ナイジェル・ケーボン、ヘチマ衿のオッドベスト。38,880円(税込)。
前述のキッチナー・ジャケットと同じ素材です。
すなわち、百年前の古着の服地を顕微鏡レベルで解析して
尾州のションヘルで織らせたビンテージなヘリンボーンチェックの生地であります。

とてもクラシカルなデザインで、
背中も共布というのはとても昔っぽくていいです。
小さめのヘチマ衿というのがこれまた大正ロマンを彷彿させます。
ナイジェルケーボン ハリスツイードのマロリージャケット 102,600円(税込)
1924年にエベレスト登頂を目指した英国隊のジョージ・マロリーが
頂上アタックの際に着ていたジャケット、
それがモデルになっているのがこのマロリー・ジャケットです。
別注で織らせたハリスツイードで仕立てて、
肩やひじにはベンタイルクロスの補強を加えています。
これ、今年の新色です。
ブラウンとネイビーの掛け合わせ、という何とも微妙なツイードです。
内側の背中に何だか変なポケットが付いています。
これ、きっとオリジナルのマロリー着用モノにあったディテールなんですね。
いったい何を入れていたのか。
こちらは、ネイビーの無地ですが、
一般に普及しているハリスのネイビーとは少し色合いが違うので、
これも別注色なんでしょう。

先日、映画「ビヨンド・ザ・エッジ」を観てきました。
1953年、エドモン・ヒラリーとテンジン・ノルゲイのエベレスト初登頂の実話モノです。
そんな装備でよく成功したなぁ、と思えるようないでたちでしたが、
さらにその30年前のマロリー隊は、こんなジャケットで挑んでいたんですね。
ナイジェル・ケーボン、ホスピタル・ジャケット。47,520円(税込)。
直訳すると、病院上着。
入院中の傷病兵が一時外出の際に貸与されるジャケットで、
1910年代のビンテージウェアをベースにしています。
いわく、もともとのオリジナルもやはり明るいブルーで、
これには、傷ついた軍人だと周囲に判らせて市民がサポートしてあげるため、という説と、
目立たせることで軍からの脱走を防ぐため、という説があるそうです。
仕立てはいまどきのジャケットと比べるとゆったりとしたつくりで、
これは傷病に負担をかけずに羽織れるようにしてあるためであり、
同じ理由で、裏地も全く付いていません。
素材。100年前のオリジナル物は、リサイクルウールを使った
ぼそぼそごわごわの粗末な素材でしかもかなり重たいモノしたが、
それでは現代に通用しないので、
英国羊毛をもとに軽くて丈夫な素材を一から作ってあてがいました。
オリジナルに近い明るいブルーと、無難なネイビーの2色を用意しました。
冬のジャケットで一番お声の掛かるのがツイードです。
今年もしっかり揃ってます。
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☆ハリスツイード(スコットランドのルイス島とハリス島にて製造)
タータンチェックの新柄も増えています。
全国的に過熱気味の人気ですので、意外に早く品切れが出ると思われます。
生地の注文だけでもお早目のアクションをお勧めします。
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☆ドネガル・ツイード(アイルランド、ドネガルのマギー社製)
近年のハリス人気にはちょっと食傷気味、というへそ曲がりな人には、
ネップ入りのドネガル・ツイードに注文が入ります。
ハリスにはないヘビーウェイトがいまだに存在するのもうれしいです。
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どちらも、ジャケットのオーダーは60,480円(税込)から承ります。