入荷速報。ジャケットを作ろう! 英国のジャケット生地、サンプルブックが揃いました。ご存じハリスツイードと新星W.BILLを紹介します。

英国らしいジャケット生地、いつものと新しいの、両方紹介です。

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☆ハリスツイード
まずはご存じ、ハリスツイードです。スコットランド西方の島で織られます。
毎年変わらないんでしょ、と思われがちですが、
今年の大きな変化は、重たくなったことです。
昨年までは400gのスーパーファインウェイトが主力でしたが、
今年はちょっと重たくなって、ほとんどの柄が490gのフェザーウェイトに置き換わりました。
世の中の声が、やっぱりハリスはこのくらい重たくなくっちゃ、というところなんでしょうね。

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チェックから無地まで、約40柄ありますが、すでに品薄品番が出始めています。
製作はまだ先でもいいのですが、生地の押さえだけでも早い方がいいと思います。
ジャケット仕立て上がり参考価格62,000円~(税別)。

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で、今年初登場は、W.BILLです。
実は私も卸元から紹介されるまで全く知らないところでした。

1846年に北ウェールズのモールドで小さな店を開業。
日本でいうと江戸時代後期、黒船来航の直前です。
ツイードやブランケット、カシミア生地などの独自の生地ぞろえで繁盛し、
1892年にロンドン進出を果たしました。

英米ではユニークなジャケット生地を扱うマイナーな服地卸として
貴重な存在だったようですが、日本ではそれほどには知られていませんでした。
それがこの度、ハリソンズを扱う英国最大の服地マーチャントLBDグループが
ここを買収したことで、一気に日本にも紹介されることになったという経緯です。

☆フェニックス made in Scotland
300g弱という、こういう薄手のジャケット生地が意外に今までなかったんですね。
秋口から春先まで(うんと寒い真冬だけはちょっと寒いかも)
長―く使ってもらえる服地です。
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24柄の見本が揃いました。
ジャケット仕立て上がり参考価格71,000円~(税別)。

☆シェットランドツイード made in Scotland
英国らしいツイードが欲しい、だけどハリスではかたくて重たすぎる、
もう少し肩の凝らない、ソフトで軽くて、だけど風合いのいいツイードはないものか、
という声、今までもありました。その答えがコレです。
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400g弱というウェイト、スコットランドらしい色合い、24柄がお目見えです。
ジャケット仕立て上がり参考価格68,000円~(税別)。

☆タッタソールのベスト生地 made in England
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こういう生地がちゃんとそろっている、というのもW.BILLの魅力です。
12柄もあります。ベスト仕立て参考価格29,600円~(税別)。

☆クラシックなウールコート Ireland and Austria
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コート生地もちゃんと用意してくれてるんです。
上4柄、アイルランドのドネガルツイード、ヘリンボーン柄。650gというヘビーウェイトです。
下4柄はオーストリア・チロル地方ののローデンクロス。520g。
どちらも、コートで115,000円~、ジャケットで81,000円~(税別)。

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ジャケットのオーダーは、生地取寄せに一週間ほど掛かるものもありまして、
全部で4-5週間ほどを要します。
5週間後というともうだいぶ涼しくなりますから、
今年はジャケット作ろうかな、というつもりの方は、もうそろそろ動き始めてください。

考えることはみなさん同じでして、生地の品切れはあるとき一気にやってきます。
どうか後れをとることのないよう、早めのアクションをお勧めします。


入荷速報。スコットランド代表ホーウィック・ニットウェアから、ラムズウールやメリノウールのセーター、男女とも。その2、レディス編。

ホーウィック・ニットウェア、続きます。

レディスは、メリノ1型、ラムズウール2型です。

☆メリノウール・総リブ・タートルネック。24,840円(税込)

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全部が細畝のリブ編みなんですが、
フロントの6か所だけ、二つのリブをツイストさせてケーブル編みに変化させています。
今更クロでもないだろうし、スキンカラートーンのトレンドを意識して、2色だけ。

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Arctic White(オフ白)とオートミール(というよりミルクティーっぽい)。

☆ラムズウール・オフロールタートルネック 24,840円(税込)

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クシャッとロールしたしたボリューム感が絶妙にうまいタートルです。

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Regatta(ミックスネイビー)、Pearl Grey(ライトグレー)、Oatmeal(ライトベージュ)、Nougat(ミックスピンク)。
お菓子のヌガーはブラウン系のような気がするのだが
どうしてピンクにこの名前なのか、これもよく分かりません。

☆ラムズウール・フェアアイル柄 30,240円(税込)

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写真で伝わるかどうか、
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コレところどころをわざと裏編みにしているんです。
なのでとても立体感があるわけです。

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正確に数えてませんが、多分一枚あたり10色以上は色数を使っているでしょうね。

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色名はベース色(衿、袖、裾のリブの色)で紹介します。
Regatta(紺系)、Camel(キャメル)、Rouge(赤系)。

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ホーウィックは英国セーターの聖地ではありますが、
何もセーターの店があちこちにあふれている華やかなところではなくて、
観光名所もほとんどない、ホントに小さなスコットランドの田舎町です。

まともなホテルやレストランもほとんどなく、
ニット産業に用のある人しか来ないところですので、
逆に普段の生活の様子がよく分かり、
私にとってはとてもこじんまりとして落ち着いたいい町に感じました。

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そうそう、ハギスで有名な肉屋さんが何軒かあって
それぞれが自慢のレシピを競っています。
ホーウィックのハギスはまた食べに行きたいですね。


入荷速報。スコットランド代表ホーウィック・ニットウェアから、ラムズウールやメリノウールのセーター、男女とも。クラシックな様でそうじゃない、定番の様でそうじゃない、適応力のあるセーターたちです。

スコットランドポーター地方のホーウィックはセーターの町。

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いくつものファクトリーやブランドが混在していますが、
その中のひとつがホーウィック・ニットウェアです。

会社自身は比較的新しいのですが、そのファクトリーの歴史は古く、1874年にまで遡ります。
140年前、明治維新の頃です。
旧態依然とした企業姿勢から衰退していくファクトリーが多い中、
ココはなかなかに小回りが利く鋭い対応をしてくれて、
昨年の取引開始以来、当初の期待以上の成果を挙げています。

久しぶりにラムズウールやメリノウールの無地セーターの一群が店に並びました。

まずはメンズから。

☆メリノウール・Vネック長袖プルオーバー20,520円(税込)

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深すぎず浅すぎずのVネックで、腕周りは細身です。
クリアトーンのHeliotrope(ムラサキ系),Diesel(軽油に着色される青色),Peacock(クジャクのアオ),
メランジトーンのMahler(ロイヤルブルー系),Tabacco(茶系),Rouge(赤系)

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何で大作曲家マーラーがこういう青い色になるのかは全く分かりません。
故郷ボヘミアの空の色なのか、どなたか思い当たる節のある方、教えて欲しいです。

☆メリノウール・Vネック・かぶりベスト 19,440円(税込)

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欠品が発生し、2色だけの入荷。
DieselとPeacock。

余談。dieselは、英国ではよくpetrol(ガソリンなどの車の燃料)とも言われる色です。
ちなみにガソリンスタンドはpetrol stationです。
で、間違わないように、ガソリンはオレンジ色に、軽油は青色に着色されています。
欧州ではディーゼルエンジンが主力なので色名Petrolでいいのでしょうが、
正確にはココみたいにDieselという色名で呼ぶべきでしょうね。

☆ラムズウール・前開きベスト 24,840円(税込)

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5つボタンのラムベスト。スコットランドらしい微妙に色を混ぜ込んだ落ち着きのある色合いです。
同じ色のボタンを用意するだけでも大変だろう、と思います。

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Dove Grey(鳩のグレー)、Rhapsody(狂詩曲)、Landscape(草地の風景)、Driftwood(流木)、Ember(炭火の炎)。

またしても、クラシック音楽から謎の色名、ラプソディ。何故に青い色なのか。
ん、ラプソディ・イン・ブルー?ジョージ・ガージュインか。アメリカンだな。

☆ラムズウール・Vカーディガン(ポケット付き) 27,000円(税込)

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これも色欠けがあり、3色のみ。

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Rhapsody、Magma(マグマの赤)、Ember。
火山噴火の炎の色と炭火の炎の色は違うんだね。
そもそも英国には活火山はないはずなんだけど。

☆ラムズウール・ワッフル編み・丸首プルオーバー 25,920円(税込)

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二つの色をワッフル状に編み上げています。
レガッタブルー(紺)のベースとパールグレーのベース。

細かいところですが、見てほしいのは袖の付け方。
身頃も袖も接続部分を90度に合わせるためにちゃんと編み地を
軌道修正してからくっ付けています。
これ、フルファッションド(FF)といわれる編み機ならではの真骨頂
FFニットのメッカ、ホーウィックの気概が感じ取れます。

続いて、レディス。
ですが、長くなったので、別項に改めます。


入荷速報。イングランドを代表するセーター、ジョン・スメドレー。細番手メリノウールの秀作。男女とも。

明日からラグビーW杯が開催されるイングランド。

英国ブランドのセーターは数々ありますが、
生産を英国外(イタリア、中国、マダガスカルなど)に移してしまったところも多く、
英国内の生産でもそのほとんどがスコットランドです。

そんな中で、イングランド製のセーターの代表選手と言えばジョン・スメドレーです。
春夏はカリブ海のシーアイランドコットン、秋冬はニュージーランドのメリノウール、で、
快適な薄手のニットを提供しています。

残念なことに、ここも最近は価格の高騰が著しく、
当店でも以前のようにあれこれと買い付けられなくなりまして、
同じメリノウールを手掛けているスコットランドのホーウィックニットウェアと
互いに補完しあいながら、
スメドレーじゃなきゃ、といえるものだけに絞りに絞って発注しています。

まずメンズ。1モデルだけです。

※メンズ 24G タートルネックプルオーバー A3742  36,720円(税込)

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やや肉厚の24ゲージでのタートルネックです。
変わらない定番の様に見えますが、そうではなくて、
実は細かいところをかなりいろいろ工夫しています。
首や裾のリブは従来より太幅にして存在感を出し、
袖付け方も減らし目を駆使して丁寧に付けています。

着丈短めのすっきりシルエットで、
ジャケットのインに着ることはもちろんですが、
単独で着てもペタンと纏わり着いたような感なく適度な空間的ゆとりが生まれます。

15fw_js_m_rnpo_21r←DeepClaret

15fw_js_m_rnpo22i←Indigo

15fw_js_m_rnpo25mn←Midnight

15fw_js_m_rnpo24c←Charcoal

15fw_js_m_rnpo23s←Silver

15fw_js_m_rnpo26g←RacingGreen

続いてレディス。すべて最も薄手の30ゲージモノです。
3モデルとも昨年と同じ継続品番ですが、色は新色です。

※レディス 30G 丸首カーディガン Pansy 36,720円(税込)

15fw_js_w_cardigan1
このタイプのカーディガンというのは不思議な力がありますね。
羽織るだけで「優しさ満点」になっちゃう魔力があります。
15fw_js_w_cardigan22←RoseQuartz

15fw_js_w_cardigan23←SandStone

15fw_js_w_cardigan21←Indigo

※レディス 30G Vネックプルオーバー Orchid 32,400円(税込)

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やや深めのVで、Vネック周りは減らし目の処理が入ります。
今年は寒色系に集中したチョイスになりました。

15fw_js_w_vnpo23p←IolitePurple

15fw_js_w_vnpo22b←BlueJohn

15fw_js_w_vnpo21←Indigo

※レディス 30Gタートルネックプルオーバー Catkin 33,480円(税込)

15fw_js_w_rnpo1
女性らしいシルエットで、安心できるモデルです。

15fw_js_w_rnpo21←Chesnut

15fw_js_w_rnpo22←SandStone

15fw_js_w_rnpo24←IolitePurple

15fw_js_w_rnpo23←BlueJohn

ひところは、スメドレーというと、黒、紺、チャコール、を揃えておけば無敵、
という時代もありましたが、
今はそうはいきません。この3色はもう行き渡ったんでしょうか。
この頃は置いておいても最後まで残るようになってきました。
なので、レディスはこの3色を外して選択しました。

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定休日のお知らせ。9/22は「国民の休日」ですが火曜日なのでいつも通りに定休日です。(シルバーウィークなんて大嫌いだ)

世の中はシルバーウィークだそうですが、
次週9/22(火)は、いつも通り火曜定休として休みます。
(当日は二階部分のビルの塗装工事が入ります)

以下は、お暇な方は時間があれば読んでいただければいいです。

10年前に「ゴールデンウィークなんて大嫌いだ」という暴論
(こちら。ただしfacebook登録が必要です)
をぶった私です。
だから、当然シルバーウィークだって大嫌いです。

大体何で9/22(火)が赤い字の日なのか、皆さんわかりますか。
赤い日と赤い日の間に一日挟まれたときはその日も赤い日にする、
という祝日法という法律でして、
これは元々5/4を想定して作られた規定なのです。
その後5/4はみどりの日となったので、もうこの規定はなくなったのかと思いきや、
なぜかそのまま残っていたのです。

以前は敬老の日は9/15と固定されていて秋分の日と一週間の間隔があったのですが、
ハッピーマンデーとやらで9月第3月曜日に変更になり、
今年はたまたま例年よりもが一週間遅くなったことと、
さらに天文学的見地で決められる秋分の日が22日でなく23日になったので、
このカビの生えていた規定が出番となったというわけ。

この赤と赤に挟まれると黒が赤に変わるというオセロのような規定、
5/4以外に適用になったのは今回が初めてで、
次の出番は11年後の2026年までやってこないらしいのです。

今年はどこの小学校も夏休みが短いんだそうで、
その原因がシルバーウィーク。授業日数が足りなくなるんですね。
大体日本ほど祝祭日が多い国は珍しいんだそうです。
長期休暇は、盆暮れ正月、夏と冬に一度ずつあればいい、
ゴールデンウィークもシルバーウィークも、もっと言うとハッピーマンデーも、
もう無理やり連休を増やす政策にはこりごりです。

ということで、ささやかな抵抗の意味も込めまして、
9/22火曜日、
つまらない法律で決められた何の意味合いも持たない国民の休日という名の赤い日ですが、
当店は定休日として通例週のとおり、休みにいたします。

以上、またまた、暴論、シルバーウィークなんて大嫌いだ、でした。おそまつ。


工事のお知らせ。ビルの外壁を補修します。

当店が入居しているまるめビルの外壁を補修する工事が始まります。

期間は、9/21(月・祝)より10/8(木)の19日間の予定です。

歩道上に足場を組み養生を掛けるので、歩行環境と景観が悪くなりますが、
店への出入りには支障のないようにいたします。

あれ、なんか工事していて、お休みなのかなぁ、
と思われる方も多いのではないかと思いますが、
普段通りに火曜日以外はちゃんと営業しています。

どうぞ決して「ひるむことなく」堂々と二階へ上がって来て下さい。

よろしくお願いいたします。