出来上がり紹介。スーツ、ジャケット、トラウザーズ、シャツ、ソックス、etc.。

前回から2ヶ月経ちましたので、このあたりで、出来上がり紹介、です。

スーツ、Iさんからのご注文です。

葛利の夏定番、ウール100%のトロピカルでチャコール無地。那須夢工房の制作です。
会社勤務を終えて、気分一新、新たなお仕事に就いた、Iさん。
会合の機会が増えるようで、新しいスーツが大活躍しそうですね。

Mさん、オールシーズン対応の葛利の紺無地。柔らかいイメージにしたいのでアウトポケットで対応しました。45度の綾織で、サージだとわかります。



ジャケット&トラウザーズ、Aさん。
ジャケットは、英ハリソンズ、春夏用ウール&リネンのIndigoという名の素材。
天然藍というわけではなくて、藍染っぽい色合いと素材感が特徴なのでこの名があるようです。
wool80%・linen20%のブレンドなので、麻っぽさはあまりなくてもちろんシワ感も少なく通気性もあり、使いやすい素材です。
トラウザーズは、今シーズンキャンペーンを張りました、英ハリソンズのSeaShell。例のシワにならない麻、のパンツです。一番濃い紺を選びました。
今回、青系の濃淡で上下を構成しました。小柄なAさんなので、コントラストを最小限に抑えるコーディネートは良いチョイスです。ちなみに、上はアルデックス、下は那須夢工房、と、上下で違うファクトリーを使いました。


もう一着、ジャケット&トラウザーズで、Yさん。
上は、伊カノニコのウール・メッシュ。当店でも20年近く扱い続けている「麻に見えるウール」素材で、このグレージュ(グレーがかったベージュ)は今年発売になったばかりの新色。スラントのチェンジポケットはYさんのシンボルディテール、貝釦も涼し気ですね。
下は、やはりキャンペーン素材の英ハリソンズのSeaShell、シワにならないリネンで、新色のメランジカラー、グリーンががった苔のような地衣類ライケンlichen、絶妙ないい色で、ジャケットには使いづらいですがトラウザーズなら使いやすい色としてお勧めしました。こちらは上下ともアルデックスで仕立てています。

ということで、キャンペーンを張りましたSeaShellの単品トラウザーズの仕上がりが続きます。

これ、私・野沢のです。ダークグレーのメランジ。グレーのトラウザーズは何本持っててもいいので、この色にしました。通気性を確保したいので、普段よりもやや太めに仕立てました。

これはIさんの明るめの紺色。ワンタック、という選択もいいですね。

Nさんはセピアグレー。深煎りのコーヒー豆、という感じの色合いです。

紺無地サージのジャケットを作ってくれたMさん、SeaShellの提案にも乗ってもらいました。
私のグレーよりもずっと明るいライトグレーです。少し青緑掛かってます。
下の紺無地は残布で作ったジャケットの組下です。


ということで、キャンペーンのSeaShellのトラウザーズが6本ありましたね。
バンチから色を抜いて重ねてみました。この6色です。

私もヘビーローテーションで使用中です。重たさがかえって生地のハリコシになってくれて、
とても涼しく快適に履いてます。もちろん、シワは全く付きません。驚きです。

シャツです。

いい生地だけ15%offのキャンペーン期間中のご注文。
左はレディスIさん、カリビアンコットンsilver100/2G、グリーンのギンガム。
スタンドカラーに星型のボタン。東京からのリモートオーダーです。
右の2枚は、Yご夫妻。ハードマンの南ア産アイリッシュリネンでピンクメランジ。
麻のピンクはこのくらい濃い色の方がいいですね。


Tさんも15%offキャンペーンで。2枚口はどちらもカリビアンコットンsilver100/2Gです。
左の濃紺ギンガムの方は休日用で、NewセミBDの衿、32&11mmの前立、短い着丈、チャコール色のボタン、と、遊びっ気たっぷりに。右の白ツイル無地はとってもオーソドックスに、白蝶貝がきれいですね。実は衿型はどちらも同じニューセミワイド。BDにするかしないか、でずいぶん見た目が変わります。ちなみに背中の仕様も、BDだとセンターboxプリーツに変更しています。

Mさんはカリビアンコットンgold120G/2にリネンを混ぜたハケ目ブルーの夏素材。ホリゾンタルワイド。いかり肩の補正入りです。


ここからはオプションフェア適用。レディス、Iさん。
生地は上のMさんと同じシリーズのカリビアンコットンgold120G/2に
リネンを混ぜた夏素材のブルーギンガム。
無料になった3つのオプションは、サイズ割増、別布クレリック、白蝶貝。


Iさんの2枚口。
左はタブカラー・ルーブ留。スナップボタン留も選べますが、よりクラシックなループタブを選びました。
右はピンホール。シルバーのピンは本来は有料ですが、オプションフェアで無料に。


レディスの2枚口。Yさんのリペアです、だから2枚ともクレリック。
リペアのときは希望の衿型を指示できます。
左はホリゾンタルワイド。右はセミワイドです。


シャツのイベントと併催してソックスのご注文も受けました。
ドレスの方は、定評の継続品番、クラシックリンキングのコットンリブホーズ、と、下は小さめサイズのご注文。これはなかなか売ってないので、こういう機会に押さえていただく、大正解です。
カジュアルは、アーガイルの新作と、リネンボーターの新品番。
アーガイルはとても気に入ったので、久しぶりに販売用として多めに仕入れました。別稿にて詳しく紹介しています。

ということで今日はこのあたりで。

ご用命いただき、誠にありがとうございました。
どうぞ末永くご愛用ください。



 

 


出来上がり。スーツ、トラウザーズ、シャツ、ニット、シューズ。

この辺でいっぺんやっときましょう。出来上がりの紹介です。
まずスーツから。

富士市在住75歳のSさん。「仕事もリタイアしたし、スーツを着る機会はとっても少なくなったんだけど、近頃お腹だけが出てきて、きちんと着られるスーツが一つもなくなってしまって。まもなく息子のいる福島へ移住することになったので、そうなるとここへも来られなくなります。これが一生で最後のスーツになるかもしれないと思って、野沢さんに一着作ってもらいたいんです」とのお言葉。
嬉しくもありさみしくもあり。選んだのは英ハリソンズのフロンティア。無地っぽいハケ目のチャコールグレー。どの季節にもどんな場面でも、カチッと着られる、万能素材。チャコールなんだけどよーく見ると無地じゃない、という控えめな主張を込めて、これをお選びしました。
 Sさん、古いカルテを見ると最初のご来店が1991年。33年前です。家族ぐるみでお付き合いさせていただきました。ありがとうございました。


このカーブした上衿は那須夢工房。注文主は某金融会社の社長に就任したYさん。
就任記念に一着作ろう、と、一念発起、スリーピースのオーダーです。
葛利毛織のクラシックなマイクロヘリンボーンでチャコールグレー。細く仕上げた袖がうまくカーブして腕に吸い付くようにフィットしています。Yさん、おめでとうございます。


このバルカな胸ポケはアルデックス。Fさんから、10マンス的に長く来られるチャコール無地、ということで、ションヘル織機でナチュラルなストレッチ感のある葛利のサージを選びました。やや青みのあるチャコール、サージですから45度の綾織です。Fさん、小柄なんですがお腹だけがある、という、難しいご体格。しかも、生地からの押し返しがあるくらいにピッタリとしたフィット感がお好き。寸法を入れるのにミリ単位の細心の配慮が求められる緊張冷や汗のご注文。
葛利の動きの良い丈夫な素材とアルデックスの技術に助けられて、なんとかご希望どおりのスーツをお作りできています。


旅客運送業経営のMさん、シャツとトラウザーズの同時注文。
イン2タック、フラップポケット、裾はダブルの3.5cm,と、1950年代クラシック・ブリティッシュなテーストで、ライトグレーのフラノ。ここは見かけよりも軽くて動きのいい、葛利のS140’sフランネルを使いました。シャツはカリビアンコットン・シルバー100/2GのロイヤルOXの白無地。久々のご注文でしたので、一番スタンダードなNewセミワイドの襟をおすすめしました。ボトムとの相性も考えてゆったり目のシルエットでお作りしてます。


でシャツへ繋がります。Nさん、就職するご長男へシャツを3枚プレゼント。
左の2枚は、カリビアンコットン・シルバー100/2Gのブルーで、ピンOX無地とマイクロヘリンボーン。
右はリンクルフリー、ロイヤルOXの白無地。お父上のお喜びが具現化された3枚です。


車のセールスからご実家の後継者となられたKさん、久々のご来店で、リンクルフリーのシャツ2枚、ロイヤルOXの白とブルーです。セールスマン時代からのこだわりで、2連ボタンのカフに左袖の刺繍入り、はそのまま踏襲しました。


Fさんから白シャツ2枚。生地と衿型が違うのでそこだけアップに。
左、ツイル素材でホリゾンタルワイドの衿。
右、ピケ素材でNewセミのラウンドチップ。


Y夫妻のメンズ。トーマス・メイソンらしい美しいストライプ柄。「いい生地は15%off」適用。

Y夫妻のレディス。カリビアンコットン・シルバー100/2Gの新色ギンガム。グレーとピンク。「いい生地は15%off」適用。


左もレディス。Kさん。カリビアンコットン・シルバー100/2Gのギンガム新色のグリーン。衿だけクレリック、カフは共地のまま、というのがミソ。
右のリンクルフリー・ロイヤルOX白は新規のTさん。Fさんの会社に入った野球部体型のガッチリ新人、Fさんからのプレゼントです。


Iさんのカシミアベスト。レモンイエローです。
この注文が契機になって、UTOさんとの取引が復活しました。
詳しくは倶樂部余話【425】をお読みください。
7月ぐらいにオーダー会を考えています。


シンプルなブラックなサイドゴアブーツ。靴べら無しでスッポリ入ってピッタリ履ける、ブーツ作るならコレ、の私の提案に乗ってくれたKさんのご注文。


Mさんのゴルフシューズ。3つの素材で、コンビならぬトリプルです。ゴルフ特有のキルトだけベロア素材。Bワイズ、と、たいへん細いラストで、さらに内容積を少なくするため、全敷、かかとスポンジ入り、のオプションを加えています。

同じくMさん。こちらは英国製スーパーバックス使用で、この毛足の短いスウェードはほんとに美しいですね。アデレードのセミブローグですが、ヒールカップをなくしてシンプルにしています。
全敷、かかとスポンジ入り、は、ゴルフと同様の措置です。

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本日はここまで。

皆様、ご用命、誠にありがとうございます。
末永くご愛用ください。


入荷速報。春夏のスーツ・ジャケットをお考えの皆様、お待たせしました。最新のバラケ、到着です。

イタリアの高級素材のうち、色揃えが欠けてバラけてしまったもの、通称、バラケ、
2024年春夏の最新版が到着です。

アッパーゾーン。
左列、伊エルメネジルド・ゼニア。スーツ91,300円~から100,100円~。
右列、伊ロロ・ピアーナ。スーツ91,300円~から97900円~。
さすが売れ線ブランドだけあって、よくバラけてますね。


ボリュームゾーンは、ほとんど伊カノニコ。グレージュっぽいのが多いですね。
スーツ77,000円~から84,700円~。

ジャケットです。

アッパーゾーン。ゼニア、ロロ・ピアーナ、クラスで、66,000円~より71500円~。


ボリュームゾーンは、かなりの種類があったので、こちらで良さげなものだけに絞りました。
ほとんど伊カノニコで、ウールあり、シルクあり、リネンあり、コットンあり。
51,700円~より66,000円~。

春夏物は秋冬物よりも着用頻度が少なくなるため、購入予算も抑えめの方が多く、
バラケの徴用度がより重要になります。
桜が咲くと一気に暖かくなって、
もたもたしてると、GW,汗ばんできて、もういいや、ってなっちゃうので、
ともかくご検討はお早めに。



入荷速報&イベント告知。シーシェルで作ろう!! シワにならないリネン、英国製ハリソンズのシーシェルSeaShellが大リニュアルでメランジ色が大増加。3月はトラウザーズをキャンペーンします。3/31(日)まで。

シワにならないリネンとして好評の英ハリソンズ・シーシェルSeaShellがリニュアルになりました。

全26色。ご覧ください、メランジ(杢(もく))のいい色合いが目白押しです。

360g,テトロン55%リネン45%、英国製。化繊混ですが見た目は完璧にリネン100%、
過去2年も評判が良く、ジャケットやスーツでおすすめしてきました。

このメランジばかりの色揃えを見て、ひらめきました。
これ、トラウザーズ(スラックス)に最適じゃないの。
寒い冬にコーディングスのモールスキンを履くごとく、
春夏にはシーシェルのシワにならないリネンを推奨しよう、と、いうアイデアです。

ジャケットでは躊躇するような色合いでも、トラウザーズならトライしやすいですね。
また、グレー系や紺系なら、ビジネスでもしっかり通用します。

ということで、通常ならトラウザーズをオーダーすると4万円超になるこの素材ですが、
冬のモーススキンと同等価格に揃えたいとの思いから、3月だけのキャンペーンプライスを特別に用意しました。
通常価格より約15% offの、37,950円(税込)~です。(ファクトリーや要尺により割増あり)
3/31(日)までの限定価格です。

なんでまだ寒い3月にやるの、というと、納期なんです。
ハリソンズは在庫を英国で一括管理していて、週2回エアーで日本に送るシステムなので、
工場制作と合わせるとどうしても4-5週間の納期が必要になります。
なのでGWあたりから履き始めたい、となると、3月中のご注文が必至になるのです。

あ、トラウザーズのキャンペーンですが、同素材でジャケットやスーツ、ベスト、なども、受け付けますよ。

出来上がる品物については自信があります。一番心配しているのは、
オーダーなので、ご来店が必要になる、ということです。モールスキンなら電話でも頼めるのに、です。
すでに寸法のある方ならリモートでもなんとか可能ですが、原則として対面接客をしたいです。
特に静岡県外の方、なんとか3月中の一日、都合をつけて静岡までいらっしゃいませんか。
どうしても行かれない、という方は、ご連絡ください。なんとか考えます。

言うまでもなく、SeaShellはトロピカルな貝殻のことであります。










入荷速?報。葛利毛織・春夏モノの定番生地、揃え直しました。これからもしっかり売ります。

当店のスーツ生地、国産は尾張一宮の葛利毛織の一本勝負ですが、
その春夏物の定番生地を一覧できるようにスワッチを揃え直しました。

毛100%やキッドモヘア混紡、モヘヤ&シルク混、ポリ混紡の「夏井さんのスーツ」(懐かし!)、など、
全部で26柄。
価格帯は、JPY84,700(税込)~からJPY97,900~まで。
すべて、100年の歴史を持つ葛利毛織が持つ自慢の旧式ションヘル織機で織られた風合い豊かな生地です。
スワッチの断面が一部よれよれしているのは、素人の私がピンキングばさみでカットしたから。悪しからず。

今回、葛利毛織では、生地揃えの見直しと価格の変更があり、
春夏モノも秋冬モノも、当店おなじみのパタパタをすべて作り直しました。
こういう機会でないと、全てお見せすることもないので、
一覧で並べてみました。

結構あるもんでしょ。

なぜウチが国産生地は葛利の一本槍で、よその生地に浮気しないか、と言うと、
それだけココの生地に惚れ込んでいるからでして、
その理由として、それぞれのパタパタの一番上の価格表のところに、このように書いています。
それを紹介してこの記事の締めとしましょう。

葛利毛織(くずりけおり・愛知県一宮市)。尾州で100年続く最古参の毛織物ファクトリー。
昭和初期からずっと使い続けているションヘル織機は、とても低速で非効率ですが、
糸の張りも緩く手触りもソフトで、空気を多く含む自然なストレッチ感が保たれ、
最新の高速織機では出すことのできない、手織りに近いビンテージ生地の風合いがあります。


出来上がり! 紹介。この2ヶ月強の「誂える」の仕上がり品です。前半はクロージングを。

秋の2ヶ月間、なので、「揃える」の方の仕入れと販売に精力を傾けていて、
なかなか出来上がり! 紹介ができませんでした。
今回はまずはスーツから。

Kさんからのオーダーは、スリーピース&スペアパンツ、の4点セット。制作は那須夢工房。
このヘリンボーンストライプは見覚えのある方も多いんじゃないでしょうか。
はい、野澤屋100周年のときに別注したシルクウールのダブルクロス、です。
当店が別注したのは紺でしたが、実は葛利毛織さんの持ち生地として色違いの黒も織っていたのです。
その生地が葛利さんにまだ在庫にあったので、ピックアップしました。
このKさん、前回の出来上がり! で紹介した「倅に成人式の背広を誂えてくれ」と注文したお父上ご本人。
息子のスーツ生地を選んでいるうちに自分も作りたくなっちゃった、ということのようでした。
こういうの、落語だかことわざだかであったような。ミイラ取りが…、でしたっけ。


元ラガーマンで金融機関お勤めのSさんから、略礼服、それも一番地味に仕上げて、
というご注文。生地は葛利毛織のカシミア5%混、10マンスの定評フォーマル素材。
これ、ハンガーに普通に掛けてあって、ディテールもフォーマルにしすぎず、
いい意味で実に普通のスーツなんですが、
ここに、さすがアルデックス、という大きな特徴が現れているんです。おわかりでしょうか。
腕、です。左右対称にねじれたようなシワが出てますよね。体格のいいSさんですので、余計にそれが顕著に出ています。
もしこれが既製服だとして売り場に陳列されていたら、どうでしょうか、
「何だこのスーツ、腕に大きなシワが出てるぞ、仕立てが悪いんじゃないのか」と思われるかもしれませんね。そう言われるのを恐れてか、既製服ではここまで腕を前に振る仕立てはできないんです。
ハンガー映え重視、と言ったところでしょうか。
はい、人の腕は自然に前に振れていて、しかも腕というのは先細りにできています。
それに見事に対応した高い技術で作られている腕まわり、が、この写真から見て取れるのですね。
もちろん人間の体が中に入ればこのシワは消えてなくなります。
この腕の作り、アルデックスのウリのひとつですね。
オーダースーツはハンガー映えを考えなくていいので、
持てる技術を思いっきり表現できる、という一つの例であります。

ここで、Aさんのジャケット。英FOXのフラノの紺のご紹介、なんですが、
仕上がり直後に急いで送ったので、どうも写真を撮り忘れたようです。ごめんなさい。
少し明るめの紺はFOXならではの色でしたので、ご案内できずに残念です。



Yさんからのジャケット&トラウザーズ。制作はアルデックス。
ジャケットはハリスツイードのグリーン系無地。
Yさんが注文したのはジャケットだけでしたが、
その直後に奥様から内緒でそのハリスに合わせたトラウザーズを、とのオーダーが入りました。
伊カノニコのバンチにちょうどいい、茶系のハウンドトゥース(千鳥格子)があってこれに決定。
引きの写真ではなかなか素材感が伝わらないので、この生地をルーペを当てて撮ってみました。




おわかりでしょうか。特にジャケットのハリスツイードはすごい色数でしょ、見ていて飽きないです。
ついでに先述のAさんのFOXフラノ明るい紺無地も撮りました。いかがでしょう。

このルーペ、時々取り出して、お客様にも拡大画像を楽しんでもらってますが、
このルーペを紹介してくれたのがLOVAT MiLLの社長。渋谷の東急ハンズにあるよ、と教えてくれたんです。
もひとつジャケット。

Kさんのジャケット。これもアルデックス。
この生地、実は私とお揃い。英W.BillのフェニックスPhoenix。
このフェニックスの特徴は、秋冬物の色合いなのに生地がスーツ並みに薄い、ということ。
300g/m以下です。
ジャケットというのはスーツよりも更に季節感を出すことが重要なので、
冬物はより冬っぽく、夏物はより夏っぽく、というのが普通なんですが、
実際の季節の移ろいというのは、皆様実感されるように、
見せたい季節感と実際の気温とがいつも少しずつズレている、ということ、おわかりですよね。
ここにこのフェニックスのアドバンテージがあるのです。
実際私のフェニックスも出番が多く、大活躍の素材なので、Kさんにお勧めしてみたのです。
まさか色柄まで同じものを選ばれるとは思いませんでしたが。
あ、フェニックスと言っても、日大アメフト部とは無関係です、念のため。


これは「誂える」ではなくて、取り寄せ品。
鎌倉シャツさんのウールトラウザーズです。Fさんからのご依頼。
昨年と内容が変わっていないので、強くご案内はしていませんが、
引き続き取り寄せ体制はできてますので、いつでもご注文いただけます。
ウールはネイビーとチャコール。コットンはベージュとネイビーです。

長くなったので、シャツと靴は後編に。