ゼムマガジン12月号 December2022 1200yen
2ヶ月毎に発売されるメンズのハイファッション系のマガジンです。
今回アイルランド特集のひとつとして私が取り上げられました。

一番大好きなアイリッシュを一人だけ挙げなさい、と言われたら、私は迷わずフィリップ・クッシェンを推します。
それくらい大好きで、ここのことを話し始めるとついつい情に傾いた長い話になってしまうので、
それはブランド紹介の方に譲るとして、
とにかく、品物の話を始めましょう。

こういうひざ掛けサイズの布のことをスローthrowと言います。
スローイングとかアンダースローとかいうときのスロー、
つまり「投げる」と同じ言葉。投網みたいにぱっと投げられるぐらいの大きさ、という意味なんでしょうか。
本来はダブルベッド用のブランケットとして作られたものを、4分の1のサイズにカットしたものです。
ヨコ115cm x タテ95cm、22,000円(税込)。
色は、モスグリーン、ネイビー、ブルーグレー、パープル、の4色。
モスグリーン
ウリの一。原料。アイルランド原種の唯一の羊、ゴルウェイシープが原料です。
当店ではアランセーターの新ネタ、ゴルウェイウールですでに知られた白い羊ゴルウェイシープですが、
クッシェンデールではかなり以前からこのゴルウェイシープに注目していたのです。
軽くて弾力があるだけでなく、バイニンとも呼ばれる黄みがかった優しさあふれるナチュラルホワイトは他のウールにはない大きな特徴です。
ネイビー
ウリの二。フリースからスローまでを一箇所で一貫製造。
今更言うまでもないことでしょうが、クッシェンデールのミルの最大のウリは、
原毛から製品までをこの小さな坂道の場所の一箇所で内製してしまうところ。
こんなところは、アイルランドはもちろん、ヨーロッパでもまず聞いたことないです。
ブルーグレー
ウリの三。ブランケットステッチ。四方に丁寧に掛けられているステッチ、
これはクッシェンの先代が1946年に購入したSingerの特殊ミシン。

80年も前のミシンがちゃんと稼働している、というのもクッシェンらしいですね。
俺じゃなきゃ直せないよ、ってフィリップは自慢してました。
パープル
ウリの四。最後の関門はサイズでした。これ、本来はブランケットなので、
一番小さいものでもダブルベッドの大きさがあります。こうです。
さすがに躊躇していたところに、娘のミリアムが拡げてくれたのがこれ。
「ベイビー用かな。このミルだけの限定品なんだけど、ヤヒロー(どうもヤイチロウがうまく発音できないみたい)せっかくここまで来てくれたんだし。特別に作っちゃうわよ。どうかしら」
そう、ダブルベッドサイズを4分の1にカットしたんです。どうもこうもない、採用決定。
ということで、グレイグナマナのミル以外では世界で当店だけ、のスローです。
初年度だし、インテリアものはあまり得意じゃないので、最低の枚数しか入れてません。売り切れたらすいません。
なお、本来のブランケットも、ご注文いただければ取り寄せます。上記サイズ表を参考にお考えください。
このマフラーを頼んだ動機。どこまでリピートが続くのか、それが見たかったんです。
幅約18cm、長さ約160cm(ニットなので幾分個体差があります)。
毛100%(シェトランドウール)、スコットランド製。18,480円(税込)。
この柄のセーターを「リピートがない」と売り出したものの、
それはセーターの着丈の範囲内でのこと、永遠にリピートがないまま続くはずもないだろう、
一体どこまで続くのか、それを知りたくて発注したのがこのマフラーです。
測ってみました。異なるパターンが9つ続き、リピートはちょうど100cmです。
もちろん過去最長、野澤屋100周年を祝うかのような偶然です。
配色は4パターン。セーターと同様にベースカラーで呼び分けます。巻き方も遊んでみました。
まずブルー。カーディガンと同じです。

最も一般的な巻き方。二つ折りからループに両端を突っ込んでます。
次、ミックスネイビー。セーターと同じです。

頭に巻くとなんか風呂上がりみたい。
新色、ブラック。
目出し帽的な巻きは極寒ならアリかも。
これも新色。ベージュ。一番ファンシーです。

ひと結びしてダラリ、です。
製造工程としては、倍の幅(35-40cmぐらい)で編み地を作ってそれを両側で閉じて筒状にしています。
こうしないと編地が丸まってきちゃうからなんですね。
つまりもともと二枚重ねのようになっているので、伸縮性と保温性は抜群です。
ことさらにセーター、カーディガンとのお揃いを勧めるわけではないですが、
セーター、カーディガンの記事はこちらです。
グローヴァオールから今年はPコートを買いました。
Pコート、正しくは、リーファージャケットreefer jacketと言います、
チャーチルという品名が付いていまして、その名の通り、英国式のスタイルです。
83,600円(税込)。

風向きによって左右どちらにも合わせられます、ということを実証してみました。

チャーチルのネームラベル入り。上のボタンはチンウォーマー留、下のボタンはダブルブレストの内留めボタン。
チンウォーマーは右前裏の下に付属してます。
素材はウールメルトン、ちょっと重ためです。色はネイビーだけを採用です。
写真によっては明るく見えたりしていますが、実際はごくごく普通の濃いネイビーです。
サイズはSとM。私はMを着てみました。Sでも着れなくはなかったのですが、ちょっと着づらかったんです。

後ろ姿。センターベント、です。この写真の左腕だけそのままの袖丈で撮ってます。
だいぶ長いので袖詰めが必要になるかも。店頭ご購入の場合には無料でお詰めします。
次は、昨年からの継続です。508-58。昨年復活したヘリンボーンです。
あの名品キングストンKingstonをベースにして、現代のシルエットに修正されています。
ネイビーとキャメルの2色展開。

ネイビーはやや赤みがかった少し明るい紺です。

キャメルは、杢糸ではなくてベタの単色、やや濃い目の色合いです。
ウール100%の太畝ヘリンボーン織、一枚仕立て総パイピング、
袖裏地付き、袖口タブ付き、3枚ハギの立体的フード、
と、すべての最高のレベルを施した、グローヴァオールのトップポジションの商品、
日本だけで復活した、日本別注品です。

袖裏付きなのでスーツやジャケットの上から着てもすんなりと腕が通ります。
ビジネス対応を前提に仕入れていますので、サイズは38″を選択しました。私が着ているものです。
これで日本のM~L、と言ったところでしょうか。
大人向きのふんわりと軽いダッフルに仕上がっています。これから肩の上がりにくくなった立派な?オトナでも難なく着られます。
そして、これ大事なポイントです、脱いだときの置き場に困りません。スタバの椅子にもすんなり置けます。
価格116,600円(税込)、円安で少し上がりました。グ社では最上価格になりますが、同業他社の同様商品と比較したら未だにとっても良心的プライスだと言えます。