいますから、こんな感じでいいのです。
中の下。伊レジューノのジャカード5柄。色だけでなく柄もそれぞれ異なっています。
わかりにくいのですが、順番に、ホワイトで花柄。ネイビーで木の葉。
ブラックでカモフラージュ。カーキで木の葉。ブラウンで積み上げた石垣のような柄。
右、リバティプリント。Folk Tails, Monika, Love Birds.の3柄。


出来上がり紹介。いろんなものが仕上がりました。

この辺りで一度やっておきましょう。文末に、特別情報を載せます。


まずはニット。これ私のオーダーしたセーターです。
前回4月の金谷・And Woolさんへの移動ショップのときに注文したもの。
肉厚でしかもカシミアのようなぬめり感のあるタートルが欲しくて、
ラムズウールを3plyして編んでもらいました。
一度着てみたかったマスタードの色を選びました。

最大の特徴は、タートルの部分、変わったケーブル編みになってるでしょ。
これ、ノーマルなケーブル編みをわざと裏向きにして見せています。
前身頃と後身頃をつなぐ肩線のジョイントが手仕事らしい細やかさが伺えて、嬉しくなりました。
かなり満足してます。


サイドゴアブーツはHさんのご注文。トゥにはメダリオンを追加しています。
ソールは、クレープソール。ワラビーなんかでおなじみの生ゴムです。
多分当店では初めての選択かも。

続いてシャツ。

静岡から山梨に引っ越されたMさん。袖口にMの刺繍があリます。
久々のご来店です。中部横断道でアクセスが良くなったのが理由でしょうか。
2枚とも衿腰低めのスタンダードBDで、左は伊カンクリーニのグレー無地、
右はソメロス(ポルトガル製)のブルーのシャンブレー織り。


コーデュロイのシャツはNさん。ワインレッドとブラック、
どちらもナポリカッタウェイ、通称Fィナモレ衿、の
衿の高いカラーです。
ワインにはマーブル釦を、黒には黒蝶貝を施しました。


レディスです。緑のシャツが欲しい、というKさんの熟考の一枚。
クレリックで小さいラウンドカラー、という選択、正解でした。
袖口は白にしないで、という選択も、送りバント的なグッドな貢献です。



オーバーシャツ、Sさんから。グレーの綿ビエラ(薄手のネル)で羽織りのシャツを作ってみました。
オプションフェアを活用して、腰の両ポケット、ナットボタンの黒、背中のハンガーループ、を入れ込みました。


ハリスツイード、濃いブルー(紺じゃなくて)のヘリンボーン、で、ジャケットのご注文はAさん。
一緒に仕上がったオックスフォードのBDシャツと組んで撮りました。

さて、以下の2つは、出来上がり紹介、ならぬ、出来上がらなかった紹介、です。
一つは私の発注ミス、品番を間違えて違う生地を頼んでしまったもの、
もう一つは、生地を頼んだ直後に、やむを得ない事情でお客様からキャンセルが入った生地です。

まずこちらはハリスツイード。濃いブルー(紺ではない)の無地。

2,0mですので、ジャケット用です。
この生地に限り、通常価格より11,000円引きでお作りします。
ジャケットですと、値引き後の価格が61,600円~、となります。

もう一つがこれ。

ベンタイルのオリーブ。英海軍が開発した、海上に墜落したパイロットが20分沈まないための服地、それがベンタイルで、
この生地はそのライセンス品で日本製です。綿100%・強撥水性あり。1.8m。
ジャケットまたはトラウザーズ、に仕立てます。
これは通常価格から6,600円引きで作ります。
ジャケットですと48,400円~、トラウザーズですと24,200円~、となります。

当然ですが、どちらも、先着1着限り、です。
ここの記述までたどり着いた方だけが得られる特典です。

 

 


出来上がり紹介。シャツを作ろう!エコノミーサービスの仕上がり品、後半の分が到着しました。

お待たせしました。後半分の到着です。
紹介が大ざっぱになるのはどうかご容赦ください。

上段。Wさん。BDの方は白ベースにブルーとブラウンのマルチストライプの120/2ブロード。
光沢あるOXの白の方は小さめ衿のワイド衿。こういうシャツはポケット無し、が正解ですね。
下段。Nさんから3枚のオーダー。左は麻100%モノのブルーなストライプ。あのシャツ生地の山からよく見つけてくれました。季節遅れとはなりましたが、来春用として用意しましょう。衿は通称フィナモレカラー。
中は、これもありそうでない、茶色のギンガムのブロード。衿はホリゾンタルカッタウェイ。
右の白は洗いざらしで着たい厚手のOX。ニューセミワイドのBD。カジュアルつぽくカフ幅を6cmと狭くしました。


上段。HさんからBD。左2つはショートBDの衿。右はショートワイドをBDにするという珍しい手法でした。マーブル釦に変えたのが奏功してますね。
下段。Kさんは白シャツ3連弾。ピンオックス、ツイル、ヘリンボーン。衿は3枚とも開きのあるスチュワートレギュラーで、一枚だけダブルカフスにしました。

Uさんの4枚口。左2枚はドレスタイプで白ヘリンボーンとグレーストライプクレリック。衿は一番人気のニューセミワイド。釦は白蝶貝の二重たらい釦にグレードアップ。
右2枚はややカジュアル寄り。ブルーのバスケット織り無地は近頃人気のニューセミワイドBD。紺のキャンディストライプOXはロングセラーのドレスBD。こちらは2枚とも白蝶貝の厚手釦にグレードアップです。
4枚の注文をバランス良くうまくまとめましたね。

最後のこれらは、エコノミーサービス実施期間中の8月のある水曜日に、
某企業様の会議室に出前してシャツのオーダー会をやりまして、
その仕上がりです。

5年ほど続けてやってまして、企業様には喜んでいただいてます。
場所や人数にもよりますが、東海道沿線で5-6人以上のご注文が見込めるのでしたら、
8月に限りあと1~2社は対応可能です。
ご関心ありましたらご相談ください。