オーダースーツ

スーツは当店の柱のひとつとして、すべて「メジャー・トゥ・オーダー」(誂え)で承っております。
あらかじめ用意してある型紙をベースにしてパーソナルな修正を施す、いわゆる「パターンオーダー」であり、お客様ごとに型紙を起こすフルビスポークとは違います。

提携しているファクトリーは主に3ヶ所で、アルデックス(愛知県)、メルボ紳士服工業(広島県)、那須夢工房(栃木県)です。
それぞれのファクトリーにそれぞれの特徴があり、一概にどこがいいとは言えません。注文する方の希望がどこにあるのかをじっくりと聞き取って、ふさわしいファクトリーをおすすめしています。

服地は、英国製のハリソンズ、国内では尾州一宮の葛利毛織、を主力に扱っています。
オーダースーツをやっている店としては、決して種類は多いとは言えません。イタリアの有名生地はほとんどなく英国製生地ばかりですし、国産服地も大手との付き合いはほとんどなく葛利毛織一本槍、という姿勢です。


逆説的な言い方になるかもしれませんが、選択肢としての生地の種類は少なければ少ないほどいいと思っています。自分の一着のための生地がひとつ見つかればいいのであって、迷うほどの豊富さは必要なくて、あらかじめ絞り込んであるほうが利便性が高いはずだと考えています。

当店のスーツは、一部のトンがった服マニアのための服ではなくて、一般のビジネスマンがてらいなく着られる、いい意味で「普通」のスーツだろうと考えます。何をどうお薦めするのかは、職業、年齢、体格、地位、などによって、その人それぞれで異なってきます。お客様からじっくりとお話を伺いながら、一着のスーツを楽しく作り進んでいけたら、と願っています。
特に最近は、スーツ姿をピシッと決めすぎるとかえって軽薄に見えてしまう、という悩ましい傾向がみられ、あえて少し余裕を持たせ、やや抜けたリラックス感をどのくらい残してくいくか、のさじ加減が重要になっています。

仕上がり価格は生地とファクトリーによってかなりの幅があります。
エントリープライスだけをご紹介しますと、国産生地で6万円代から英国生地で8万円代から、という価格帯からスタートしています。

その他に、スーツに関する記述は、
倶樂部余話【No.335】 スーツ生誕350周年(2016.9.1)
倶樂部余話【No.311】 フィナンシャル・ストライプ (2014.8.28)
倶樂部余話【No.299】だけどなフラノ  (2013.09.01)
倶樂部余話【No.293】 奈津井さんのスーツ (2013.03.22)
倶樂部余話【No.285】開店25周年記念・プロ棋士たちのスーツ(2012.07.27)
倶樂部余話【No.261】 スーツとは黒柳徹子なり?(2010.8.26)
倶樂部余話【No.260】 再び「スーツは年収の1%」説を… (2010.7.18)
倶樂部余話【No.251 「スーツは肩で着る」んじゃなくて… (2009.12.1)
倶樂部余話【No.243 「店名をセヴィルロウ倶樂部とした理由」(2009.4.1)
倶樂部余話【No.236】 いいご縁を戴きまして… (2008.9.6)
倶樂部余話【No.194】 スーツ・年収の1%の法則 (2005.3.9)
倶樂部余話【No.190】 英国服とイタリア服 (2004.11.15)
倶樂部余話【No.174】 スーツのフィッティング (2003.6.2)
倶樂部余話【No.152】 クラシコイタリアとセヴィルロウは矛盾しないのか (2001.10.5)

にもあります。お暇なときにでもご覧下さい。