服地の紹介。ドーメルの春夏もの。ご自慢のアマデウスのシリーズ、スーツとジャケットです。

パリから見た英国、
ドーメルはフランスの会社ですが英国服地を得意とします。

【トロピカルアマデウス】
ドーメルの名作アマデウスの春夏版です。
アマデウスの売りの、色っぽい色柄と光沢感のある仕上げ、
は、しっかりと継承しています。
15ss_amadeus1

15ss_amadeus21
↑ミッドナイトネイビーの無地

15ss_amadeus22
↑シャドゥなチェック柄の紺

スーツ価格、クオリティラインで113,000円(税別)です。

【アマデウス365/ジャケッティング】
365は通年着られることを意味しています。
270g平織の肉薄感が便利に使えるジャケット生地、
今季初登場の素材です。

15ss_amadeusjacket1

15ss_amadeusjacket21

15ss_amadeusjacket22

ジャケット価格、クオリティラインで87,000円(税別)です。


春のスーツキャンペーン。今年は「ションヘル・フロンティア」。通年物として人気の高い英国のフロンティアを、尾州のションヘル織機で織ってみました。

英ハリソンズのフロンティア(説明はこちら)、
平織300gという他所にはない素材ですが、
私があんまり褒めちぎっているからでしょうか、
(まさかそんなわけない…)

「そんならウチでも織ってみましょう」と、
おなじみの葛利毛織さんが同コンセプトの服地を提案してきました。

無地+無地調(ピンヘッド)7品番
15ss_kuzurifr1
ブラック、ネイビー、チャコールグレー、ダークグレー、ライトグレー、
ピンヘッドネイビー、ピンヘッドチャコール。

日本の気候に配慮して270gと、少しだけウエイトを落としましたが、
葛利さんがやると、何しろ織機が旧式のションヘルですから、
スローにふんわりと織ることができるわけで、
本家フロンティアよりも動きのいい生地に仕上がってくれたのです。

これはうれしい、と、私はこの生地を勝手に「ションヘル・フロンティア」と名付けて、
この春のキャンペーン服地として、推奨することにいたしました。

ストライプ6品番
15ss_kuzurifr2
ストライプの間隔3種で、それぞれ紺とグレーあり。

平織270g、いい意味で季節感を消し取り、どのシーズンでも見栄えのする生地感です。
真冬はちょっと寒いかも、真夏はちょっと暑いかも、ですが、
それ以外の9-10か月は無理なく通用します。
また、耐久性もあり、しわになりにくい、というのもありがたいです。

スーツの仕上がり価格で、
バジェット仕様で 69,120円(税込)~
クオリティ仕様で 89,640円(税込)~、です。
ともに納期約3週間。

普段はスーツを着ないのでこの一着ですべてを済ませたい、という方にもおすすめですし、
あるいは、長期の出張を一張羅で通したい、なんていう時にも最適です。
困ったときのフロンティア、ニッポンバージョンの登場です。


出来上がりました。フィナンシャル・ストライプのスーツ、仕立て上がり第一号です。

今年のスーツ生地の別注、フィナンシャル・ストライプ、
最初の一着は、当然私、野沢であります。

本日到着です。

14fw_ftsuit1 14fw_ftsuit2
衿付きのベストを合わせたスリーピースで作ってみました。
ネクタイもフィナンシャル・ピンクで英国に別注したオリジナルのタイです。

14fw_ftsuit3
はい、こうやってFTを読む(ふり)、というのがやってみたかった……

ということで、残り6着となっています、この生地です。
9/1の記事を以下に再掲します。

(9/1の記事
「今年のスーツのテーマ、フィナンシャルストライプの生地が出来上がりました。」)

今年のスーツの別注素材、フィナンシャルストライプの生地が仕上がりました。

倶樂部余話(No.311 フィナンシャル・ストライプ) で紹介していますが、
もう一度説明します。

「ロンドンの金融街シティを闊歩するビジネスマンたち。
彼らがこぞって小脇に抱えているサーモンピンクの新聞、
それがフィナンシャル・タイムズ(FT)である。
中には、あたかもFTとコーディネートをするかのごとく、
サーモンピンクを差し色にしたストライプのスーツを着ている者までいるという。
そんなスーツの柄を人はいつしかフィナンシャル・ストライプと呼ぶようになった」

というのが、フィナンシャル・ストライプの由来。

でも英国生地をいろいろ探しても、コレッという生地が見つかりません。
ならば作ってしまえ、と、葛利毛織に別注しました。

14fw_suit_ft3

14fw_suit_ft2 14fw_suit_ft4_2
super120’sのチャコールグレーをベースに、
わざわざこの生地のために染色したサーモンピンクの糸を二本撚りにして差し込みました。
地味過ぎず派手過ぎずの絶妙なところをストライクで当てたと自負しております。

葛利お得意のションヘル織機によるスローな織りですので、
ふんわりとナチュラルに動きがあり、全身へのフィット感は折り紙つきです。
270g/mという軽さですから、秋口から晩春まで長い期間で着用できます。

14fw_suit_ft1

世界でもありそうでないというこの生地、
一反(約50メートル)だけの別注ですので、だいたい16着分となります。

価格です。
一般的に最も注文が多いだろうと思われるシングルブレストの上下(ツーピース)、
当店で言うところのクオリティライン(縫製はアルデックス)の仕立てで、
99,360円(税込)です。
ダブルブレストやスリーピースも、もちろん可能ですし、
縫製工場によっても価格は異なりますので、お問い合わせください。
レディスもできます。

今までも何度か生地の別注は仕掛けてきましたが、ずっと無地ばかりでした。
今回は初めてストライプものに挑戦です。
だからこそ、色や太さ、幅、など、何度も見本出しを試して
慎重に検討を重ねてたどりたいたのがこの柄です。

ストライプのスーツを一着持つのなら、この柄はお勧めです。

生地押さえだけでもご予約を承りますので、早めのアクションをお願いいたします。


秋冬のスーツ生地をご案内③。英国製の生地が欲しい、という方にはこれ。ハリソンズのプレミアクリュ。ハダースフィールドがはぐくんだ傑作定番です。

英国製らしい服地が欲しい、だけど昔の羅紗屋のようなぶ厚くて堅い生地ではなくて、
というご要望には、これを一番にお勧めしています。

ハリソンズ・オブ・エジンバラのロングセラー定番プレミア・クリュです。
生地の名前はなぜかフランス語ですが、
上記の要望に一番こたえられるシリーズです。

14fw_hs_cru1_2 14fw_hs_cru2

330g、11オンスのウェイトは秋冬としては重たい方ではなく、
それほどミルド(毛羽立ち)もされてません。
色柄はいい意味でいたって英国的。
約100柄ですが、何年も変わっていない色柄がほとんどです。

産地は、西ヨークシャーのハダースフィールドとされています。
テイラー・ロッヂなどがある英国服地の聖地ですね。私も行ったことがあります。

仕立て上がり標準参考価格126,360円(税込)です。


秋冬のスーツ生地をご案内②。ドーメルの人気生地アマデウスがリニュアルしました。英国製にして色気のある色と艶、がウリです。

ドーメルはフランスの会社ですが、そのほとんどは英国製です。
英国の紳士服地をパリのテーラーに切り売りする、というのが、会社の成り立ちなのです。

なので英国製なのに、欧州大陸的な色っぽさがある、というのが特徴でして、
それは配色と仕上げのツヤによく表れています。
このアマデウスはそのドーメルらしさを一番ポピュラーに味わえる服地でしょう。
 

☆Amadeus ……100% super100’s wool 310g(10.5oz)
全85柄。チェックありストライプあり無地あり。
14fw_dm_amadeus1

今年私が推奨品番としてセレクトしたのは以下の2つ。

ミディアムトーンのグレーに少しぼかした感じのストライプ
14fw_dm_amadeus22

綾目模様がほんのりと入った限りなく無地に近い濃紺。
14fw_dm_amadeus2

スーツ仕上り標準参考価格141,480円(税込)。

この服地の売り上げの一部は東日本大震災復興支援として
南三陸町に桜の木を植える事業の資金として寄付されます。


秋冬のスーツ生地をご案内①。尾州・一宮の最古参ウィーバー、葛利毛織。旧式のションヘル織機でスローに織ります。

この秋冬のスーツ生地です。

まずは、尾州最古参、100年の歴史を誇る葛利毛織です。
ふつう多くのテイラーは国産生地でもミユキとかダイドーなど大手をはじめとしていろんなところを扱いますが、
当店みたいに国産はマイナーな葛利毛織一社だけなんて言うところは大変珍しい店でしょう。

それだけ絶大な信頼を寄せているわけですが、
その理由、いろいろ挙げられますが、
最大の理由は、やはりションヘルということになるでしょう。

ゆっくりと空気を含んだ自然な張力で織り上げることで、
同じ糸を使っても最新の高速織機では出ない、ナチュラルな生地の動きが生まれ、
それが着やすいスーツの出来上がりにつながります。

************************************************

☆まずは定番のシリーズ、ほとんどが無地の品番です。

生地の薄い順、つまり季節性の弱いものから強いものへという順に並べています。
サージ、サキソニー、フラノ、と、だんだん冬っぽくなります。

14fw_ku_2 14fw_ku_price2
インデックスシールのCAとかYTとかの記号が生地のグレードを現わしていまして、
そこから価格表でプライスを確認してください。
手頃なところで6万円台、中心価格帯8万円台、といったところです。

***********************************

☆スポット物、売り切れ御免のグループで、ほとんどが柄物ですが、
変わったメランジ色無地のサキソニーなどもあります。

並べた順、価格の見方は、定番シリーズと同じです。

14fw_ku_1 14fw_ku_price1

***********************************
ランク分けしてあるファクトリーの違いについては、
https://www.savilerowclub.com/annai/annaf.htm
のスーツの項目をご参照ください。