入荷速報。英グレンフェル、その躍進の契機となった防水防風の綿生地グレンフェルクロスを使ったオールシーズンタイプのコート、今年も入荷しました。

登録商標「グレンフェルクロス」使った、オールシーズン対応のコートです。

14fw_grenfell_farringdonbg41

さて、グレンフェルクロスとは…

所はイングランド。
ヘイソンウェイトさんという綿織物工場のおやじさんが、
医師グレンフェル卿のエスキモー探検話の講演を聞いて大感動。
卿の「軽くて柔らかくて防水防風のコットン生地がないのだろうか」という要望に、一念発起、
苦心の上、細番手の綿糸を高密度に織り上げた特殊生地を開発し、
これをグレンフェル卿に「どうぞお使いください」と提供したところ、
卿は大満足の大喜び。

14fw_grenfell_farringdonbg42

「この素晴らしい生地に私の名前を付けることを認めましょう」との
ありがたいお言葉をいただいたのでした。      

14fw_grenfell_label_2

これが防水、防風、透湿、強靭、高級感、の登録商標「グレンフェルクロス」でして、
1923年の話です。

14fw_grenfell_farringdonnvy31 14fw_grenfell_farringdonnvy32_3

この「グレンフェルクロス」は、その後エベレスト探検のテントや
F1レースのレーシングスーツなどにも使われ、

次第にこの会社の代名詞となったので、
作る製品名までグレンフェルというブランドになっていったのです。

14fw_grenfell_farringdonbg2 14fw_grenfell_farringdonnvy2

品名「ファリントン」Farrington。
細身の作りで、裏地はボディにも袖にも全く付けていません。
生地の滑りがいいのでなまじ裏地を付けるよりも着心地がいいのです。
(ちなみに、裏地を付けない方が縫製は面倒なのです)

セットインスリーブの袖付けで、短めの着丈、
ウェストは少しだけシェイプが効いています。

14fw_grenfell_farringdonbg1 14fw_grenfell_farringdonnvy1

ベージュとネイビーの2色。
サイズ表記は40と42で、つくりが小さめなので、MとL、に相当します。
135,000円(税込)。


入荷速報。英グレンフェルから、これぞステンカラーという、王道を行く典型的なステンカラーコート、入荷です。

グレンフェルのクラシックなステンカラーコートです。

14fw_grenfell_euston3

今でいうところの国境なき医師団のような活動を極北のカナダで行ったグレンフェル卿。

そのグレンフェル卿の崇高な精神に心打たれて付けられたのがこのブランド名です。
その歴史は1918年に英国で始まりました。あと4年で100年です。

14fw_grenfell_euston6

そのグレンフェルから、これぞステンカラー、と言えるコートが届きました。

まさにステンカラーの王道、いかにも定番辞典に登場するようなコート、
古着屋に「新品同様」の札が付いて並んでいてもおかしくない、というコートであります。

品名「ユーストン」Euston。ロンドンの駅名ですね。

ゆとりのある着心地、長めの着丈、はもちろんですが、
何よりうれしいのが、この肩付け。
14fw_grenfell_euston4

前側はセットインスリーブ、背側がラグランスリーブという、
見栄えと着心地を両立させたこのショルダー、
そしてこのショルダーの場合、縫製上袖の筒は3枚ハギという面倒な手法が採られます。

トレンチコートにはよく見られるこのショルダーですが、ステンカラーコートでは稀です。

14fw_grenfell_euston5_2

素材も典型的なコットンギャバジン。世間で言うところのいわゆるバーバリークロスです。
淡いオリーブ色の単色のようですが、ルーペで見るとベースに山吹色を潜り込ませて織られているのがわかります。
ですので、少し玉虫効果が出て、これが何ともクラシックでいいです。

14fw_grenfell_euston1

サイズ表記は、38.40.42.の3サイズです。
大きめの作りなので、これで、M.L.XL.に相当します。
価格145,800円(税込)。

14fw_grenfell_euston2

かつては、Bーバリー、Aqアスキュータム、とともに三大コートブランド、と
並び称されたグレンフェル。

他の二つとはビジネスの規模では大きく引き離されましたが、
いまだその真骨頂を見せてくれる、うれしい逸品です。