入荷速報。アイルランドのリズ・クリスティLiz Christyから、おなじみ「モネを巻く人/モネ・スカーフ」と、野澤屋100周年を祝賀して11年前のマフラーの復刻版、到着しました。前編。

おなじみモネのスカーフは後にしまして、先に復刻マフラーを紹介します。

今年のアランセーターのビッグプロジェクト「ゴルウェイ・ウール」のブラッドネイドと私の仲介の労を取ってくれたのは、
リズ・クリスティでした。リズが両者を結びつけてくれたわけで、ほんとに感謝してます。
そのリズが、私がこの1月自身のSNSに投稿したこの写真にコメントをくれました。

「私が織ったスカーフだわね、Jackずっと使ってくれてるんだ、嬉しい!」
「よくわかったね、リズ」 確かにリズが2011年に提案した新作のマフラーで、
主力のモネのスカーフが女性向けなので、メンズ用にいいんじゃないかと思って仕入れたものです。
隙間の多い織り方なので空気をとても良く閉じ込めてくれて保温性が高く、
また、多色使いなのでどんな服にも合わせやすく、長年愛用しているマフラーなのです。
こんな小さな画像に反応してくれたリズにちょっと感動しまして、私からこんな提案をしてみました。
「ねぇリズ、うち今年100周年なんだけど、その記念にこの私のマフラー、もう一度織ってくれない?」
「おめでとう。そういうことなら喜んで引き受けましょう。
ただ、当時の色糸が全部そのまま揃わないので、多少色合いは変わるわよ」

ということで届いたのがこれです。

製作途中の画像もあります。幅20cmの細いマフラーなのに最初はこんなに広い幅を使って織るんですね、
道理で空気をたくさん含むはずです。

この11年前の復刻マフラー、正式名称をHeritage Scarfと称しまして、
Lizと同じ郷土出身の画家 Roderic O’Conorの作品The Farm at Lezaven

はい、この絵からインスパイヤされた色組みが経(タテ)糸に表現されています。
この経糸はアイルランドのドネガルのウール糸です。
緯(ヨコ)糸のブクレ調のブルーの綿糸はこちらもアイルランドの私の友達クッシェンデールの糸。
つまり、リズが100%アイルランドのアイリッシュネスに矜持を示した作品なんです。
これは私の遠い記憶なんですが、当時モネのスカーフで一躍人気者になったリズでしたが、
他方で「モネはフランスだろ、なんでアイルランド人がフランスなんだよ」との陰口を叩かれたとか。
これに一念発起してピュアアイルランドでデザインしたのがこのスカーフだった、と、聞き及んでいます。

長くなりました。まとめます。
リズ・クリスティ・ヘリテージマフラー、
サイズ、長さ約180cm+フリンジ約7cmx2、幅約20cm、
ウール50%(タテ糸)コットン50%(ヨコ糸)
価格22,000円(税込)。
百周年記念の限定生産5本限りです。


2011年当時のリズです。

そしてこんな記事を書いてました。当時の記事はこちらでどうぞ。

長くなっちゃいましたので、
モネのスカーフは、項を改めて、後編へ。