出来上がり紹介。シャツを作ろう!エコノミーサービスの仕上がり品、後半の分が到着しました。

お待たせしました。後半分の到着です。
紹介が大ざっぱになるのはどうかご容赦ください。

上段。Wさん。BDの方は白ベースにブルーとブラウンのマルチストライプの120/2ブロード。
光沢あるOXの白の方は小さめ衿のワイド衿。こういうシャツはポケット無し、が正解ですね。
下段。Nさんから3枚のオーダー。左は麻100%モノのブルーなストライプ。あのシャツ生地の山からよく見つけてくれました。季節遅れとはなりましたが、来春用として用意しましょう。衿は通称フィナモレカラー。
中は、これもありそうでない、茶色のギンガムのブロード。衿はホリゾンタルカッタウェイ。
右の白は洗いざらしで着たい厚手のOX。ニューセミワイドのBD。カジュアルつぽくカフ幅を6cmと狭くしました。


上段。HさんからBD。左2つはショートBDの衿。右はショートワイドをBDにするという珍しい手法でした。マーブル釦に変えたのが奏功してますね。
下段。Kさんは白シャツ3連弾。ピンオックス、ツイル、ヘリンボーン。衿は3枚とも開きのあるスチュワートレギュラーで、一枚だけダブルカフスにしました。

Uさんの4枚口。左2枚はドレスタイプで白ヘリンボーンとグレーストライプクレリック。衿は一番人気のニューセミワイド。釦は白蝶貝の二重たらい釦にグレードアップ。
右2枚はややカジュアル寄り。ブルーのバスケット織り無地は近頃人気のニューセミワイドBD。紺のキャンディストライプOXはロングセラーのドレスBD。こちらは2枚とも白蝶貝の厚手釦にグレードアップです。
4枚の注文をバランス良くうまくまとめましたね。

最後のこれらは、エコノミーサービス実施期間中の8月のある水曜日に、
某企業様の会議室に出前してシャツのオーダー会をやりまして、
その仕上がりです。

5年ほど続けてやってまして、企業様には喜んでいただいてます。
場所や人数にもよりますが、東海道沿線で5-6人以上のご注文が見込めるのでしたら、
8月に限りあと1~2社は対応可能です。
ご関心ありましたらご相談ください。

 


入荷速報。英国のオックスフォード・ブルーは庶民的なブリティッシュカントリーウェア。お得意のワックスジャケットやタッタソールシャツ、帽子。3年振りの登場です。

英国バーミンガムにファクトリーを持つオックスフォード・ブルーOxford Blue、
3年ぶりの発注です。

まずはこのブランドのメインの商品、ワックスドジャケットから。
品名はBurley。これに専用のフェイクファーのライナーを付けました。
ライナーとフードは取り外しが可能です。
全部をセットした価格が53,350円(税込)です。色は基本のグリーンだけです。

サイズはXXSとXSの2つ。
このブランドで一番古くからあるクラシックなモデルなので、サイズ取りも昔ながらに大きいのです。
私が着ているのがXXSで、これで胸囲サイズ表記は42″ですので、普通ならこれでMサイズというところでしょう。
XSが44″で日本のL(それもやや大きめの)に相当します。

(
英文の解説をコピペします。訳さなくてもいいですよね。
The Burley Wax coat is crafted from 100% cotton Japara wax and is truly a classic style garment.
Add a W32-Thermal liner for extra warmth for those cold days.
6oz British Millerain Japara waxed cotton. 100% cotton tartan lining.
Detachable hood. 2x Large patch pockets. 2x Hand-warmer pockets.

英国ミレレインの6オンスもので、ワックスはしっかりと染み込んでますが、
匂いは昔ほどではないです。これなら電車に乗っても迷惑ではないですね。
(ただ、最初のうちは満員電車は避けたほうが無難かも)。

ワックスドジャケットはもうみんな持ってるよね、と思ってしばらく扱ってなかったのですが、
意外にまだ行き渡っていないみたいなので、久しぶりに仕入れてみました。
まだ持ってない方、あるいはそろそろ買い替えてもいいかな、という方、ぜひ。

で、私がかぶっている帽子がこれです。
生地はロバットツイード、なので色も当然グリーン系です。

写真では色違いに見えているかもしれませんが、同じ色で、一色のみの仕入れです。
サイズはL=59cmのみ。Lと言っても59cmですから、日本ではMに相当します。
アジア人は頭がでかいんだ、とつくづく思い知らされます。悔しいけど。
価格7,260円(税込)です。

そして、今回一番売りたいのがシャツ、3柄です。価格8,800円(税込)。


サイズ構成は、S,M,L、の3サイズ。
作りはアメリカンなゆったりとしたものです。
Sが日本のM、以下同様に、MはL、LはLL、と考えていいでしょう。
小さめのボタンダウンの衿、バックはボツクスプリーツにハンガーループ付き。
脇の縫製は巻き縫い仕様で、以前のここのタッタソールシャツよりも生地も縫製も
シルエットも改良されています。
生産国が書いてないのですが、担当のJohnnyはChinaと言っていました。
Johnnyはインド・パキスタン系の英国人で、親日家のとってもいい奴です。


Sを着てみました(B柄)。ずんどうな型紙なので、ちょうどぴったりですが、
近頃お腹だけが出てきてしまい、
これで洗って縮んだら、お腹からきつくなりそうです。
袖は私には長いです、左腕はボタンを外してだらりと下げ、
右腕はボタンを留めてみました。
袖詰めはご希望により有料で承りますが、縮みがありそうなので
袖詰めの方には一度私の方で事前に洗ってから加工所に出すようにします。


こちらはMです(A柄)。どうも今後の私の体型にはMを選んだほうがいいようです。

3柄あります。

A柄. 白地に茶x黒 …オフホワイトのベースカラーにブラウンとブラックの
シンプルな2色使いのタッタソールのチェックです。


B柄. キナリ地に橙x緑x紺…淡いベージュのベースにオレンジ、、グリーン、ネイビーの3色使い、
カントリーウェアらしいタッタソールのチェック。


C柄. ベージュ地に赤x橙x青…遠目からも柄が一番はっきりしているチェックで、
ベージュのベースカラーにレット、オレンジ、サックスブルーの太いラインが効いてます。


サイズ表も作りました。ずんどう感が数字でもお分かりでしょう。

cm ①首周り ②裄丈 ③着丈 ④肩幅 ⑤胸回り ⑥胴回り
38.5 86 76 48 114 110
39.5 88 78 49 118 114
41.5 92 80 50 122 118


シャツは3柄3サイズ展開なので、売れていくとサイズ切れが多数発生します。
webShopにて最新在庫を反映させていますのでご確認ください。

 


出来上がり紹介。シャツを作ろう!エコノミーサービスの仕上がり品、前半の分が到着しました。

エコノミーは納期が鈍行なので、8月初旬に受けたオーダーがようやくの到着です。
本日到着は全部で36枚、とても多いので、解説はやや大まかになります。すいません。
紹介はご注文順です。

Mさんの6枚口。白は同じもの2枚づつです。
ブルーの柄物はホリゾンタルカッタウェイ。
左下はドレスBD、右下のダブルカフスはNewセミワイドです。


上段。Kさん、2枚とも白のドビーストライプでNewセミワイドで。
下段はFさん。白もブルーもバスケット織りでNewセミワイドですが剣先を丸めたラウンドチップです。


会社のご同僚ふたり組。
上段、Aさん。左がタイスペースの空いたトラBD、右がタイスペース・ゼロのドレスBD,違いがわかりますか。
下段はMさん、しっかりした体格なので、大きめ衿の従来型セミワイドで白とブルー。


上段。Iさん、釦を変えたりカフの幅を変えたり着丈も変えたり、と全く趣の違う2枚ですが、実は衿型は同じNewセミワイドで、右のモノトーンストライプの方はそれをBDにしています。
下段はKさん。白の細かいヘリンボーンと白バスケット織り。どっちがどっちかわかるようにでしょうか、ポケットの有無が違います。


上司と部下の関係のお二人。
上段、部下のTさんは、シャンブレーの光沢あるブルー無地と白いカモフラージュ柄のドビージャカード。衿はホリゾンタルワイド。
下段は上司の方。白は細かいドビー織りの刷毛目のようなストライプ。ブルーはヘリンボーン織でシャンブレー効果もある素材でクレリックに。こちらも衿型はホリゾンワイドです。


Iさん4枚口。白系の3枚はホリゾンワイドのお仕事用、
OXのオレンジ・キャンディストライプはホリゾンカッタウェイで着丈も短く、の休日モードです。


Hさんの4枚。上段は白ベースに細かいブルーのマイクロギンガム、従来型のセミワイドで。
下段はお休みモードで、小さめ衿のニューセミワイドで着丈も短く。


別のIさんから4枚。上の白は半袖でノーマルなBD。
下のブルー長袖は、左がニューセミワイドBD、右はそれの剣先丸くしたニューセミラウンドBDです。


私、野沢のです。グリーン系2枚ですが、私の場合は好みというよりもサンプルとして使えるように、という観点で作ります。
左は通称フィナモレ型のナポリカッタウェイ。首の長い私にはどう映えるのかちょっと心配。
右はホリゾンワイドをBDにして、しかもプルオーバーにしました。体が固いのでプルオーバーの開口を大きくし、ボディもややゆったりにしました。

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オーダー商品の場合、いかにその人その人の事情や個性や好みや体型を配慮してアドバイスをするか、
が私の腕の見せ所でして、それぞれ皆さんに喜んでもらえるとありがたいです。

後半の分は10/1に到着予定です。

 


入荷速報。オーダーシャツの生地、秋冬モノの追加です。カジュアル系のものやダークなドレス生地など、なかなか興味深いです。イベントにギリギリ間に合いました。

新たに配信になった生地です。

まずカジュアル系から。


左上。オーガニックコットンを使った無地の起毛ビエラ。ビエラについては前回配信生地の記事をご参照ください。
左下。チェック柄が6つ。ネルシャツほど分厚くはないのですが、表面を引っかいて起毛させているのでウォーム感が出ています。
中の上。インディゴデニム系の4色。バイオブリーチとかバイオウォッシュとか、日本の生地お得意の加工処理が施されています。
中の中。伊アルビニ、リネン97%ポリウレタン3%と聞くと夏素材のようですが、これが欧州のウインターリネン、というやつ。チェックに入っている差し色が蛍光色っぽくてちょっと色気があります。
中の下。伊カンクリーニ。リサイクルコットンのレジメン的ストライプ。
右。リバティプリントの追加。ウイリアム・モリスのいちご泥棒などトラディショナルな柄が中心です。4柄目の動物園みたいなのが個人的には好きです。

次、ドレス系です。

左上。カリビアンコットン・シルバーラインにダークカラーの追加です。
綾織ツイル(上3つ)もオックスフォード(下3つ)も大変良く売れている売れ筋ラインですが、ここにブラック、ネイビー、ブラウンの濃色が登場です。
在宅のリモートワークが増えて来た影響でしょうか、ノータイで着る濃い色のドレスシャツの要望が増えていることに対応したものです。これ、新しい傾向として注目していきたいです。
左下。葉っぱ柄のドビージャカード。花の模様が入っていない分だけ男性にも着やすい柄ですね。ここでもダークカラーに注目です。
右上。新登場のアメリカン・シーアイランドコットンを使ったシリーズ。海島綿でもなくカリビアンコットンでもないアメリカンシーアイランドコットン、これは半端に説明すると誤解を招きそうなんで、いずれちゃんと解説しますが、ともかく、荒っぽく言うと、カリブ海由来の超高級綿の種を元に米国で栽培した超長綿糸です。
左側はその糸を使ったオックスフォード素材。右側はニット素材です。
右中。カリビアンコットンのプレミアムライン。国産生地最高峰の160番手双糸(160/2)ファプリック。
右下。リンクルフリーに高級バージョン登場。近頃細番手生地によく見かけるmade in Turkey,トルコの生地です。

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どの生地も、オーバーシャツにも、レディスにも対応します。

昨日からスタートの「シャツを作ろう!」選べる特典(~10/10)に照準を合わせた配信です。
よその店は生地見本が届いたらファイルにまとめるだけですぐに公開できるのでしょうが、
うちの店だけは、独自の台紙に貼り付けるので、まず台紙の方を品切れ生地を取り除いて隙間を詰めて、そこに新しい生地を二つ折りにして両面テープで付ける、という作業が必要でして、
フェア前日に送りつけられても準備が大変なわけです。
間に合ってよかった。

 

 


イベントは明日から。シャツを作ろう!~選べる特典、3000円off または 3つのオプション無料。9/18(土)~10/10(日)。レディスも同様。



明日から始まります。ですのでリマインド。

内容としては、春と同じです。
いい生地(概ね14,000円以上)に限っては3,000円のoff,または、
すべての生地を対象に有料オプションを3つ無料に、
このどちらかを選べます。もうよくお分かりですよね。

注意いただきたいのは期間です。春に比べて開催期間がとっても短くなっています。
涼しくなってきてその気になったらもう終わってた、なんてことにならないように、
3週間後の10/10が締め切りですので、ご注意ください。

8月のエコノミー・サービスが終わったばかりで、その仕上がり日(9/23と10/1)が期間中に重なります。
今度はエコノミーとは正反対に、いい生地の贅沢なシャツを一枚だけ作る、という発想がいいかもしれません。
あるいは、オフシーンのシャツを主眼に考えてもいいでしょう。
一番のおすすめは、秋冬にも着られるオーバーシャツ。これも3,000円offですから、コスパ高し、です。




さあ秋冬です。入荷速報。オーダーシャツ、新着生地の配信です。オンオフどちらもいいです。

さあ、ここから秋冬モノの始まりです。

まずは軽めに。オーダーシャツの新しい生地が届きました。

左の上。高密度の打ち込みで、ハリのあるピンオックスの織り。3色ですが、いうなればチノパン色、というところでしょうか。
左の下。細畝(うね)のコーデュロイ、綿100%。6色。これは使えそう。
中の上。ツイル織のスレーキ・ストライプ。スレーキ(slake)はもともと綿パンやジーンズなどのポケットの袋地のことですが、現在はスーツの袖裏によく使われるようなマルチストライプの柄を指すことが多いです。
中の中。オックスフォード生地。過日配信のキャンディストライプ、ギンガム、に続くシリーズで、カラーベースに抜きのストライプ。個人的にはこのピンクが気に入ってます。
中の下。とてもリピートの大きいクレイジーストライプ。こういう仕上がりになるそうです。悪くないかも。

右の上。オーガニックコットンでナチュラルストレッチの起毛ツイル。薄手の綿ネルっいう感じでウォーム感があります。
右の下。リンクルフリー(いわゆるノーアイロン)にもこういう色柄が登場してきました。スレーキストライプやタッタソール。これも時代の趨勢でしょうか。


アッパーゾーンです。
左の上。伊トーマス・メイソン。100/2。洗濯後のシワを軽減するイージーケア加工を施しています。
左の中。伊トーマス・メイソンの140/2。久々に届いた140/2モノの追加生地です。25,000円は高いがすごい。
左の下。これもトーマス・メイソン。ブロードのストライプと起毛ビエラのチェック。(ビエラについては後述)
中の上。伊アルビニからの「抗ウィルス加工」。やっぱり出てくるんですね、こういう生地が。配信があったのでとりあえず差別なく載せていますが、効果がよくわからないので、正直言うと私としてはあんまりおすすめじゃないです。
中の下。同じく伊アルビニ。120/2綿78%ナイロン17%ポリウレタン5%の化繊混ストレッチ。これもお勧めしません。
右の上。ロイヤルカリビアンコットンgoldの120/2G。ダークカラーベースに白抜きのストライプ。ちょっと怖そうな色合いですけど、これ、男より女向きかもしれません。
右の中。ロイヤルカリビアンコットンsilverの100/2G。ドビー織りのおとなしいストライプ。こっちは男女ともいいですね。
右の下。最後はインディゴ染めしたライトでソフトなダンガリー。バイオブリーチ加工とバイオウォッシュ加工。


と、全体的にはオフモードの生地が多いですね。タイを締めるということがほとんどなくなったビジネスシーンを象徴するような秋の立ち上がり配信です。

さて、ここからは生地の話。「ビエラ」です。
まず、シャツの生地の中でいうところのビエラというのは、Viyellaでして、正しくはヴェイエラ。英国ダービー州の織物会社ヴァイエラが得意としていたウールとコットンを混紡した暖かみのある生地のことで多くはタッタソールやタータンなどの格子柄。秋冬モノの生地としてシャツなどのアパレル製品だけでなく、インテリアファブリックとしても人気の生地です。で、こういう感じの生地を日本ではヴァイエラが転じてビエラと呼びます。今ではウールが入ってなくて綿100%のものが多いのです。コットンフランネルのことを綿ネルと言ってそのシャツのことを日本ではネルシャツと言いますよね。そのネルシャツよりも薄手の生地がビエラになるので、まあ、現在では、ビエラのシャツというと、ネルシャツよりも薄い綿の起毛生地、というところになるでしょう。
で、話は本来ここで終わりなんですが、ややこしいのが、イタリアのビエラであります。これはBiellaという地名でして、アルプスに近い北イタリア、ミラノの西の方にある毛織物の産地です。ゼニア、ロロピアーナ、バルベラ、カノニコ、レダ、といった超有名どころのスーツ生地の産地なんですね。だからスーツの世界でビエラというとこちらを意味することが多いわけです。
同じ紳士服飾に登場する用語なのに、全く違う2つの意味を持つビエラであります。
あ、さっきちょっと言ったフランネルはflannelも、ウールだとフラノと省略され、コットンだとネルと省略される、これも不思議な言葉ですね。