入荷速報。当店に再々復帰、三度目の登場「グレンフェル」。トレンチコート、グレンフェルクロス……、うーん、ブランドストーリーたっぷりの英国モノ。男女あり。

五年振りの復活。五年前も五年振りの復活、と言っていたので、何だか五年周期の三度目の出番となったのが、グレンフェルGrenfellです。
バーバリーやアクアスキュータムと並び賞されるほどのブランドストーリーを持ちながら、あまりにも紆余曲折がありすぎました。
ま、ともかく、いろんな事情がありましたが、再び、自信を持って薦められる英国製のコートを展開できるようになったことは、喜びであります。

☆ケンジントンKensington2  \131,250。

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メンズの定番トレンチコートです。
納品時には、ボタンというボタンが全部留められてあったのですが、これがすごかった、
全てのボタンに全て役割がある、ということがよく分かりました。

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スタイリングはかなり現代風にリモデルされていて、
腕廻りや胴回り、かなりすっきりとしています。

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黒に近い濃紺と玉虫ベージュの2色。38”(M相当)と40”(L相当)あり。

☆ハイブリーHighbury2  \99,750。

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グレンフェルを世に知らしめた伝説の「グレンフェル・クロス」を忠実に現代に復刻しました。

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薄手で軽くてソフトなのに、防水性抜群という高密度コットンです。
レインコートとしても使える全季節全天候型コートです。

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ネイビーのみ。38”(M相当)と40”(L相当)あり。

☆オーバルOval \110,250。

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レディスのトレンチコート。大人のドレスコートを意識して着丈の長いモデルを採用しました。
シルエットもスタイリッシュに出来上がっていますので、
スカートでもパンツでもいけます。

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濃紺のみ。

☆サドバリーSudbury \130,200。

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レディスの乗馬コート。ハイウェストで脚通しまで付いています。
値は張りますがイチ押しです。できればジョッパーブーツで合わせたい。

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淡ベージュのみ。

紆余曲折のグレンフェル。
五年前に一旦復活しながらも成功しなかった、その理由は、企画力と営業力の不足でありました。
現代にマッチしたデザインと素材、英国と日本とのエージェント契約の明瞭性、これが改善されているので今度は大丈夫でしょう。

さてさて、五年前の復活の時に書いた原稿が残っていました。
当時かなり調べて書いたものなので、自分で言うのもなんですが、
今でも充分に読み応えがあります。
ここに転載しますから、どうぞご参照下さい。

[07FW06]「グレンフェルGrenfell」復活の真相(2007.10.18 20:01)

 「グレンフェル」(会社名は「ヘイソンスウェイト&サンズ」社) は、つい少し前までの約十年の間(1991年~2002年)、ある日本の紡糸企業の傘下にありました。もちろんこの日本企業はその間グレンフェルの拡販に努力しましたが、しかし、結果として残念ながらその買収は成功したとは言えなかったのでした。
 そして、2002年6月にオーナーが変わりました。新しいオーナーはパキスタン系英国人が経営する縫製工場グループの企業です。このオーナーはまず「ヘイソンスウェイト&サンズ」社の工場をかつてのような最高級紳士コートの優れたファクトリーとして蘇らせることに努め、約四年掛けて、英国の複数の名だたる有名ブランドのコートの縫製を請け負う実力をつけるまでに再生させたのです。そして、ついに2007年秋冬より、この会社がかつて製造していた名声高き自社ブランド「グレンフェル」を、英国のファクトリーで製造し発売する、というところに至ったというわけです。
 かつて日本のお店(当店を含めて)のあちこちで販売されていた「グレンフェル」が、突然にイタリア生産に切り替わったりして迷走した後にマーケットから姿を消し、何年か後にまたこうやって出現してきた、その復活の真相を簡単に申し上げると以上のようなことなのです。

 以下は、ちょっとおさらいです。申し上げたように「グレンフェルGrenfell」という商標を産み出したのは「ヘイソンスウェイト&サンズHaythornwaite&Sons Ltd.」という会社です。このブランド名は、カナダ北極圏で30年にわたり医療使節団を組織して活動した博愛的医師W.T.グレンフェル卿Sir Wilfred Thomason Grenfellという人名に由来するものですが、なにもグレンフェル卿自身がコートを作ったわけではなくて、グレンフェル卿の活動に深い感銘を受けたこの会社の二代目オーナー、ウォルター・ヘイソンスウェイトWalter Haythornwaite氏が卿の崇高な精神に敬意を表して卿の名をブランドとしたものでした。 もともとランカシャーで綿糸紡績工場として1908年に創業したこの会社は、1923年に「グレンフェル」の高密度綿織物を創り出し、やがてコート類などアパレル製品の縫製工場へと発展を遂げます。グレンフェルのコートはこの英国の工場から世界中に出荷されていき、その信頼を勝ち得てきたのでした。

 このヘイソンスウェイト家というのはとても由緒ある家系らしいのですが、世界的に知名度のある「グレンフェル」のコートを我が一族が起業した、という事実は、ことのほか大いなる名誉であるようです。そのあたりのことは、ウォルターの孫に当たるこの一族の末裔、デビッド・ヘイソンスウェイトDavid Haythornwaite氏が運営するウェブサイトに大変詳しく書かれており、ここには輝けるグレンフェルのブランドストーリーも詳細に紹介されています。
(但し英文です) http://www.haythornwaite.com

(後略)