秋冬のヘビーネルシャツに引き続いて、
春夏は綿麻チェック柄でリバーシブルのシャツを作りました。
ツイル織り(綾織)なので経緯の糸の色の出方が逆になるのを応用し、
表側は一般的なタテ目強調の正統派インド的チェックですが、
ひっくり返すとヨコ目強調のメキシカンというかサンタフェ調のボーダーっぽい柄になります。
表と裏とよく見ていただくと、
大変多くの色が隠し味として込められていることが分かります。
\25,200。
1940年代、つまり第二次世界大戦のさなか、
米海軍の洋上艦で運用されていたデッキジャケット。
そのビンテージウェアをベースに英国人ナイジェル・ケーボンがデザインしています。
狭い艦内で動けるように身頃もスッキリ、丈も短めです。
特徴的なのはボタン代わりに付いたフロントの金属クリップ。
潜水艦(ドイツが誇る新兵器「Uボート」)からの魚雷攻撃で
万一真夜中に海に投げ出されたとしても、
片手(左右どちらでも)で瞬時に解放できて、脱ぎ捨てて泳げる、
というために考案された特殊パーツなのです。
このパーツ、再現するのに苦労しましたが、
製造しているのはドイツなんだそうで、
これまた何と皮肉な話でありましょうか。
そしてファブリックは、吊り編みのスウェット裏毛素材。
はい、フィルメランジェでもお馴染みのニッポンは和歌山が世界に誇る綿生地です。
ハードなクリップのパーツを付けてもびくともしないカットソー生地はないか、
と探した結果、ナイジェルがたどり着いたのがニッポンの吊り編み生地だった、
ということのようです。
連合国側のイギリスとアメリカ、同盟国側のドイツとニッポン。
ひとつの製品に四つの国が登場し交錯する、というのも、
ナイジェル・ケーボンらしいストーリーですな。
\30,450。
ナイジェル・ケーボンの春夏物、ユーティリティパーカです。
実は、これについては、まだ細かな解説が届いていません。
ま、ナイジェルのことなので、きっと「いつか、どこかの、なにか」ではあろうとは思いますが
付いてる名前も、ユーティリティパーカ、つまり汎用性あるパーカ、
というだけの抽象的なモノなので、手掛かりがないんです。
とはいえ、目の詰まった天竺コットン素材で、
裏ナシの一枚物アウターは、夏でも肌寒い、なんてときまで使える、
まさに便利な一枚で、
しかも嬉しいことに水洗いもできる、と、
物性として優れているというだけで発注の価値はありました。
斜めに付いた胸ポケットや頭がしっかりと覆えるドローストリング付きのフードなど、
楽しいディテールが付いてます。
\29,400。
フィルメランジェで毎年売り続けていて大評判の
「高いがすごい」Tシャツの、あの糸で、パーカを作りました。
昨年の「かぶり」に引き続き、今度は「前開き」です。
値段も過去最高値でして、\29,400。
きっと去年やおととしにこの商品をこの値段で出してきてたら
私は発注しなかったかもしれません。
今までのフィルメランジェを見てきて、
その信頼力が付いたからこそ出せる価格の商品だと思います。

表はオーリンダ・コットン、裏毛にはオーガニックコットン。
吊り編み機でゆっくりと「もちっ」とした感触を目指して作られました。
「柔らかさ」「伸びの良さ」「ふっくら感」、どれも最大限に引き出された
素晴らしく気持ちのいい生地です。
杢グレー(old melange)と紺(old navy)、\29,400 。
どうしてベネディクトなどいう修道院の名前が付けられたのかは不明です。
あの苦い薬草酒(ベネディクティン)と関係あんのかな。