入荷速報。英国イングランド製のフェアアイル柄セーターと言えば、マイケル・ロス。2年ぶりの入荷です。

おととし復活から少しだけ入荷したのに、昨年はあえなくボツ、
で、2年ぶりの新作、マイケル・ロスです。

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英国製のセーターっていろいろありますが、そのほとんどがスコットランドで、
イングランド製というとスメドレーぐらいで、
こういう柄物のニットでイングランド物はホントに少なくなりました。

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↑グリーン

スーパーソフトシェットランドという細くて柔らかい糸ですので、ジェイミーソンズに比べると薄手です。
柄もシンプルにクレスト柄を並べ2色使いにまとめました。

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↑ネイビー

試着するとわかるのですが、上腕部がかなり細く仕上がっていますので、
体の堅い人はちょっと脱ぐのが大変かもしれません。
裏に渡している糸を切らないように気を付けて脱いで下さい。

グリーンとネイビー。29,916円(税込)。

今シーズンのセーター、これですべて終了です。
一昨年昨年のセーター品揃えの危機的状況を考えると、
今年は上出来すぎるぐらいの充実度です。


入荷速報。あのエベレストの素晴らしさがよみがえった。スコットランドのハーレィからシームレスニッティングのシェットランドセーター、到着しました。本当に入ってくるか確信がなかったので事前のお知らせが全くできずすいませんでした。

ホントに入ってくるのか不安だったセーターが今日いきなり届いたので驚きました。

産毛のような不思議な着心地で多くのファンを作ってきた
アンダーソン社のエベレストが昨年でなくなると聞いて、
後継品の候補としてすぐに頭に浮かんだのがHarley of Scotlandでした。
ここがエベレストと同じ毛糸を扱っているらしいことは掴んでいたのです。

しかし日本のエージェントとは取引はおろか一面識もないので、
こりゃ直接現地と交渉して当たって砕けろ、しかないな、と、
海外の大きな展示会に出展しているところをアポなしで訪れて直談判、
こちらの熱意が通じたようで商談は成功したのです。
でも実際に入荷するまでは確信が持てませんでした。

☆Voe true Shetland 1ply

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ああこの糸です。おんなじです。懐かしいなぁ。
彼らがVoe true Shetland sheepと呼ぶ、
シェットランド島の内海の海岸沿いに生息する希少な羊。
海風にさらされながら海藻を食べて育ちます。

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この羊の毛足の長い柔らかい部分だけを紡いだ無染色な糸を
縫い目のないシームレスの編み機でスローに編み立てました。
1プライですので、極薄で、極軽です。

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色は2色。ベージュっぽいfawnと中茶色のgrey(無彩色のグレーではありません)、
どちらも染めていない羊そのままの色です。
エベレストの時とは色が違いますね。21,060円(税込)

☆Supersoft Shetland 2ply
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同じく脇の縫い目のない、シームレスの編み立てで、
レギュラーのシェットランドウールでも編んでもらいました。
こちらは2プライの染め糸ですのでカラフルです。

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これをわざとトゲのある実で引っ掻いて毛羽立たせる(シャギードッグ)ところも
多く見受けられますが、
これはシャギー加工をしていませんので、
着ていくうちに発生する自然な毛羽立ちを味わってもらえます。

上段、左から
royal violet(パープル系)、
Vista(ブルー系)、
medium gray(ミディアムグレー)、

下段も左から
cottage(ピンク系)、
silver(ライトグレー)、
olive grove(オリーブグリーン)、

17,820円(税込)です。


入荷速報。アイルランドで紡がれた、ネップ入りのドネガルツイードの糸で、しかも着心地のいいセーター。できれば当店の定番にしていきたい品番です。ブランドはフィッシャーマン・アウト・オブ・アイルランド。男女とも。

アイルランド西岸ドネガル県の小さな海辺の町キルカー。
ここにドネガル・ヤーンという、セーター用の毛糸を作るファクトリーがあります
(旧社名キルカーラ)。
ここのツイード毛糸、好きです。

ベースの色、挿し込むネップの色、一見は堅そで重そなのに
実際はライトでソフトな風合い、
アイリッシュウールの代表選手といえます。
(原毛は豪州かNZですが、ファクトリーの存在地や染色、スピニング後の風合いから判断して、
これを一般にアイリッシュウールと呼んで間違いないということです)
シェットランドでもラムでもメリノでもない、
アイリッシュ(=ドネガル)というひとつのジャンルとして区別していきたい糸です。

このキルカーの町を海辺から内陸に10分ぐらい車を飛ばすと
牧草地の間からまたまた小さなファクトリーが現れます。
ドネガルベイというマシンニットの会社で、ブランド名はFisherman out of Ireland。
セーターはここで作られてから静岡に届きます。

つまりこのセーター、アイルランドの小さな海辺の町の中で原毛から製品までが完結するという
極めて珍しいセーターと言えます。

昨年度に引き続いて、メンズでは丸首を、レディスではタートルを、発注しました。

☆メンズ・丸首プルオーバー 23,760円(税込)
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いい意味でヘラッとしているシングルリブの首元、
袖の下部から両脇下に入れた太いリブ編み、と、
何でもない無地のセーターのようですが、工夫が凝らされています。
どの色も多色のネップ入りで、アイリッシュなカラーリングです。

15fw_fi_m_3m_newneutral←New Natural

15fw_fi_m_3m_clay←Clay(陶土)

15fw_fi_m_3m_raven←Raven(カラス)

15fw_fi_m_3m_wintergreen←Winter Green

15fw_fi_m_3m_bluesmoke_2←Blue Smoke

☆レディス・タートルプルオーバー 22,680円(税込)

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太幅の衿リブ、短めの着丈は昨年来定評のモデルです。

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New Natural、

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Wild Flower、

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Blue Smoke、

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Winter Green。

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Fishermanからは、上記のほかに、もう一品番、入っています。
メリノウールを8本撚りぐらいに太い糸にして編んだ無地のタートルネックです。

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ラムかメリノでややざっくり目でいて、しかも首回りの肌触りがいい無地のタートル、
というのを前々から探していたのですが、
なかなかコレというのが見つからずにいた中、
Fishermanの提案に理想に近いものがあったので、発注しました。
ですので、製品はアイルランド製ではありますが、
糸はアイリッシュではなくイタリアの糸です。

首回り、肩まわりの減らし目もうまく仕上がっていて、
ジャケットのインではなく一枚で着るタートルとしての存在感がしっかりとあります。

15fw_fi_126x_m_fadeddenim←FededDenim

15fw_fi_m_126x_indigo←Indigo

15fw_fi_m_126x_grey←Grey

15fw_fi_m_126x_charcoal←Charcoal

25,380円(税込)です。


入荷速報。フィルメランジェ、毎冬提案してくるウールフリースのシリーズ。今年もベストとジャケット(メンズ)、そして新登場はスカート。

フィルメランジェが毎シーズンPタゴニアのフリースをオマージュして提案してくる品番で、
内輪では内緒でマタギ物と呼んでいますが、

今年もフィルメランジェらしい、うまい仕上がりになりました。
ポリューム感がありながらも極めて軽量、そしてぽかぽかです。

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表側はオーガニックコットンの平編み、
裏側のボアは全くチクつかない上質のメリノウール、
これをダブルフェイス化、つまり一枚の布にしたうえで、
一枚仕立てでうまくはぎ合わせています。

ジッパーはフィルメランジェオリジナルのまだら模様のジップを使っています。

☆ベスト(Daphne)28,080円(税込)

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色は、メランジェ(ダークグレー)とカーキの2色展開で、
メランジェにはディーゼルブルーの、カーキにはオレンジの、
グログランテープがアクセントとして入ります。

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☆ジャケット(Derrick)37,800円(税込)

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☆スカート(Doris)
27,000円(税込)

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入荷速報。ナイジェル・ケーボン、半分ずっこモノその3は、ガンジーセーター。まえうしろ両面着られます。

私、「アイルランド/アランセーターの伝説」の著者ですので、
ちょっと偉そうに言ってしまいますと、
アランセーターの発祥は、1910年ごろにそのころすでにポピュラーだった
ガンジーセーターをベースにして、
アラン諸島の女性の独自の感性とスキルによって
より装飾性が加味されて進化したたものです。
ですので初期のアランセーターの中には、
ガンジーセーターのように上半身にしかなわ編み模様の柄が入っていない、
ガンジーからアランへの過渡期を示唆するようなセーターも散見されています。

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多分ナイジェルもそういう古いセーターを何枚か資料として見ているんでしょう。
そして、二つの柄の違うガンジーセーターを前と後ろでつないでしまったんです。

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だから、前&後ろで、どっちでも着られる両A面なんですが、
背中のポケットに手を入れる奴はいないと思うので、
一応ポケットのある方を表と考えましょう。

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本来ガンジーセーターは紺なのですが、
その後アランセーターに昇華してから白が加わりました。
なので白と紺の2色です。価格31,320円(税込)。


入荷速報。ナイジェル・ケーボン、半分ずっこモノその1。トレーナ(スウェットシャツ)、二つの異なるデザインを左右で半分ずつこしました。

今シーズンのナイジェルの商品には「半分ずっこ」モノが増えていました。
なんだか隠しテーマの様でしたが、

さすがナイジェルのアイデアは他よりもちょっと卓越していまして、
半分ずっこ具合が半端じゃないのです。

多分「ユーモアは分かるけど、でもコレ私ダメ」という人も出てくるかもしれません。

これから5回にわたってその「半分ずっこ」をご紹介します。

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まずその1は、トレーナ(スウェットシャツ)です。

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2つのビンテージスウェットを左右で真っ二つに割って繋いでいます。
どちらも身頃と袖は素材切り替えをしていますが、
生地も違えば袖の付け方も違う、首前と首後ろのVガゼットは大きさも違う、
衿、裾、袖のリブも幅も長さも違っています。

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それぞれ半身だけ作って真ん中でつなぎ合わせるなんて、
何と手間の掛かる遊びなんでしょう。

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それでも、使っている糸と色はすべて統一しているので、
ぽやーと見ただけでは普通の無地のトレーナのように見えて、
とてもこんなに凝った作りをしているとは見えない、
そこがまた、いいところであります。

色は、ネイビー、グレー、エクリュの3色。価格16,200円(税込)。