前編より、引き続いてのご紹介です。
★レーニアカーフ(素仕上げ)の二つ折り財布…コイン入れはボックス型。13000円(税別)。
この財布には不思議な因縁があります。
実はこのカタチ、かつて当店開店二十周年記念の別注品として、
私の方からもキプリスにお願いして型を起こしてもらったものなのです。
数も結構作りましたから、未だ愛用していただいているお客様も多いことと思います。
コインケースのカタチは絶対これじゃなきゃ使えない、と、当時は無理にお願いしたのです。
もともと当店別注品だけに使われたデザインでしたが、
その後一般品番にまで採用されるようになっていったものです。
で、私は当然その二十周年のときの別注品を長年愛用していたのですが、
実は昨年一月にパリの空港で落としてしまいまして悲観に暮れ、
その後はこのキプリスの一般品を購入し今使っている、という次第。
4色展開で、写真は、チャとグリーン。
★ナチュラルコードバンの馬蹄形コインケース…13000円(税別)。
単独で持つコインケースなら、馬蹄形に勝るものはありません。
片手でコインの出し入れが容易に出来て、決してこぼすことがなく、
しかも構造がシンプルなので、壊れることもない、
丸っこいカタチはポケットに入れても邪魔にならない、
と、小銭入れは馬蹄に限る、なのですが、
このカーブを縫うのが大変でして、なかなか職人の確保が難しく、
また、そのコストも年々高くなっていますので、
そのうち世の中から消えてしまう運命となるやもしれません。
馬蹄形小銭入れ、手に入れておこうと思われる方は、早めの入手をお勧めしておきます。
写真の1色のみ。
★型押しキップのジップ・ワレット…特許のハニーセルがすごい。20000円。
近ごろ人気急上昇の財布が、このジップ・ワレット。
男性でも、財布をポケットを入れるという先入観をなくし、
女性のように、カバンに入れたり、手持ちで持ち歩く、という人が増えているのでしょうね。
で、これ、ホントに良くできてます。
まず、楽しくて仕方ないのが、ハニーセル、と呼ばれる蜂の巣状のカード収納部。
パテントものだそうで、カードが一目瞭然でサッと取り出せます。
また、コインケース部分には下側に充分なマチが付いていて、最後の一円まで取り出しやすい工夫が施されています。
あと、意外に重要なのが、ジッパー部分にどれだけ「遊び」が取ってあるか、なんです。
ここに「遊び」がないと、実際にパンパンにモノを入れるとジッパーが閉まらなくなってしまう、機能不全に陥るのですが、
コイツ、充分すぎる「遊び」を取っています。
オイルが染み込んだ型押しキップは、付いたキズがそのままいい味になってくれる革ですので、
気にせずガンガン使えます。
それと、内側も布を使わずすべて革で作られている、という点もポイント高し、です。
4色展開ですが、これは、クロがイチ押しでしょう。