入荷速報。ガレリアントからビジネスバッグの新作。久々のセミハードなレザーブリーフです。

革のカバンというと近頃はソフトレザー一辺倒のマーケットです。
持ち方や中身によってできる革の自然なしわを表現したバッグが主流です。

確かに、昔のような、ダレスバッグやアタッシェケースなどのハードレザーのカバンには
このところ全くお呼びが掛かりません。

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で、今回ガレリアントから入荷したコレは、まあ言わばセミハードなブリーフケースです。
だからソフトレザーと違って、何も入れてなくてもカタチがちゃんと出来て、
しかもしっかりと自立します。

この革、業界的に言うと、スプリットレザーのサフィアーノ仕上げ、というものであります。
スプリットレザーというのは、ぺらぺらに削がれた薄い牛革(床革)にウレタン樹脂コーディングをしたもので、
薄くて軽くて割と安価なのに、そこそこハードで、しかも水にも傷にも強い、という便利なレザー素材となるのです。
品質表示上は人工皮革に分類されますが、合成皮革ではなくて、
ちゃんと牛革の一種なわけです。
加工再生皮革とでも言えばいいでしょうか。

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で、このスプリットレザーの表面に布目のような細かいシボのある型押し仕上げを施していまして、
この型押しをイタリア語でサフィアーノ、というらしいのですね。
プラダの製品でよく知られているようです。
ヴィトンのエピなんかもこれに属するんでしょう。

ガレリアントは、この素材を使って、ダブルハンドルでしかもちゃんと自立するように充分な底マチ幅を取った
やや台形なフォルムのトップジップブリーフにデザインしました。
サイドのサブポケットやパスケース入れなどの細部は
ガレリアントらしい親切設計がなされています。

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提案色は4色(クロ、チョコ、ブルー、ネイビー)ありますが、
展示会サンプルを見たところ、やはりネイビーが一番魅力的に映ったので、
まずはネイビーだけを発注しました。
もちろん他色の取り寄せも可能です。

この出来、この軽さで本体価格3万円台で収まったのは
なかなか大したものだと評価しています。

大きさはB4すっぽりのビジネスに適正なサイズ、横41 x縦30 x 幅12㎝、です。
価格42,120円(税込)。

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同時に、品切れしていたコレ、
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伸ばすとA4書類ホルダーに変身するセカンドポーチ(山羊革)、
ネイビー色の追加生産が出来まして、再入荷しました。
15,120円(税込)。


入荷速報。バイブリーコートのロングセラー、 トートバッグの大小サイズ入荷。英国製ワックスドコットンをツートンで使ってます。

バイブリーコートがルートートに別注しているトートバッグ、
定評のロングセラー品番、大小の二サイズが入荷しました。

フィールドコートでおなじみの英国・ミレレインのワックスドコットンを
片面ずつ色違いで使ったツートンものです。

☆まずは大きい方から。4柄あります。
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大きさ(約)41cm×40cm×13cm
\23,760

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同じものをA面とB面で見せています。
右手…①ブルーとレッド(ハンドルなどの革部分の色は中茶)
左手…②ネイビーとブラック(革は赤茶)

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こちらは無地と柄の組み合わせ
右手…③オリーブグリーン無地とカモフラージュ柄(革は淡茶)
左手…④オリーブグリーン無地とブラックウォッチチェック柄(革は赤茶)

☆続いて小さい方のミニトート。2柄です。
こちらは女性にも人気です。
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大きさ(約)29×24×14cm
\18,144

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右手…⑤ブルーとレッド(革は中茶)
左手…⑥ベージュとオリーブグリーン(革は濃茶)

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この大小二サイズのトート、持ち方で表情が変わるのが一つの特徴でして、
手持ちハンドルを持った時の姿と
ショルダーストラップ使いでハンドル部分がフタのように折れた姿、
両方を楽しんでください。

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ルートートとの協業ですので、
専売特許であるサイドに付いたルーボケットはもちろん、
内部には、バイブリーコート、ミレレイン、ルー(R)の3つの表示が備わっています。

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入荷速報。見つけました、ジャバラ式の小銭入れ。ガレリアントより入荷です。

小銭入れ、英語で言うとコインケースですが、
用をちゃんとなすコインケースといえば、馬蹄型かジャバラ式の二種類しかない、
というのが野沢の持論です。

そして馬蹄型が職人不足の影響などでなかなか適正価格で入手できなくなってきている昨今にあっては、
選択肢はジャバラ式に絞られてきます。

さてどこかに理想的なモノはないものか、と思っていたら、
ガレリアントの展示会で思いがけず発見しました。
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これはいいです、使えます。

ホントに小さいですが、写真のように999円、全14枚のコインがちゃんと入って、
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隅々までちゃんとコインが拾えて、こぼれることもない。
牛革の型押しで耐久性もあり、
トラウザーズの脇ポケットに入れてもほとんど外見に響かない、
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と、かなり合格点な品です。

クロとチョコの2色、\4,104(税込)です。


入荷速報。ガレリアントの定評ヤギ革バッグ、通称「網棚用取っ手付きブリーフ」に新色登場。グレーベージュのなんともいい色です。

好評のうちに売れ続けている、ガレリアントのこのバッグ、B4サイズのこいつです。

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網棚から引っ張る取っ手が特徴のこのモデルに、
新色が加わりました。

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色名は「チャコール」と手元の資料にはありますが、
実際にはグレージュ、
ベージュとグレーの中間的な色です。

うん、これなら、黒い靴でも茶色の靴でもいいんじゃないの、ということで、採用決定です。
36,000円(税別)。


入荷品の紹介。キプリスの革小物類。財布や名刺入れなど、クオリティや技術、使い勝手、価格の妥当性ということなら、私はむしろこちらの方がお気に入りです。【後編】

前編より、引き続いてのご紹介です。

レーニアカーフ(素仕上げ)の二つ折り財布…コイン入れはボックス型。13000円(税別)。


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この財布には不思議な因縁があります。
実はこのカタチ、かつて当店開店二十周年記念の別注品として、
私の方からもキプリスにお願いして型を起こしてもらったものなのです。

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数も結構作りましたから、未だ愛用していただいているお客様も多いことと思います。
コインケースのカタチは絶対これじゃなきゃ使えない、と、当時は無理にお願いしたのです。
もともと当店別注品だけに使われたデザインでしたが、
その後一般品番にまで採用されるようになっていったものです。

で、私は当然その二十周年のときの別注品を長年愛用していたのですが、
実は昨年一月にパリの空港で落としてしまいまして悲観に暮れ、
その後はこのキプリスの一般品を購入し今使っている、という次第。
4色展開で、写真は、チャとグリーン。

ナチュラルコードバンの馬蹄形コインケース…13000円(税別)。
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単独で持つコインケースなら、馬蹄形に勝るものはありません。
片手でコインの出し入れが容易に出来て、決してこぼすことがなく、
しかも構造がシンプルなので、壊れることもない、
丸っこいカタチはポケットに入れても邪魔にならない、

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と、小銭入れは馬蹄に限る、なのですが、
このカーブを縫うのが大変でして、なかなか職人の確保が難しく、
また、そのコストも年々高くなっていますので、
そのうち世の中から消えてしまう運命となるやもしれません。
馬蹄形小銭入れ、手に入れておこうと思われる方は、早めの入手をお勧めしておきます。
写真の1色のみ。

型押しキップのジップ・ワレット…特許のハニーセルがすごい。20000円。

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近ごろ人気急上昇の財布が、このジップ・ワレット。
男性でも、財布をポケットを入れるという先入観をなくし、
女性のように、カバンに入れたり、手持ちで持ち歩く、という人が増えているのでしょうね。
で、これ、ホントに良くできてます。

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まず、楽しくて仕方ないのが、ハニーセル、と呼ばれる蜂の巣状のカード収納部。
パテントものだそうで、カードが一目瞭然でサッと取り出せます。
また、コインケース部分には下側に充分なマチが付いていて、最後の一円まで取り出しやすい工夫が施されています。
あと、意外に重要なのが、ジッパー部分にどれだけ「遊び」が取ってあるか、なんです。
ここに「遊び」がないと、実際にパンパンにモノを入れるとジッパーが閉まらなくなってしまう、機能不全に陥るのですが、
コイツ、充分すぎる「遊び」を取っています。

オイルが染み込んだ型押しキップは、付いたキズがそのままいい味になってくれる革ですので、
気にせずガンガン使えます。
それと、内側も布を使わずすべて革で作られている、という点もポイント高し、です。
4色展開ですが、これは、クロがイチ押しでしょう。


入荷品の紹介。キプリスの革小物類。財布や名刺入れなど、クオリティや技術、使い勝手、価格の妥当性ということなら、私はむしろこちらの方がお気に入りです。【前編】

当店で革小物類といえば圧倒的なシェアを持つのは、英国のホワイトハウス・コックスですよね。
20年以上も前から扱い続けてきて、私自身も「育ててきた」という自負があります。
もちろん素晴らしい商品の数々ですが、
「でも個人的には国産のこっちの方がいいと思うんだよね」という物がいくつかあって、
それだけはキプリスの商品を仕入れているのです。

ボックスカーフの名刺入れ…3面一枚取り・底部は中折れマチ。20000円(税別)。

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「名刺入れこそ一番いい物を持ちたいものだ」と言うのが私の持論です。
何しろ、財布や手帳よりも他人の眼前に見せる機会が多く、しかもそれが仕事上の取引相手と初対面というケースが圧倒的に多いからです。
しくじったら取り返しの付かないほどの最も重要なビジネスシーンを、
名刺入れは常にあなたと共にするわけです。

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私が30年以上使っているのが、これと全く同じタイプのものです。
革は仏アノネイの最高級ボックスカーフ。
これを3面、つなぎでなく一枚革で、
菊寄せなどの江戸伝来の技術を惜しみなく使い、丁寧に仕立てています。
これは底部のマチを、中折れマチという一番手の掛かる大変な折りマチで処理するから出来る芸当です。
繊細でスッキリしているのに、抜群の収容力、それていて丈夫で長持ち、と、
30年使っていてひとつの不満もありません。名刺入れの王様です。
お勧めカラーは当然クロです。

★レーニアカーフ(素仕上げ)の名刺入れ…側部は風琴マチ。8000円(税別)。

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ポックスカーフほどのグレードと収容力は必要ない、ということなら、
第二候補としてお勧めする名刺入れがこれです。
私はこれを長女の就職祝いのひとつとして与えました。
特徴はアコーディオンのような、その名も風琴マチ、
こういうふうにマチが外へ向けて付いていないと、たくさんの名刺が入らないのです。4色展開です。写真はワイン。

レーニアカーフ(素仕上げ)の束入れ(長財布)…側部は風琴マチ。16000円(税別)。

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私がかつて「落語・芝浜の財布ってこういうのだったんじゃないか」と言ったのがこの束入れです。
菊寄せで細かく縫われているので、
たとえ百枚のお札を入れて背広の内ポケットに納めても、角が当たったりせずふんわりと身体に沿うように曲がってくれる、
理想の長財布としての使いやすさは、江戸古来の技術のたまもので、
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かつては着物の帯の腹に入れられていたということを聞くに付け、私は芝浜を連想してしまうのです。
4色展開で、写真はブラック。

以降は後編に続く。