入荷速報。英ハーレィHarley of ScotlandからVoe True Shetlandのシームレスセーター入荷。9年目の今年は「1も2も4も全部やる」。まずは2plyから。

英ハーレィHarley of Scotland 到着です。いつものボゥ・トルー・シェトランドVoe True Shetlandです。
カタチはシームレスのクルーネックの1つだけ、糸はVoeTrueの一種類、色も無染色の6色のみ。
糸の撚り(より=プライply)で、1ply、2ply、4plyの3種。

過去8年間、この3つの撚りの違いを、いろいろと提案してきましたが、
どこからこのHarleyの旅路に加わったか、で、お客様のコレクションも様々になりまして、
いよいよ今年は「1も2も4も全部やる」を方針にいたしました。
ただ全部やると言っても、3つの撚り、6色、5サイズ、全て揃えていては身がもたないので、
過去の販売データを元に、ここは持ってないでしょ、という穴を突くような品揃えにいたしました。

まずは最もスタンダードな2plyから。23,540円(税込)。
他のplyの解説は、1ply  4ply  それぞれの項目をご覧ください。

※White

(着用写真、私は40を着てます。ぴったり、ゆとりなし、です)

Whiteと言っても真っ白じゃないのがVoeTrueなんです。
VoeTrueShetlandの羊のうち、白い羊から採集したナチュラルで染めてない天然のホワイトです。
だから晒した真っ白とはまったく違って、とても優しいトーン。
アランセーターで言うところのbaininボィニーンにあたります。
サイズ表示のタックラベルが真っ白なので比較できるかなと思ってタグもそのままにして撮りました。
着用写真も赤いギンガムのシャツの着ていますが、2plyなのでほとんど透けがないのがおわかりでしょう。
白は苦手だな、という人にもてらいなく着てもらえる優しいホワイトシープです。

あ、やむなくモデルになっている私の体型、書いておきます。
身長164cm体重73kg胸囲96cm胴囲(スラックスのサイズ)88cm,腕は短くてシャツの裄丈で78cmです。
なので40”でゆとりなしのフィッティング、42”が適度なゆとりの最適サイズです。

※Silver

42″を着ています。

シルバーといいながら、無機質で金属的な冷たい色ではなくて、
ライトグレーの羊から採集した無染色の優しくて暖かみのあるナチュラルカラー、
アランセーターで言うところのオートミールにあたります。

※Fawn

40″を着ています。

Fawnは子鹿のこと。濃いめのベージュ系です。
FawnはSilverが登場するまでは一番人気を誇っていた色で、
古くはエベレストでも最も売れていた色なので、
Voe Trueを代表するカラーのひとつと言ってもいいでしょう。

※Moorit

44”を着ています。ゆったりです。
スコットランド語でムーリットですが、英語でいうとムーアのこと。
つまり英国北部に広がる赤褐色の荒湿地を指します。VoeTrueの6色の中では最もベタ感のある色です。
一番ブラウンらしいブラウン、といえます。
この色名だけ現地の言葉ということは、シェトランドの人たちにとっては、
最も地元らしい誇り高きカラーなんだろうと思います。

※Grey

42を着てます。適度なゆとり、です。

グレーと言ってもグレーじゃないのがVoeTrue。
VoeTrueShetlandの羊のうち、グレーの羊から採集したものですから、無染色、
なので、モノトーンのグレーではなくて、茶系の色、
チャコール(炭)ではなくて、セピア(イカ墨)のトーン、
アランセーターで言うところのブラック・シルバーにあたります。

※Black Sheep。

44を着てます。だぼっとしてます。


ブラックと言ってもブラックじゃないのがVoeTure。くどいぐらい言っとかないと誤解されるので。
黒い羊の無染色ですから、厳密に言うと黒ではなくてこげ茶です。
提げ札のベースカラーが真っ黒なので、その違いがわかるかなぁ。

モノトーンの黒ずくめが苦手な人(私です)にも着てもらえる、
とてもナチュラル、天然のブラックシープカラーです。

色によってサイズの有無があり、今後もサイズ切れが発生しますので、
最新の色サイズの在庫状況は必ずwebShopにてご確認ください。
そのままご購入へも進めますので是非どうぞ。

さあ6色揃った人はいらっしゃいますか。plyは問いません。

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入荷速報、なのに、お詫び。10年ベルト、英タンナー・ベイツTanner Batesから半年ぶりに入荷しました。が、予約で完売し、店売り分がありません。

 

せっかく届いたのに、予約で全部埋まってしまって、店売り分がありません。
待っていた方がいたら、申し訳ありません。
ですので、また半年先の予約を募ります。確実に手に入れたい方は予約されることをお勧めします。

要領はこの春の募集記事をご参照ください。
こちらです。
色は3色。締切は11月末、納品は3月の見込みです。予定価格24,200円(税込)。

よろしくお願いします。


入荷速報。オーダーシャツの生地に追加あり。チェック柄のネルシャツ、リバティなど。


左から。
☆オーガニックコットンのチェックのネルシャツ生地。起毛処理をしているので厚手に見えていますが、それほど分厚くない、というところ。
☆伊カンクリーニ。無地のネルシャツというのは意外にも珍しい。
上に行って、
☆プリント柄のジャカード。壁紙のような大柄です。
☆トーマスメイソン。上品な生地に英国的なキレイ目のチェック。
下は、
☆リバティプリント。4つの柄の解説をファクトリーの資料から。左から順に。
【HECTOR】1969年にプリントされたシェブロンストライプです。
幾何学と色彩を巧みに使い、垂直の形が矢印に変化します。
【GARDEN OF ADONIS】アネモネ、マリーゴールド、などの植物がレイ
アウトされ、茎がうねるようなデザインが動きを表現しています。
【WOODLAND CANOPY】フラットなガッシュでブロックプリントの
ようなテクチャーで描いた迷彩柄の木のデザインです。
【EDENHAM SHADOW】ステンシルの効果でモダンな雰囲気
を醸し出し、洗練された着こなしやすいデザインです。


入荷速報。3年目も本気。ロンドン「コーディングスCORDINGS」のモールスキンのトラウザーズ。当店ではウォッシュ&プレシュランク、さらに裾上げ時にはボタン補強をしてお届けします。今年は3色展開。



3年目も本気。英コーディングスCordings、モールスキンのトラウザーズ、
今年は3色展開で、オリーブグリーン、キャメル、新色の利休鼠(りきゅうねずみ)。ネイビーは一年お休みします。

こうやって届いたものはレアな状態、ここから、5日間の格闘で、こう。

タグを外して、裏返しにして、たっぷり洗って、高温で長時間乾かし縮ませて、
また表向きにひっくり返して、ジーンズたたみにたたみ直し、
血合いのように強く残った谷シワはスチームと低温プレスで取り除き、タグを付け直して、と、
ふぅ、コインランドリーにはいろんな人が出たり入ったりするんだ、と観察できました。


一昨年に書いた原稿に加筆訂正しつつ2023年の解説文といたします。

コーディングスCORDINGSは、1839年創業で180余年の歴史を誇る、
ロンドン・ピカデリーにあるブリティッシュ・カントリーウェアの専門店。
私も何度行ったかしれません、いつも冷やかしばかりでしたが、ずっとずっと憧れの店でありました。


一度経営危機に陥ったとき、この店の大の顧客であったエリック・クラプトン氏が支援を引き受け、
現在もE.C.が筆頭の大株主として経営を支援していることも、この世界ではよく知られた話です。
そのコーディングスの商品をまさか自分の店で売ることができるなんて、
夢にも思ってませんでした。

3年連続の入荷、モールスキンのトラウザーズです。
生地は当然というか必ずというか、英国ブリスベン・モスBRISBANE MOSS、の生地です。
英国の生地と言えばスーツやジャケット生地のような毛織物が多いのですが、例えば西ヨークシャーの名だたる毛織物のミルももともとは綿織物から創業したところも多く、
いわば、ブリスベン・モスはかたくなに綿織物を守り続けた稀有なブランドとも言えまして、
特にこのモールスキンは、他社の追随を許さないブリスベン・モスを代表する素材といえます。
英国でモールスキン(モグラ肌、の意)といえば、ブリスベン・モス、このヘビーな素材以外にありえません。


今年のモールスキンの展開は3色。オリーブ、キャメル、利休鼠。

オリーブは一番モールスキンらしい色と言えるでしょうか。
まずは最初に一本持っておきたい色です。


ボタンフロント、ベルトレス、ブレィシス(サスペンダー)釦付、は、
ジッパー発明の前から続いてるんだぞ、のコーディングスの矜持みたいなもんでしょうか。
シルエットもクラシックで、股上深めでそれほどに細身ではありません。
でも裾幅20cmですから裾周りはスッキリ、です。
ウェスト仕上がりもサイズ表記と比べるとやや大きめです。

キャメル。赤みのあるらくだ色です。これはぜひセーターと合わせたいです。モグラ感が一番わかる色です。
チノだと寒そうだし、コーデュロイでは野暮ったいし、というときにこのキャメルは最適です。



ベルトレスですが左右にゴム入り(背中部分にあり表からは見えません)のアジャスターがあり、
6cmの調整が効きます。
ベルトレスと言うと抵抗を示される方も多いのですが、それが違うんです。私も3本買って
履いてみて感動したのがこのベルトレス、ゴムとアジャスターのおかげで、
ホントによくフィットするんですね、まさにベルトいらず=ベルトレス、であります。
6cmも調整できるので、多少太ったり痩せたりしても、大丈夫です。

最後は新色、利休鼠です。


この色、印刷や画像だとなかなかうまく伝わらない色なのです。しかも英国の色名がLOVATですが、
我々がツイードなどでよく知っているロバットグリーンとは全く似てない色なので、
こりゃ混乱するよな、ということから、当店はイメージとして捉えて欲しくて
勝手に利休鼠と名付けました。
茶人・千利休が好んだ茶器の色で、緑がかったねずみ色を指します。
こういうネズミがいるわけではないので念のため。
試みに利休鼠で検索をしてみてください。この色合いが理解できるはずです。
多分北原白秋の名も出てくるでしょう。我が高校の校歌も作詞してます。また城ヶ島は中学1年生のときに遠足で行きましたが、雨ではなかったです。余談が過ぎました、失礼。

さてここからが当店独自の施しになります。
洗濯表記がドライクリーニングのみになってますが、
モールスキンは元々が冬の作業着から由来する素材、洗ってこそ味の出る素材です。
でも洗うと縮みそうだよなぁ、ということが心配になりまして、
日本で一番コーディングスに詳しい富山のKさんに電話をかけて相談しました。
彼は実際にロンドンのコーディングスに勤務し、販売と仕入れを経験しており、
帰国後も、長年に渡りブリスベン・モスのモールスキンの取り扱いを続けているので、
彼の意見をぜひ聞いてみたかったのです。
で、彼の意見を取り入れた上での当店の結論ですが、
全部一度洗ってから販売する、ということにしました。
これ以外の方法は考えられませんでした。
で、先述の5日間の行程です。
案の定3cmほど縮みまして、また当然風合いも変わりました。あたりが出ていい感じに古ぼけました。
タイトルの総合写真もワンウォッシュ後のものです。

サイズ表です。エージェントの資料にウェストの調節幅や数字の単位を手書きで書き加えました。
たとえば普通は32インチだと81cmが通例ですから
こいつがやや大きめの仕上がりだとお分かりいただけるでしょう。


それから、もう一つ、昨年からのことです。
フロントのボタン付けが甘いことがあるので、裾上げ加工のときに必ずボタン付けもチェックし、
付け方の甘いボタンはしっかり補強をすることにしました。
小用で構えたらアサガオにポトン、じゃ、笑い話にもならないですから。

それから、もう一つ大切なこと。価格です。
英国ものは値上がりが激しく、この商品も今年は33,000円(税込)となりました。
加えて、当店独自の施工として、洗い加工、ボタン補強、裾上げ、を施しますので、
加工料として1,430円の加算を申し受けます。(この加算はエージェントの了解を得ています)
ですので、当店での提供価格は34,430(税込)となります。どうかご理解ください。
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サイズ切れが起きやすい商品なので、色、サイズ、別の詳細な在庫は
webShopに反映させます。
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※通販時の裾上げについて。股下寸法をご指示いただけましたら裾上げ(3つ巻ミシン縫い3cm幅)いたします。ただし裾上げ加工後の返品や交換には応じられませんのでご了承ください。
裾上げの目安です。参考までに。

まだもう少し縮むかも、ということで、ややクッションする程度に長めにピンを打ちました。

さらに余談。先日映画「Concert for George」を観てきました。Paul MaCartneyのピアノのイントロで始まった While My Guitar、E.C.のボーカルとギター、泣いちゃいました。歌を聞いてあんなにボロボロ泣いたのは久しぶりでした。
E.C.と同じギターはとても弾けないけど、E.C.と同じズボンは履いてるよ、今年で4本目だよ。

 

 


イベント。シャツを作ろう!!~オプションフェア。10/8(金)~23(月)。3つまで無料。ソックスを頼もう!!も同時開催。

※シャツを作ろう!!~オプションフェア。10/6(金)ー23(月)。3つまで無料。
羽織るアウターとしてのオーバーシャツにはポケットオプションが必須なので、ここがチャンスです。
また、大きな人、腕の長い人も、サイズオプション無料は魅力です。

※ソックス、ホーズの注文を集めます。10/6(金)ー23(月)。
シャツのイベンド時に実施するお約束ですので、ここで秋冬のソックス、ホーズの注文を募ります。
アーガイルやフェアアイルにいい新柄があります。定番の無地リブホーズなら電話メールでも構いません。
トータル3足(中身はバラバラでも)から受け付けます。



カタログの一部を撮りました。この他にもあります。お問い合わせください。

出来上がり紹介。シャツを作ろう!!~エコノミーサービス、8月のメインイベントの仕上がり特集です。

鈍行運行で、1ヶ月半かかっての仕上がりです。お待たせしました。


初日にご来店で6枚口のオーダーのSさん。3種類の衿型を使い分けています。


Iさん、半袖を5枚。スナップダウンあり、カッタウェイあり、ラウンドのBDあり、と、
遊んでもらってます。


左下、たまたま自動車保険更新の商談に来店したKさん。
手ぶらで帰っちゃだめよ、シャツ作っていきなさい、の一枚は、カラーステッチ、釦&釦付糸色付け、チャコール釦、の遊びのあるBD。
左上2枚、Nさん。綿100のベージュ無地はありそでない、の一枚。白はイザの時の押さえ一枚。
右3枚はTさん。白2枚は仕事用。ブルーギンガムはNewセミのBD仕様で着丈短め、グレー釦の休日用。


横向きの4枚は京都のHさんからリモートでのオーダー。長年のお付き合いだからこその秘技です。
縦の2枚は織り方違いの白。Mさんから。
この計6枚、全部Newセミワイド。この衿型、事実上のスタンダードになりましたね。

左上、Oさん、BD2枚ですが、OXのブルー無地はロングセラーのドレスBD,チェックの方は近頃増えてきたNewセミのBD仕様。
右の3枚はKさん。紺無地、白ドビーストライプ、グリーンのロンスト。三者三様、テーストをうまくちらしてくれています。
斜めに置いた二枚は、私です。愛用のOXブルー無地(米国製)が永年仕様でいよいよアーカイプ入りになったので、新たに一枚必要になりました。衿型はこの頃人気のEuroBD,サンプルがなかったので、衿型サンプル代わりです。グリーンのストライプOXは、ヒッコリーシャツっぽい作りを狙いました。カジュアル向きの新型の衿「Newショートレギュラー」に、二つ穴の猫目ボタン、グレーベージュ、を付けて、アメカジっぽさを出してみました。


Mさんも4枚うまく散らしてくれました。赤ストライプのクレリックはラージラウンドカッタウェイ、当店第一号の衿型です。ブルードビーのクレリックはNewセミラウンドのBD。明紺無地と白ドビーストライプの2枚は従来から気に入ってもらっている衿型、カッタウェイラウンド。


ご夫婦で仲良く2枚ずつ。左2枚は夫人Nさん。ダンガリーのBDとマドラス調チェックのホリゾンワイド。右2枚、夫Kさん。グリーンギンガムにタータン調と趣の異なるチェック2枚です。

後半は本日到着しました。

左、Fさんの3枚口。白ドビーストライプはNewセミラウンド、ピンoxブルーは定番ドレスBD、レッドの細ストライプはNewセミBD版。
右、締め切り直前のご注文はWさん2枚。OXが2枚ですが、上はユーロBD、下はドレスBD。微妙な違いです。

最後にまとめて掲載するのは、某金融機関の会議室で丸一日実施しましたオーダー会での成果。

男性6名、女性2名(右端の4枚)。
もう何年も続けてやらせていただいていますが、
最初の頃は白ばっかり、ある時期はBDばっかり、と、なんか統一感がありましたが、
カジュアル化が進んで実に多様な顔ぶれに変わってきました。
朝から続けて8名、疲れますが、楽しい一日です。

このエコノミーが仕上って夏が終わり、という一区切りですね。
彼岸花も咲きまして、もう、涼しくなってくれ!、と願う、
はい、今日は秋分の日、です。