靴を作ろう!partⅠ(5月度) ~ローファーとサンダル。①新型ローファーを特別価格で作ろう!

毎年初夏から実施している「靴を作ろう!」、
今年は内容を何回かに分けて実施します。
partⅠはローファーとサンダル。

まず①は新型ローファーです。

(モノクロにしたのは、色決めのときの先入観をなくすためです)

皆様からずうっと要望されていたローファーがついに登場です。
まだ宮城興業のオフシャルサイトにも載っていないモデルですが、
試作品を私が履いてみて、これはいけると判断しましたので、
ここで新発売、キャンペーンの特別価格を設けました。
通常設定価格は38,000円(41,800円税込)ですが、
たくさん注文が欲しいので6,000円offして、32,000円(35,200円税込)の
キャンペーン価格です。
ラストや製法は従来品と同様です。ですのでどの革でもどの色でもどのサイズでも可能です。
実際の私の試作品はこういう仕様です。

ラバーソール、ワックスドレザーのコンビ(無料オプション)、
かかとへのステッチのダブル巻き(有料オプション)です。

ローファーは、なまけ者、の意味。つまり紐が面倒な人の横着靴、なので、
脱ぎ履きが楽チンでなければいけません。
それでいて、紐やストラップなどの調整弁がないので、履いたらピッタリの履き心地という高い精度が問われます。
この二律背反する命題を解決します。

特別価格での承りは5月末までの一ヶ月限り。

多分あなたの靴箱にはない一足なはず。
ぜひぜひ、この機会にご注文ください。

なお、リピーターの方に限り、リモートでのご注文も可能です。
メールにてお問い合わせください。





靴を作ろう!partⅠ(5月度) ~ローファーとサンダル。②サンダルを作ろう!自分で。自作キットを期間限定販売します。


partⅠの②は、右側のサンダル、自分で作るキットの販売です。
自分のサイズに合ってますので、走れます。

これを考案したのがシューズデザイナーの荒井弘史さん。
宮城興業の研修生第一号の彼と会ったのは、私が初めて山形にお邪魔した2004年のこと。17年前ですね。
その後宮城興業の応援を背に受けて、浅草で荒井弘史靴研究所として独立しました。
サイズのちゃんと合った革のサンダルを手頃な価格で提供したい、そのためのキット販売を考えたのです。

本格的なサンダルですが、誰でも簡単に作れます。
靴のデザイナーとは思えないちょっと福島なまりの笑顔に溢れた荒井さんの懇切丁寧な解説が
YouTubeにありますので、安心です。所要時間3時間見ておけば大丈夫です。

ofsl手作りサンダルキット “Isopoda”
¥ 9,680 税込
サイズ展開:
XS(21.5㎝ – 22.5㎝)
S (23.0㎝ – 24.0㎝)
M (24.5cm – 26.0cm)
L (26.5cm – 27.5cm)

別売りでバックベルト 取り付けセット ¥ 1,650 税込
こちらも同時に購入されることをおすすめします。

ナチュラルなヌメ革ですので、使うごとの色合いが増します。
私のものは早く色を濃くしたかったので、一ヶ月ほど日光浴させています。

詳しすぎるほどの動画の解説があるのでどなたでもまず大丈夫ですが、
わからなかったら私が最後まで責任を持って完成に導きますのでご安心ください。

だらだらと売るものでもないので、期間限定です。
5月末までの限定とします。

十分な在庫は用意していますが、サイズによっては取り寄せに時間がかかる場合があります。

荒井さんが自ら解説する詳しい作り方動画、YouTubeはこちらです。
https://www.youtube.com/watch?v=_2Rcfx_NO3s



 

 


久しぶりに出来上がり紹介です。

2月3月は次冬の発注に気を取られていて、しばらく出来上がり紹介をサボってました。

ジャケット。FOXのフランネル、一番人気のミディアムグレー。少し藻のような緑がかった色合いです。
三島のSさんはラガーマン。胸板がとても分厚くて、肩から胸の動きがいつも窮屈になりがちです。
それを解消するような既製服を買うと今度は胴回りがブカブカになります。
こういうドロップの大きい人、割と多いんですね。
ご覧のようにゆとりはあまりなくてピッタリと仕上げていますが、これでも腕や肩の動きは妨げられていません。
アルデックスの仕立てはうまいですね。


次のジャケットは、英ハリソンズの新素材、SeaShell(貝殻)。
リネンとテトロンの混紡ですが、どうです、リネン100%にしか見えないでしょ。
それでいて、ほとんどシワにはならないというイージーケアです。
ウェイト感もしっかりとあって、体格のガッチリしたNさんにはふわふわした素材よりもやや重ためのほうが似合うでしょう。

靴が一足仕上がってます。ローファーです。私のです。
これ、次の靴のイベントの目玉なので、ここでの詳細は差し控えます。お楽しみに。

ついでにヌメ革のサンダル。これも私のです。これも靴のイベントの目玉なので、詳細はナイショです。

シャツの仕上がりが多いですね。

まずレディスから。ミセス・K さんから2枚のご注文。
一枚は3,000円off,もう一枚はオプション3つ無料、のご利用。
前者(左)はボタンの色を遊んだ以外はシンプルに、
後者(右)は、クレリック、白蝶貝ボタン、トカゲの刺繍、をオプションに選択です。

リンクルフリーウェアに合わせて、気の早い半袖の注文は、
私の高校大学のテニス部の先輩Kさんから。
リモートでの注文でしたが、うまくできました。

カーディラーのKさんはストライプシャツがお好みです。定番のカリビアンコットン。
共地のカフリンクスをオプションにしました。

さてさて、今年から可能になったデタッチャブル・カラー(取り外し衿)の第一号は、浜松のIさんです。
まずブルーのオックス無地でデタッチャブルのシャツ(+1,000円)を作り、
さらに追加で白い付け衿(+3,000円)を作りました。
カラーを付けずにスタンドカラーで着ることもできるので、3waysで着られるわけですね。

Iさんからは同時にオフホワイトの綿パンのご注文もいただきました。
伊Niamiのストレッチコットン、昨年のオリーブ色についで色違いの二本めです。
透け防止のため、膝の裏側にも裏地を付けました。

シャツを作ろう!!選べる特典、3,000円offかオプション3つ無料。は、
明日より公式スタート。5/24(月)までです。
奮ってご参加ください。









出来上がり紹介。スーツ、ジャケット、トラウザーズ、シャツ、靴、そしてタイ。

物売りに忙しくて、出来上がり紹介が溜まってしまいました。
一気にご紹介です。
大きいものから順に。まずスーツ。

今春大学の入学式に臨む18歳のAさんに作ったスーツです。葛利毛織のウール100%ナチュラルストレッチのミッドナイトネイビー無地です。
未成年の方にスーツを作るのは正直あまり得意とは言えないのですが、ラガーマンの彼はかなりの大柄で既製品では合うものがなく、以前にお父上にスーツを仕立てた当店にお役が回ってきまして、お引き受けしました。
服というのは、大きい体の人ほどゆとり量を少なく取らないとダボダボに見えてしまいます。さりとて大きい人ほど窮屈に作ると動けなくなります。
特に若い人だとその塩梅がとても難しいのですが、なんとか喜んでいただける仕上がりでホッとしました。
コロナの影響で入学式があるのかどうか自体が微妙らしいのですが、
このスーツが晴れ舞台でお役に立てることを祈ってます。

ジャケットです。大きさも季節も正反対の2着。面白いものです。

小柄なKさんからは、ハリスツイードのジャケットのご注文です。インディゴブルーのヘリンベーンです。
デニムに合わせたいとのことで短めの着丈で仕上げました。


静岡を離れてもつながっているお客様も多いんです。
Tさんは静岡からご家族で東京に移られてしかもその後京都に単身赴任。
お正月の帰省も大事を取って新幹線でなく、レンタカー、
その途中に静岡に寄ってもらってのご来店です。
夏物のジャケットがヘビーローテーションでくたびれてきたので、いよいよ買い換えです。
おんなじ生地がいい、というご要望で、夏の売れ筋、カノニコのウールメッシュ素材です。
生地は同じですが、スタイルはよりかっこよく、フロントカットを大きめに、袖先を細く、と、大柄のTさん、数年前よりも体は大きくなっていましたが、
多分見た目は前のものよりもスッキリと見えているはずです。
真夏に冬物を、とか、真冬に夏物を、といった季節が反対のご注文は、お客様の都合で意外にあることなんですが、
そんなご注文にも難なくお応えできる、これはオーダーのいいところでしょうね。

トラウザーズです。
Yさん父娘のオーダーです。どちらも葛利毛織のブリティシュフラノやカシミア混のサキソニーを手配しました。

父の方から。左から、チャコール、ダークグレー、そしてトープ。
トープtaupeはモグラの意ですが、モグラ色っていうのもピンとこないので、
こういう色をトープと呼ぶことが多いです。

娘さんの方はミディアムグレーとダークグレー。どちらもやや青みのあるグレーです。
メンズの型紙から作ってますが、股上や裾幅などかなり女性向きにいじっています。

シャツに行きましょう。

愛知県のAさんから、再びリモートでのオーダーです。
左、カリビアンコットンシルバーラインの100/2G、サックスの細いロンスト。
生地入れ替えで3,000円offになった生地群から選びました。
右、トーマス・メイソンのブロード青シャツ。前にも言いましたけど、この青の色、日本の生地ではなかなか「ありそでない」色です。

白の無地オックス2枚はNさんのご注文。左右の2枚の違いを探しましょう。
左の生地、定番のピンオークスの真っ白。右はビンテージオックスの白でやや生成りがかっていて生地に重みや膨らみがあります。
左の衿型、ホリゾンタルカッタウェイ。右は、伊F社っぽい高い台衿にカーブの付いた色っぽい衿のナポリカッタウェイ。
左袖のイニシャル刺繍も微妙に変えていて、左はネイビー、右は少し明るい「ブルー」の指示です。
こういう間違い探しみたいな2枚オーダーは、うっかりしているとどっちにどっちだか、混同してホントに間違えやすいので、慎重に慎重に、オーダーシートを書きます。

靴です。

清水のYさんからのご注文。ご子息の婚礼のためモーニング姿の足元に新調しました。チゼルのラストでプレーントゥ。シンプル・イズ・ザ・ベスト、です。


伊豆のFさんからは、スウェードの紺のチゼル・フルブローグ、
♪one for the money, two for the show♪の”blue suede shoes”ですが、
特にFさんがエルヴィスのファンだというわけではないようです。

最後は今日届いたネクタイ。

これ2本口じゃなくて、一本です。Iさんからの小注文。
両端とも大剣のツインタイ、と言います。
普通に締めて使えますが、ループがないので、気になるようなら裏側同士を安全ピンで留めてください。

以上、出来上がり紹介でした。
ご用命ありがとうございました。

 


出来上がり紹介。靴、シャツ、礼服、ジャケット、トラウザーズ。

この2週間に仕上がってきたものです。

フルブローグ(ウィングチップ)は茶系で作る方も多いのですが、
なぜか黒で作る方が続きました。
スーツよりもジャケットスタイルに合わせたい、とのお考えなのでしょう。
中の革の色は、ダークパープルをチョイス。やってみるとそれほど派手じゃないです。


普段はシンプルな黒のプレーントゥや一文字ばかりのSさんですが、
珍しく遊びのある靴のオーダーです。
竪琴のようなフロントデザイン(アデレード)のセミブローグ(ストレートチップ)を中茶のスウェードで作りました。
革底に半革のヒール、ネーム入りのインソール、は、彼の矜持でしょう。


オフタイムのチェックのシャツを3枚同時に頼まれました。
左、伊製の英国ブランド「トーマス・メーソン」からオックスフォード織の紺ギンガムです。意外なことにこの大きさのギンガムはよそにはなかなかないんですよ。
中、国産カリビアンコットン100/2Gの綾織で、タッタソールの格子。黒と茶の2色構成は男性的で引き締まります。
右、国産の三子糸(3ply)使いのオックスフォードで、タッタソールチェックの中では基本のキな、赤と紺の2色もの。3枚とも同じ衿型、ボタン位置で、全く同じように見えますが、一箇所だけ違うのに気が付きますか。はい、カフの幅です。他の2枚がノーマルな7cm幅なのに対して、これの赤紺タッタソールだけは6cm幅。
なぜか、と言うと、他の2枚はウールタイやニットタイなどでタイドアップのスタイリングもあり得るのに対して、これは洗いざらしのシワ感を残した、もちょっとくだけたスタイリングのほうが適していると考えたからです。これ、発注主からは言われてないけど私が勝手に内緒でアレンジしました。許して、Yさん。




Sさんからブラックの略礼服のご注文。胸や肩はしっかりあるのに首が細い、という体型故に既製の服が合いにくいのです。
私が一番オススメしているカシミア5%入りの葛利毛織の生地で作りました。
フォーマルはいじれるところが少ないのですが、ちょっとだけ工夫をいれました。
まず「拝みボタン」。こうしておくとディナースーツの代用になります(その時は脇ポケットのフラップはしまってしまいましょう)。それと写真では見えませんが、組下(トラウザーズ)の持ち出しをなくし、普段は付けるベルトのステイループも付けませんでした。こうすると、ベルトレスのようにも見せられるからです(その際は上着のボタンを必ず留めてベルトループが見えないようにしてください)。


今年から始めた英FOX のフランネルで、ジャケットのオーダーです。
フラノといえばフォックス、と言われるだけあって、よそにはない、ほんとに不思議な色合いです。

拡大ルーペで見るとグレーの色しかないのに、
生地全体で見るとなんともアース感のあるや若い色合いになるんです。
多分、メランジ(杢(もく))のブレンド具合が絶妙なんでしょうね。
このオーダー、やり方も初体験で、他県にお住まいのAさんとテレビ電話で接客いたしました。お互い粘り強くやりまして、なんとか完成にこぎつけました。

で、ですね、このフラノをAさんにお勧めしているうちに、
私もこの生地が欲しくなっちゃいまして、一緒にトラウザーズを作ってしまいました。
どうせ作るなら、と、アルデックスから提案のあった最新モデルのスリムな型紙でやってみました。どうですか、ウェスト88cmには見えない、すっきりデザインでしょ。これがなかなかの履き心地、お気に入りで今日も履いてます。





 

 

 


出来上がり紹介。スーツと靴。

スーツの仕上がりです。

大学の先生からのご注文。
今までは割と重ため硬めの英国的素材が多かったのですが、
今回、バラケ生地の中から、伊Z社のふんわりした素材を選んでもらいました。
これぞイタリア服地、という感じの包まれるような感覚の生地です。
無地に見えますが、実はチェックです。

わかりますか。


焦げ茶のスウェードでサイドモンクストラップ、は、
中学の先生からのオーダー。
29.0cmでチゼルのラスト、と、過去最長記録を更新です。
比較のために左に置いた私の靴(宮城デン25cm)が子供の靴のように見えます。