当店が移動ショップを行う「AndWool」の記事です。昨日の夕刊でした。
村松氏の活動はなかなか短い文章では書ききれないのですが、
さすがにうまくまとめてます。
ここと組めることは、大いに誇れます。
11月9日(土)の移動ショップ、ますます楽しみになってきました。
ぜひご予定ください。
英ハーレィHarley of Scotland、
その2は、ここでは初めてのフェアアイル、です。
糸はハーレィお得意のスーパーソフトのヤーンを使っているので、
シェットランド糸を使うジェイミーソンズよりもやや軽量、薄手、柔らか、に仕上がっています。
Vベストと丸首長袖、2型で各2色ずつ。他サイズ展開です。
呼び名に付けた色は、リブのベースカラーを指します。本体の色合いではなく、便宜上付けたものですのでご了承ください。
☆Vベスト
5サイズ。36″(レディス)、38″(S),40″(M),42″(L),44″(XL)、です。

CHROMEとPINESHADOW
CHROME
クロームメッキのクロムです。ベタのライトグレー、と言ったらいいでしょか。
私は厚手のシャツを着て40″を着ています。

PINESHADOW
松の葉の色ですね。私42″を着てます。

☆丸首長袖。
5サイズ。36″(レディス)、38″(S),40″(M),42″(L),44″(XL)、です。
PUTTY
パテ、しっくい、の薄~いグレーです。
40″着用です。

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今年1月スコットランドの展示会に行ったときに、
出来たての小さな編み柄見本から注文した色柄もあり、
実際どう仕上がるか不安な柄もあったのですが、
予想以上に良い配色で仕上がってくれて、ホッとしています。
ハーレィには、いつも助けてもらっている、という印象があります。
「エベレストがなくなったので、VoeTrueをやらせてくれる?」という5年前も
「ジェイミーソンが入らなそうなので、フェアアイルも頼んでいい?」という今年も、
快く受けてくれまして、本当に感謝、スコットランドで一番懐の深いニットメイカーです。
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サイズ切れなどが起きやすいので、在庫状況がわかるように、
webshopにも掲載します。
今どの色にどのサイズがあるのか、は、こちらでご確認ください。
英ハーレィHarley of Scotlandから荷物が到着です。
その1は、当店ではおなじみになりましたボゥ・トルー・シェットランドのコレクション。
おんなじ糸でおんなじ形、
どれも縫い目のない一体型の編み方でふんわりと編んだ丸首セーター。
それを今シーズンは3タイプの編地で展開します。
ずっと変わらない商品ですが、紹介商品は進化するのです。
それとEPAのおかげで仕入れコストが下がったので、販売価格も下げました。
それでは始めましょう。
☆Voe True Shetland・ノーシーム丸首プルオーバー・1プライ・プレーン編み
毎年のリピート定番。
5サイズ。36″(レディス)、38″(S),40″(M),42″(L),44″(XL)、です。

左から、FAWN(小鹿)の42″、SILVER(オートミール)の40″、GREY(といっても濃茶色です)の38″。
FAWN
42″をTシャツの上から着ています。
私(身長165cm体重70kg)にはちょっと大きいです。


SILVER
40″を着ています。私(胸囲96cm胴囲86cm)はこのサイズですね。
GREY(無染色糸なので厳密に言うとダークブラウンミックスです)
38″を着ました。ピタピタでちょっと無理くり感あり。
☆Voe True Shetland・ノーシーム丸首プルオーバー・2プライ・プレーン編み
初登場の2プライもの。1プライでは頼りないとか、薄すぎるとか、寒そうとか、そんなご意見がたまにあったので、じゃ2プライならどうよ、ってことで新採用、でも今年は試験的な位置づけで新色一色のみ。
4サイズ。38″(S),40″(M),42″(L),44″(XL)、です。
色はMOORITという赤茶色のみ。当店では初めて採り上げる色で、後述の11色の一つです。GREYのようなミックス感はなく、ややベタな色合いです。
確かに1プライのような吸い付く感覚がなく、セーター着てるぞ、という実感が湧きます。
袖付けの減らし目模様なんかがベタ色なのでよくわかりますね。
☆Voe True Shetland・ノーシーム丸首プルオーバー・4プライ・リブ(あぜ)編み
これも継続品番のリブ編みです。リブ目がよく見えるブライトな2色で展開しています。
5サイズ。36″(レディス)、38″(S),40″(M),42″(L),44″(XL)、です。

左FAWNの38″、右SILVERの40″。
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サイズ切れなどが起きやすいので、在庫状況がわかるように、
webshopにも掲載しました。
今どの色にどのサイズがあるのか、は、こちらでご確認ください。-------------------------------
最後に、毎年のことながら、Voe True Shetlandの詳しいお話、
大切なことは何度でも載せます。お急ぎでない方は、もちょっとお付き合いください。
以下過去の記事からの転載です———————-
Voe True Shetland について、もう少し詳しく話します。

実は店の裏スペースにこんなポスターが貼ってあるのです。
ある方から譲ってもらったもので、シェットランドシープ63種が描かれています。
このポスターを制作したShetland Sheep Breeders Groupのサイトから
参考になる話がいろいろありました。
Voe というのは、Shetland本島にある固有の地名でも存在しますが、
一般名詞として、フィヨルドのような深い入江を指す言葉です。

で、このいくつもあるシェトランド島のvoeの一帯で、育てられているこのポスターのようなシェトランドシープのバージンウールだけを手作業で丁寧に刈り取って羊毛糸にしたもの、
それが、Voe True Shetland です。
一般的なシェトランドシープは割と硬めの風合いなのですが、
Voe True は子羊のバージンウールですので細くて柔らかい、独特の味わいが生まれます。
この羊毛を一躍有名にしたのが、1953年のエベレスト初登頂で、
ヒラリー卿が下着のように着用していたセーターがこの羊毛でできていました。
シェトランドシープには、ポスターのようにいろんな色の羊がいますから、いろんな色ができるのですが、
これを1927年に統一した基準を作り、11の色に分けることになりました。
もちろんどれも染めていない羊本来の色です。
今回仕入れたFAWNもGREYもこの11色のうちの一つで、他に現在6色の展開をしています。(追記:2017年にsilverが加わり7色になりました)
ココ、大事なことです。つまりVoe True Shetland には無染色のナチュラルカラーしかないのです。赤や緑のカラフルな色は存在しません。
ところが、です。Voe True Shetland で検索を掛けると、いろんなセーターが引っ掛かります。これは、いろんな人がろくに調べもしないで安易に人の書いたものをコピペして流用し、しかも誤った適用をしたことから起こったことです。
ちゃんと調べればすぐにわかることなのに、それを怠っているのです。
もう一度言います。Voe True Shetland に、染めた色はありません。
検品して、サイズを測って、写真を撮って、web上に在庫を載せて、
これ、一人でやると相当な作業量でして、
やっとこさ、公開にこぎつけました。
衿付きカーディガンは、
全く在庫がゼロだったネイビーが各サイズしっかり揃いましたし、
オートミールはサイズを補充、
そして、3年前に一度展開を休止したブラック・シルバー(ブラウングレー)も
ご要望がまた増えてきたので、少量だけ復活を決めました。
在庫の一覧表はこちらです。一気に増えましたよ。
またwebショップからも注文ができるように整えました。
なお、オモーリャのプルオーバーはまだ入荷時期が未定です。
ガンジーセーターとアルダニーセーター、思ったよりも早く届きました。
ブランドの紹介やここに至るまでの私との経緯なんかは
別項チャネル・ジャンパーChannel Jumperに書きましたので、
そちらを読んでいただくとして、まずは、商品紹介から入りましょう。
提げタグには諸島の紹介、セーターの歴史などが述べられています。

☆ガンジーセーターGuernsey jumper

ネイビー(編み柄がわかるように現物よりも少し明るく加工しています)
伝統的なガンジーセーターをことさら現代風にアレンジすることなく、
なるべく忠実に再現しています。
ですから、前身頃と後身頃は同じで、暗がりでも船の上でもすぐ着られるのです。

デニム
シルエットやデイテールはもちろんですが、
特筆すべきは、ピュアなブリティシュウールを100%使用していること。
なので、見た目よりもずっしりと重たく、天然のクズ糸もしっかりとたくさん含まれていて、
クラシックなセーターの雰囲気が大変良く現れています。

オートミール(ベージュグレィ)
古くは当然手編みでしたが、今はドイツ製のニッティングマシンを使用、
ついこないだ(2019年)最新のマシンを導入したばかりです。

マリンボーダー
色柄。無地が3色、ネイビー、インディゴ、オートミール。そして紺ベースのマリンボーターが1色です。

(38″を着ました。肩から胸周り(胸囲95cm)はまだ余裕がありますが、お腹(パンツのウェストサイズ86cm)のゆとりはあまりないです)
サイズは、36″(=日本のSに相当)、38″(=同M)、40″(=同L)。
価格は18,500円(税別)。ポンド安&非関税となったので、当初予想よりも下げられました。

(同じく38″を着ました。前後ろが同じなので、不思議な着心地で肩線が経験のない位置に来ています)
☆アルダニーセーター Alderney Jumper
この工房がチャネル諸島のなかでもガンジー島やジャージー島でなく
アルダニー島にあるからこそ生まれたセーターがこれです。

コバルトブルー
アルダニー島の資料室に残っていた古いセーターを再現したもので、
フロントに編み込まれた横向きのライオンは英王室の象徴です。

バーガンディレッド
ここチャネル諸島が地理的には圧倒的にフランス本土に近いのに、
英国領、しかも英国王室直轄所有の天領であることの矜持が編み込まれています。

後ろの柄はこう(現物の色よりも明るくしています)
余談ですが、WWⅡ当時フランスを押さえたナチスは沖合のチャネル諸島まで侵攻していて、チャネル諸島は英国で唯一ナチスに占領された経験を持ちます。
現在公開中の映画『ガーンジー島の読書会の秘密The Guernsey Literary and Potato Peel Pie Society』はその当時の様子が描かれているらしく、10月の静岡市での上映(10/12(土)~10/25(金)静岡シネ・ギャラリー)が待たれます)
とここまでは誰でも書ける話。(でもないか…)
私がこのアルダニーセーターを見て、すぐに思い出したのが、このセーターです。

お腹に穴の空いた古いセーター。アラン諸島イニシマン島の資料館に保存してあるもので1918年に編まれたものと言われています。
詳しいことは私の書いた本にあるのですが、
紺色のシンプルなガンジーセーターが白い豪華な編み柄のアランセーターに昇華していく歴史の過渡期に、
このように上半分にだけ編み柄の入ったセーターが存在したのです。
今でもアラン諸島のイニシマンやイニシイアへ行くとこういうセーターを擦り切れるほどに着ているお年寄りをたまに見かけることができます。
「これこそが(産業化する以前の)島に伝わる真のアランセーターなんだよ」とイニシイアのパブであった小学校教師の一言が思い出されます。
これと同じようなセーターがアルダニー島にも存在していた、ということは大発見でした。
機械編みだとは言え、このアルダニーセーターの復刻版は、歴史的にも意味のあるセーターだと私は言いたいです。


40″(=M)を着ています
色はコバルトブルーとバーガンディレッドの2色。
ライオン柄は前見頃だけに入っています。
ガンジーセーターと違って、前身頃と後身頃がちゃんと違っていまので、普通のセーターと同じ着心地です。
サイズ。ガンジーよりもシルエットに丸みがありますので、
40″表示でMサイズ相当、42″でLサイズ、という設定にします。
価格。19,500円(税別)です。
在庫状況が動きやすいことが予想できますので、webshopに掲載しました。
色とサイズの現在の在庫やお買い求めは、当店のwebshopにてご確認ください。