明日から始まります。ですのでリマインド。
内容としては、春と同じです。
いい生地(概ね14,000円以上)に限っては3,000円のoff,または、
すべての生地を対象に有料オプションを3つ無料に、
このどちらかを選べます。もうよくお分かりですよね。
注意いただきたいのは期間です。春に比べて開催期間がとっても短くなっています。
涼しくなってきてその気になったらもう終わってた、なんてことにならないように、
3週間後の10/10が締め切りですので、ご注意ください。
8月のエコノミー・サービスが終わったばかりで、その仕上がり日(9/23と10/1)が期間中に重なります。
今度はエコノミーとは正反対に、いい生地の贅沢なシャツを一枚だけ作る、という発想がいいかもしれません。
あるいは、オフシーンのシャツを主眼に考えてもいいでしょう。
一番のおすすめは、秋冬にも着られるオーバーシャツ。これも3,000円offですから、コスパ高し、です。
カテゴリー: 06.シャツ
さあ秋冬です。入荷速報。オーダーシャツ、新着生地の配信です。オンオフどちらもいいです。
さあ、ここから秋冬モノの始まりです。
まずは軽めに。オーダーシャツの新しい生地が届きました。
左の上。高密度の打ち込みで、ハリのあるピンオックスの織り。3色ですが、いうなればチノパン色、というところでしょうか。
左の下。細畝(うね)のコーデュロイ、綿100%。6色。これは使えそう。
中の上。ツイル織のスレーキ・ストライプ。スレーキ(slake)はもともと綿パンやジーンズなどのポケットの袋地のことですが、現在はスーツの袖裏によく使われるようなマルチストライプの柄を指すことが多いです。
中の中。オックスフォード生地。過日配信のキャンディストライプ、ギンガム、に続くシリーズで、カラーベースに抜きのストライプ。個人的にはこのピンクが気に入ってます。
中の下。とてもリピートの大きいクレイジーストライプ。こういう仕上がりになるそうです。悪くないかも。
右の上。オーガニックコットンでナチュラルストレッチの起毛ツイル。薄手の綿ネルっいう感じでウォーム感があります。
右の下。リンクルフリー(いわゆるノーアイロン)にもこういう色柄が登場してきました。スレーキストライプやタッタソール。これも時代の趨勢でしょうか。
アッパーゾーンです。
左の上。伊トーマス・メイソン。100/2。洗濯後のシワを軽減するイージーケア加工を施しています。
左の中。伊トーマス・メイソンの140/2。久々に届いた140/2モノの追加生地です。25,000円は高いがすごい。
左の下。これもトーマス・メイソン。ブロードのストライプと起毛ビエラのチェック。(ビエラについては後述)
中の上。伊アルビニからの「抗ウィルス加工」。やっぱり出てくるんですね、こういう生地が。配信があったのでとりあえず差別なく載せていますが、効果がよくわからないので、正直言うと私としてはあんまりおすすめじゃないです。
中の下。同じく伊アルビニ。120/2綿78%ナイロン17%ポリウレタン5%の化繊混ストレッチ。これもお勧めしません。
右の上。ロイヤルカリビアンコットンgoldの120/2G。ダークカラーベースに白抜きのストライプ。ちょっと怖そうな色合いですけど、これ、男より女向きかもしれません。
右の中。ロイヤルカリビアンコットンsilverの100/2G。ドビー織りのおとなしいストライプ。こっちは男女ともいいですね。
右の下。最後はインディゴ染めしたライトでソフトなダンガリー。バイオブリーチ加工とバイオウォッシュ加工。
と、全体的にはオフモードの生地が多いですね。タイを締めるということがほとんどなくなったビジネスシーンを象徴するような秋の立ち上がり配信です。
さて、ここからは生地の話。「ビエラ」です。
まず、シャツの生地の中でいうところのビエラというのは、Viyellaでして、正しくはヴェイエラ。英国ダービー州の織物会社ヴァイエラが得意としていたウールとコットンを混紡した暖かみのある生地のことで多くはタッタソールやタータンなどの格子柄。秋冬モノの生地としてシャツなどのアパレル製品だけでなく、インテリアファブリックとしても人気の生地です。で、こういう感じの生地を日本ではヴァイエラが転じてビエラと呼びます。今ではウールが入ってなくて綿100%のものが多いのです。コットンフランネルのことを綿ネルと言ってそのシャツのことを日本ではネルシャツと言いますよね。そのネルシャツよりも薄手の生地がビエラになるので、まあ、現在では、ビエラのシャツというと、ネルシャツよりも薄い綿の起毛生地、というところになるでしょう。
で、話は本来ここで終わりなんですが、ややこしいのが、イタリアのビエラであります。これはBiellaという地名でして、アルプスに近い北イタリア、ミラノの西の方にある毛織物の産地です。ゼニア、ロロピアーナ、バルベラ、カノニコ、レダ、といった超有名どころのスーツ生地の産地なんですね。だからスーツの世界でビエラというとこちらを意味することが多いわけです。
同じ紳士服飾に登場する用語なのに、全く違う2つの意味を持つビエラであります。
あ、さっきちょっと言ったフランネルはflannelも、ウールだとフラノと省略され、コットンだとネルと省略される、これも不思議な言葉ですね。
出来上がり紹介を続けます。シャツと靴。
出来上がり紹介を続けます。
まずシャツ。
ダイエットに成功し、大きく体重を落としたKさん。
持ってる服がみんなブカブカになって…。まあ、セミリタイアしたので、
スーツやシャツはそれほど着なくなったんだけど、
それでも葬儀やお通夜のための白シャツだけはちゃんとしたものを持ってないと困るので、
とりあえず、とっても普通の白シャツを一枚作ります。
ということで、リンクルフリーのピンオックスの白無地で、
レギュラーカラーの、いい意味でとても普通のシャツが一枚出来上がりました。
これでいつ何があっても一安心ですね。
白シャツ3枚のご注文はIさん。
左(上)、カリビアンコットンsilver 100/2Gのピケ。ホリゾンタルワイドの衿をボタンダウンにしました。
中、シワになりにくい加工をした麻100%の白無地。同様にホリゾンタルワイドのボタンダウンですが、
ボタンをマーブルボタンにして、着丈も短くして裾出しにも対応、と変化をつけました。
右(下)、シアサッカーのコットン100%。ラージラウンドカッタウェイというリゾートっぽい衿型。着丈も短く裾出し対応です。
実は、こういう、3枚がいろいろと仕様指示が異なるというご注文は、
間違いが起きやすいので、一番気を使うオーダーです。無事にお届けできてホッとしてます。
トゥとヒールカップにブローグを施したモンクストラップ、ラストの回転待ちで遅れていたOさんのもう一足です。
仏アノネイのブラック。キメの細かいカーフは持っただけでしっとりと手に馴染んできます、いい革ですね。
Nさんの今年のオーダーはこちらが一押ししている新型ローファーをお勧めしました。
27の4E,というサイズにしては、シュッとした感じに仕上がってますよね。
黒っぽく見えますが、茶系の中では一番濃いダークブラウンです。
そういえば、こないだチコちゃんで、お茶は緑色なのに茶色はブラウンなのはどうして、
っていうお題をやってましたね。私、これは知ってました。(つまんねぇ奴だなぁ…)
出来上がり紹介。まずシャツの仕上がりから。
オーダーシャツのエコノミーサービスの開催期間ですが、
土曜日の今日、雨も強くてぽっかり暇な感じなので、
ちょっと溜まっている、出来上がり紹介をここでやっておきます。
シャツというのは一年間を通してオーダーが途切れないアイテムで、ありがたいですね。
会計士のKさんお気に入りの七分袖。七分袖はレディスではポピュラーですがメンズでは珍しいですね。
腕まくりよりも収まりがいい、と、昨年に続いてのリピートオーダーです。
このボタンダウンの衿型もちょっと珍しい、
英国的なホリゾンタルワイドをボタンダウンにした衿なんです。
第一ボタンを標準より2センチ下げて大きく開けているのでBDで開きすぎないストッパー役をしている感じです。
左はリンクルフリーのピンオックス。右はポロシャツにあるカノコのニット素材です。
万人におすすめできるシャツではありませんが、こういうオーダーもあるんだよ、
という意味ではとても参考になるご注文です。
医師のOさんから3枚口のご注文。
左、シワになりにくい加工を施したリネン100%のネイビー。ホリゾンタルカッタウェイのカジュアルな衿型です。
中、定番カリビアンコットンsilver 100/2Gのドレスオックスですが濃いピンクをお望みでしたのであえて旧品番からのチョイスです。このところ多く方におすすめしているnewセミワイドをBDにした衿で、表前立て32mm11stでスッキリとしたフロントパネルにしています。
右、このブロードは伊モンティのブルーとグレーの細マルチストライプ。newセミワイドのラウンドチップ、剣先だけを丸くした衿です。このラウンドだと王子様っぽくない男性的な感じが残せます。ストライプがくどくならないように裏前立にしました。第一ボタン位置は1cm上げています。
3枚、シルエットやサイズは同一ですが、生地に応じて表情の出し方を変えています。
歯科医のWさん、久々にご来店で、愛娘とバージンロードを歩くためのシャツをご新調です。
なんかこういうちゃんとしたフォーマルシャツ、久しぶりに作ったなぁ。
シャツだけで見るとなんだかサマになりませんが、
これにオニキスのスタッズとカフリンクス、蝶タイにカマーバンド、を装着、ディナースーツ(タキシード)を羽織れば、花嫁の父、一丁出来上がりです。
転職したばかりのKさん(女性)、仕事に着られる麻の紺のシャツ、というご要望。
ハードマンのリネン100%の紺無地が奇跡的にまだ品切れにならずに在庫がありました。
何度かお話したかと思うのですが、ハードマン社は北アイルランドの会社で、
高級なアイリッシュリネンで名を馳せたところで、
20年ほど前にアイリッシュリネンの種を南アフリカに持っていって大規模農場を開発。これが成功して、
コストダウンを果たしたのが、ハードマンのリネンです。
毎年夏になると10色近い色展開で楽しませてくれます。
8月のイベント案内。シャツを作ろう!~エコノミーサービス。8月の恒例、2枚で18,260円(税込、レディスも同額)のパターンオーダーシャツ。納期と生地以外は通常のオーダーシャツと同じ仕様です。8月6日(金)~23日(月)。
毎年夏の恒例、シャツを作ろう!~エコノミーサービス。
今年も開催です。期間は8月6日(金)~23日(月)の週末3回を含む17日間です。
開催内容は、例年とほぼ同じ、
価格は2枚で18,260円(税込)、今年からレディスの割増がなくなり男女とも同価格です。
用意する生地は約200種。納期は9月末です。
生地が届きましたのでご紹介します。
ストライプの一群です。
白ばっかり、約100枚。写真じゃわかんないでしょうが、
無地っぽい、ドビーストライプ、ヘリンボーンストライプ、ドビーチェック他、
に分けてあります。楽しんで悩んでください。
もう何を選んだらいいのかわかんないよ、という方には、
ファクトリー在庫のこちらのスワッチからも選べます。
と、例年と一緒、というだけではそっけないので、
今回は、このエコノミーサービスが普段のオーダーシャツと比較して、
何が同じで何が違うのか、を述べてみましょう。
まず、おんなじところ。
ファクトリーも型紙も縫製仕様も選べるパターンや衿型の選択肢、よく使うオプション、
このあたりは普段のオーダーとおんなじです。
同じマニュアルを使い、普段どおりの接客を進めていきます。
違うところ。
まず生地です。普段は小さな生地見本からの選択ですが、エコノミーのときは紐で巻いてある実際のシャツ生地約300種から選んでいただきます。強いストライプやチェックなど、小さい見本ではわかりにくい色柄も現物の生地を広げて確認できます。これらの生地は、廃番処分になったものやファクトリーが様々な事情から生地メーカーから低価格で仕入れたもの、大量発注でコストを下げられたもの、などなど、普段とは異なる生地群です。品揃えはファクトリーの担当者に任せていますが、中には掘り出し物も入っていることがあります。この、生地を漁る、的な作業はエコノミーの一番面白いところかもしれません。
次に、当然ですが、価格です。どの生地を選んでも均一価格で、2枚で18,260円です。もちろん3枚でも4枚でも承ります。一年分まとめて、というつもりで、10枚注文される方も複数名いらっしゃいます。ちなみに普段のオーダーシャツの生地の下限額が一枚11,000円ですので、このイベントの価格設定が文字通りとてもエコノミーとなっていることがおわかりいただけることと思います。
納期が大きく異なります。通常は2週強とスピーディですが、このイベントに限り7週間ほどもらいます。お渡しが9月下旬から10月初めと鈍行列車です。
まさにタイム・イズ・マネー、でして、このスローな納期がコストダウンに直結するんです。
また、厳密に言うと、普段からめったに入らない変わったオプション(例えばフォーマルのイカ胸ヒダなど)は適用外なのですが、現実的にはなんの問題も発生しません。
あとはなんか違うところあったかなぁ。
ということで、8月の売上の落ちる時期、このイベントが頼みの綱の8月であります。
暑い中、そして、五輪もコロナも真っ盛りの首都圏を尻目に、ぜひぜひご来店のほど、お待ちしております。
私は2回のワクチンを接種済みです。
前寸のある方はカルテを調べる時間がほしいので、なるべく事前にご来店をお知らせいただくとありがたいです。
出来上がり紹介。夏の綿パンとシャツ、冬のジャケットとお揃いのキャップ。
まずは、鮮やかなブルーの綿パン。
Tさんからご注文の綿パンは、伊Miani製のストレッチコットン30色からのチョイスです。
イタリア物の割には割と手頃な価格でオーダーできるので、この頃よくご注文が入ります。
続いてシャツです。
Yさんからは夏用のリネンのドレスシャツ。
左の白は、トーマス・メイソンのリネン29%のブロード。
ナポリカッタウェイは伊ナポリのF社がお得意の衿越しの高い衿型です。2枚とも同じ衿です。
右のレモンイエローは伊アルビニのリネン100%。
畳んでいるのでこの色に見えていますが、実際に着るともっと薄い色に見えますから、
イエローとかピンクとかを選ぶときはチョツト強いかな、
というぐらいの色を選ばないと思いどおりになりません。
Yさんからは同時にリペアも承りました。この2枚ですが、
新品同様に蘇ったように仕上がりました。
リペアの場合、同じ生地では付け替えられないので、いわゆるクレリックで蘇ります。
クレリックは通常は白のブロードですが、他の色や柄もリストから選べます。
また、衿型やカフス型は、元々のものと同じではなくて他のカタチに変えて付け替えることもできます。
つまりリペアに出すと、それまでとはかなり雰囲気の異なるシャツに変えることが可能ですので、
まさに、一枚で二度美味しい、が楽しめます。
次はレディスです。Iさんから。
左は、カリビアンコットンsilver 100/2Gのバスケット織り、リニュアル前の濃いめピンク、を選びました。
ホリゾンタルワイドの衿、表前立て、角落としのカフ、ポケット付き、というメンズっぽいディテールに、ピンクのボタン。
右は、このところ隠れた人気になっているトーマス・メイソンの濃いブルーのブロード。
このブルーの色、他ではなかなかないんですね。
男っぽい生地なので、ディテールは女性らしく、
ショートラウンドの衿、裏前立、丸型のカフ、ポケットなし、ラベンダーのボタン、でまとめています。
半袖シャツ3枚のご注文、Yさんから。
3枚とも衿型はホリゾンタルワイド。本来はタイを締める前提のロングセラーのドレスの衿型ですが、
ノータイで着ても抜群のバランス感があるんです。
ただし、第一ボタン位置を初期設定位置よりも上げて、開き方を小さくすることが上品に見せるコツです。
左のブルーは伊レジューノの手刺し風の大きなチェック柄です。
実は、柄合わせをファクトリーがどうやって来るのか、楽しみというか心配というか、気になっていたのですが、
多分、ファクトリーも悩んだんでしょうね、ど真ん中のボタン位置に縦線を持ってきました。うんお見事。
大格子柄なのでスプリットヨークも入れて満足感を高めました。
中央は、シアサッカー生地のネイビー無地。黒蝶貝の光沢もいいです。
右は、マドラス風のパープル入りのチェック柄。インド綿ではなく麻14%の国産生地です。縦、横のパープルの柄入りのバランスがいいです。
さて、
これ、今度の冬物商戦で強力プッシュを予定している生地。
英ポーター&ハーディングのハーツイスト Porter&Harding Hartwist、
スコットランド・ホーウィックのロバット・ミルに別注した
18オンスというヘビー級のハンティングジャケットの生地です。
今年の秋に入荷する英コーディングスCordingsのモールスキンのトラウザーズに合わせたいジャケットとして
Yさんに提案したところ、
じゃあ秋まで待ってるのも何なんで、夏のうちに作っておきましょう、ということで、
ジャケット、と、合わせて衿付きのウェストコート(ベスト)、
そして残反を利用して6枚ハギのキャップまで、
都合3点のご注文をいただきました。
お披露目までにはまだ間がありますけれど、冬が来るのが楽しみですね。