経緯や能書きは後回しにして、まずは概要です。


カシミアセーターを作ろう!!～UTO(ユーティーオー)オーダー会
期間: 6/5(水)～6/10(月)の6日間。男女とも多数のサンプルをご用意します。
この6日間は事前のご来店アポは不要です。(もちろんアポ入れしていただいたほうが嬉しいです)

色は25色。

いずれも特上級のモンゴル産カシミア100%の原料を日本の紡績会社で紡糸染色しています。

スタイルと価格は一覧表をご覧ください。
まず、メンズの17型。

レディスは33型、2枚あります。

番手(ゲージ)は数字が大きいほど糸は細くなります。従って7G(ゲージ)が標準的な厚さ、12Gがやや薄手、5Gは厚手、と、解釈してください。

価格。表の価格は税別です。円安が加速して欧州のセーターがとんでもない値上がりになっているのに対して、国産品には相対的に割安感が生まれています。ベーシックなスタイルだと6-7万円台です。

サイズ。オーダーですので、ほとんど限りなく対応できます。着丈、袖丈などの補正も可能です(一部有料あり)
納期。9月初めを予定しています。

と、いうことで、興味のある方には事前に予習をしておいていただいたほうがいいだろう、と思いまして、早めに、しかも詳しく、ご案内をいたします。
特にレディスについては、スタイルが多くて、すべてのサンプルをご用意できないので、これが見たい、というリクエストがあれば事前にお伝えいただければ便宜を図ります。遠慮なくご連絡ください。

で、このイベント、実に14年ぶりの開催です。それも「スメ◯レー(英国のメリノウール)買うのと日本でカシミアで作るのが、ほとんどおんなじ価格」という怪現象に気づいた、ひょうたんからコマ、のような話からの再開です。

今日ここに至るまでの経緯を話すと、ちょっと長くなるので、以下は、興味のある方だけ、お暇なときにどうぞ。続きを読む、で折りたたみます。

UTO(ユーティーオー)の社長宇土さんと私はなんだか共通点があります。
ふたりとも同じ版元からセーターの本を出してます。
「美の壺」(NHK-BS)セーター特集では、片やカシミアセーターこなたアランセーターで同時に紹介されました。
宇土さんの前歴は旅行添乗員。私も(親の跡継ぎを決意するまで)就職先の第一希望は旅行代理店でした。
そもそもの交友のきっかけ、が、どうしても思い出せなくて、岡山にいる相川に聞いても覚えてないと言うし、今日宇土さんに直接電話して聞いてみました。
曰く「ある人から『静岡に面白い店があって宇土さんなら話が合いそうだよ』と聞いて、いきなり野沢さんに会いに静岡まで行ったんですよ」
すぐ意気投合、その後青山のオフィスを訪ね、山梨のファクトリーにもお邪魔したり、そしてオーダー会も3年ほど続けたのでした。
そのあたりのことは、倶樂部余話の第246話(2009.7.1)と第232話(2008.5.4)に書いてあるのでお読みください。
様々な事情から山梨のファクトリーを閉鎖することになり、さらにUTOのビジネスモデルがBtoBからBtoCに転換したことから取引は休止しましたが、ケンカ別れしたわけではなかったので、交友はずっと続いていたのです。
山梨の閉鎖のときは経営の存続自体も危惧されるほどでしたが、この10年は一転して目覚ましい成長を遂げています。大きな契機となったのは、岩手県北上市の誘致で小さなニットファクトリーを引き継ぎ自社工場として再生させたことにあります。北上市の積極的な応援を受け、またふるさと納税では億単位の売上を上げて、宇土さんは北上市の名誉市民(しらゆり大使)の筆頭に上げられているほどです。
　つい先月も、ファクトリーを廃校になった小学校校舎に移転して、テレビニュースの話題になっていました。宇土さん、色々と大変なこともあったけど、良かったですね。すごいです。

で、ひょうたんからコマ、の話です。円安とインフレで英J.S.社の値上がりがひどくて、
英国のメリノウールのセーター買うのと日本でカシミアセーターをオーダーするのとがほぼ同価格という怪現象に、顧客の一言で気付きまして、そこからとんとん拍子に14年ぶりのオーダー会が決まったという次第。詳しいことは、倶樂部余話第425話(2024.3.1.)に書きましたので、こちらをお読みください。
先日青山のオフィスに伺って、今回のイベントの打ち合わせをしてまいりました。

とまあ、そんないきさつで、久しぶりのカシミアセーターオーダー会です。
閑散期を利用するため、開催時期も早く、
またサンプル貸出の都合上、期間も6日間ととても短いのですが、
ぜひこの機会に『最上級のカシミアセーターをオーダーする』という経験を味わっていただきたいと願っています。