北アイルランドのモーン・テキスタイルMourne Textilesから到着しました。
ハタースリー・ルームHattersley Loomという英国製の古い足踏み式の手織り機で織られたスカーフで、
組成はメリノウール84%・カシミア8%・シルク8%。
サイズは幅30cm長さ200cm(フリンジ含む)、
価格は19,800円(税込)、
とここまでは昨年までと同じなんですが、
違いは色柄です。ちょっと説明が必要です。
今週になって、いきなりいろいろ届きまして、てんてんこ舞です。
詳細なご案内がいつになるのか見当がつかないので、
画像もなしでとにかく超速報です。
マッキントッシュ・レインウェア社(アイルランド)Mackintosh Rainwear Ireland…乗馬マックの色とサイズの追加です。
モーン・テキスタイル(北アイルランド)Mourne Textiles…手織りのマフラー(シルク・カシミア・ウール)、新柄新色多数。
ヨーツェン(フィンランド)Joutsen…ダウンウェア。男女とも新作。
チャネル・ジャンパー(英国チャネル諸島)Channel Jumper…ガンジーセーターの新色新柄と追加。
クッシェンデール(アイルランド)Cushendale Woollen mills…独自チェック柄のピクニック・ブランケット。アイリッシュウールを原毛から製品まで一箇所で完成。
これから追々紹介していきます。
店頭ではすでに販売開始していますので、待ちきれない方はご来店を。
オーダーのネクタイ、定番生地がリニュアルされまして、
わかりやすくなりました。
すべて日本製、絹100%。
分割するよりも一覧のほうがいいと思ったので、まとめて撮りました。
詳しく見たい方は、例えば「画像だけ表示」のようなモードから拡大してみてください。
また、必要に応じてこちらから詳細画像をメール送信しますのでリクエストしてください。
オーダーネクタイは、既製品とどこが違うのか。
まず、サイズが違います。長さや幅、それも剣先だけでなくて、結び目の大きさなども微調整できます。
仕様も、裏も共布とか、芯地なし、などが可能、もちろん裏地の色も選べます。
一番の違いは、日本のファクトリー(千葉市)で、全て手縫いで仕上げている、という点。
コレ、見た目にはわからないのですが、締めるとわかります。
面白いのは、手縫いのタイは、締めてて伸びる、外すと戻る、という伸縮性。
価格は13,000円より。納期約3週間です。
ネクタイは男にだけ許された装飾。
ネクタイのオーダー、これはビジネスマンにとって、
窮極の道楽かもしれません。
そう言えば今シーズンまだ紹介していなかった。ここで再び掲載します。
どうもリズはうちのこのブログを登録しているらしいので、
ずっと載せていないと、ジャック、私のスカーフはいつ出てくるのよ、とメッセージが入りそうなんですよね。
(社名と個人名の区別がつかず、私は現地でジャックと呼ばれてしまいます。
コテコテのニッポン人なんですけれど。
リズ・クリスティLiz Christy とは20年来の付き合いになります。
毎年1月、ダブリンのトレードショーでの2ショットはもう恒例になりました。
(写真は2019年1月撮影)
手染めで手織りのスカーフは世界に数多(あまた)ありますが、
リズの特徴は絵画のイメージを取り入れているところ。
大好きなモネの絵画からインスパイアされたカラーリングを綿100%の経糸(たていと)で表現して、
写真のように手織り機に組み込みます。スカーフの両端に出るフリンジに現れているのがこの経糸ですね。
リズはモネの絵画22種からインスパイアされたカラーリングのレシピを持っていて、
現在は長年人気の高い10種の絵画のカラーリングを数十メートルの単位で巻き付けて常備しています。
緯糸(よこいと)はブークレ(糸の輪)のあるウールの糸を、リズが自分で多色染めをします。
同系色だけで染めることもあれば、写真のようにコントラストの強い数色を染め分けることもあります。色のコントラストが強いほどスカーフはストライプ感が出てきます。
この緯糸の染色はとても少ない単位で頻繁に実施していて、もうリズの気分次第、という天性の感覚でイメージされていきますので、まさに無限の種類が出来上がります。
染め上がった緯糸はシャトルに巻き取って、手織り機にセットされます。
このように、リズのスカーフは、モネの経糸(綿100%)と手染めの緯糸(毛100%)の組み合わせで表現されます。
サイズは幅34cm x 長さ180cm (+フリンジ8cm x 2)。価格20,350円(税込)。
サイズは幅34cm x 長さ180cm (+フリンジ8cm x 2)。価格18,500円(税別)。
ウェブショップからお求めになれます。
(記事掲載時に手元にあるものを載せています。
リアルな在庫状況はウェブショップ内にてご確認ください)
何がどのくらいあるのか、この目で見たいんだよ、という方、多いはずです、ぜひこの2日間にお越しください。
(事前のメールや電話での取り置きもいたしますが、当日のご来店が条件となります)
場所がまだはっきりわからない、という方、
こちら「ご来店に際して」を参考にしてください。
今何があるのかよくわからない方、
商品内容の事前の予習は、webshopをご一覧ください。
(注1 ) アランセーターは全品を持ち込みません。見たいよ、という方はご来店前日までにご希望の品番をメールにてご連絡ください。
在庫リストはこちら(オモーリャとアランレジェンド)から。
(注2 ) スーツ、ジャケット、シャツ、靴のオーダーは、リピートの方のご注文のみ承ります。採寸見本をしまってしまうためです。
また混雑状況によっては、後日に再来店をお願いする場合もありますので、ご了承ください。
北アイルランドのモーン・テキスタイルMourne Textilesから到着しました。
ハタースリー・ルームHattersley Loomという英国製の古い手織機が故障しちゃって、仕上がりが遅れるけどごめんね。
と言っていたので心配していましたが、オンシーズンに間に合ってホッとしてます。
昨年の評判から、待ち焦がれている方も多いようなので、
まずは早速商品からご紹介しましょう。
Blood, Burgandy, Blue, Grey, DarkBrown、の5色です。
元々は、1960年代に創業者ジャード・ヘイエディGerd Hay-Edieが、
アイルランドのファッションデザイナー、シーラ・マラリーSheila Mullallyのために作った生地のアーカイブで、
昨年やったマフラーと同じ組成の、メリノウール84%・カシミア8%・シルク8%。長さも同じですが、幅が昨年のものよりもやや広いです。
アイルランド・ドネガル地方で作られたこの糸を、例のハタースリー・ルームHattersley Loomという旧式の手織機にかけて織られます。
19,800円(税込)です。
在庫状況はwebshopをご覧ください。
☆昨年からの、マイクロチェック柄。
今年は引き合いの強かった4色に絞りました。
Green Mix, Burnt Orange, Ash(灰), Pebble(小石)
こちらも足踏み式の手織り機で織られたスカーフ。
組成はメリノウール84%・カシミア8%・シルク8%。
サイズは幅30cm長さ200cm(フリンジ含む)と極めて一般的なサイズ。
価格は19,800円(税込)です。
在庫状況はwebshopをご覧ください。
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もう一度、そのストーリーを再掲しておきます。
と、その前に、有能なるツアーガイドの山下直子クンと
アイリッシュファッションに精通した私のアドバイザーMiwaさんが、
私の代わりに(と言ってもいいでしょう)、
ファクトリーを訪問してきてくれましたので、そちらもぜひご一読ください。
モーン・テキスタイルズの工房を訪ねる
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さて、ブランド紹介です。長くなりますよ。
モーン・テキスタイル Mourne Textiles
鍵になる人物は、1909年にノルウェーのオスロに生まれた
ジャード・ヘイエディGerd Hay-Edieというテキスタイル・デザイナーの女性です。
ジャードは12才でスペインに渡り、その後イングランド、ウエールズ、中国、インド、など
世界各地を渡りながらテキスタイルの技術を学び、
そして第二次大戦後の1949年にアイルランド東北部の
ドーン県Co.DownモーンMourneに小さなスタジオを構えます。
足踏み式の手織り機は生まれ故郷のノルウェーからも運び込み、
地元の女性たちに手織りの技術を教えました。
ジャードのファブリックは当初主としてインテリアの分野に供給されました。
英国のミッドセンチュリー期を牽引した家具インテリアデザイナー、ロビン・ディRobin Dayや
テレンス・コンランTerence Conranとの協業は長く続き、
またリバティLibertyへも供給がありました。
その後はファッションの分野へも、アイルランドのデザイナー、シビル・コノリーSybil Connollyやシーラ・マラリーSheila Mullally、
そして英国の大御所ハーディ・エイミスHardy Amiesとの協業と、
60年代70年代に大活躍した女性テキスタイル・デザイナーであったのです。
80年代に入り、大量生産大量消費の波に巻かれ、彼女のビジネスの規模は縮小しましたが、
仕事は娘のカレン・ヘイエディKaren Hay-Edieに引き継がれ、
英国マーガレット・ハウエルMargaret Howellのホームコレクションとの協業は現在に至るまで継続しています。
モーン・テキスタイルMourne Textilesという
アイルランドの地名を冠したファブリックのブランドでありながら、
今まで私がここを知り得なかったのは、
まず創業者の女性ジャード・ヘイエディGerd Hay-Edieがノルウェー出身であったことから、
北欧の、しかもインテリアファブリックのブランドとして認知され続けていたということが挙げられます。
また、その供給先は一般の小売店ではなく、名だたるインテリアやファッションのブランドであったため、
いわばそれらブランドの黒子的存在として評価されてきたことも一因でしょう。
さて、創業者ジャードの孫、つまり、後継者カレンの息子である、マリオ・シェラMario Sierraは、
生まれたときから祖母や母が動かす織機の音や羊のラノリンの匂いの中で育ち、
英国のアートスクールで学んだ後、世界を旅して、
そしてアイルランドに戻り2012年に家業を継ぐことになります。
祖母が手掛けてきた素晴らしいファブリックの数々のアーカイブを眺めながら、
これらがもう世界のどこにも見られなくなりつつあることを憂い、
これらを現代に残していくことを模索します。
ちょうど北アイルランドのアート・カウンシルが
伝統的な手織り技術を保存継承するためのファンドを用意していたため
その資金援助を受け、マリオは祖母ジャードの創造したファブリックの再興を目指します。
そして2018年1月、モーン・テキスタイルMourne Textilesは実に十数年ぶりに
アイルランド・ダブリンのショーイングに出展することとなったのです。
そこで私と出会います。
品物の素晴らしさはもちろんのこと、
私はマリオの姿勢にいたく感動、
是非にと、取引をお願いした次第なのです。
もちろん見る人が見れば足踏み式の手織り機でゆっくりと織られた高い技術であることはわかるのですが、
一見するとそれほどの変哲もなさそうな無地ライクなスカーフです。
ただ圧倒的に違うのはこのスカーフ一枚に至るまでのストーリーです。
この一枚のスカーフ(マフラー)を纏(まと)うこと、
それはそのストーリー自体を身に纏うことに他ならないのです。