月例エッセイ「倶樂部余話」第399話を更新しました。
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倶樂部余話【399】NZ100+JN50、始動です。(2022年1月1日)
年が明けました。おめでとうございます。2022年、一つの節目と思い励みにしてきたこの年をようやく迎えることになりました。
1922年(大正11年)11月20日、静岡・呉服町通りの横道、玄南通りにわずか2坪の小さな洋品店、野澤屋を開店した祖父・野澤彌輔。1972年(昭和47年)12月1日、野澤屋を兄弟3人で分社、メンズ部門を継承しジャック野澤屋を設立した父、野澤武良男。野澤屋100年とジャック野澤屋50年、略してNZ100+JN50と称することにします、今年は一年掛けて100年&50年の特別年といたします。
ただ、大変お恥ずかしい百周年でして、普通よくある百周年は、こんなに立派に大きな会社になりました、と新聞広告なんか出してとても誇らしげなんですが、こっちは最初が裏通りの2坪の店なら今もビルの5階の2坪のシェアオフィス、百年経ってもこの有様です、と自嘲せざるを得ないほどの情けなさで、栄枯盛衰の百年、栄や盛はほんの僅かで枯と衰ばかりの百年です。50年前に父たち兄弟で3つに分割したと言いましたけれど、父は三男でしたので、昔の言い方をすれば分家筋ということになります。生業である衣料品小売業を未だに営んでいるのが当社だけになっているので、分家筋だけど百周年を謳いますよ、と、念の為本家にお伺いを立てたところ、こんなんで百周年なんて恥ずかしすぎてあんまり知られたたくないのが本音なんだよ、と言われたほどであります。
でも、百年は百年、当たり前ですがそれには百年かかるんです。どんなに優れた企業でも五年で百周年はできないんだから、どんな百年でも単純に百年続けられたことを祝ったっていいじゃないですか。とりわけこの十年ほどは生業を保てるかどうかの瀬戸際の連続で、そのたびに、なんとか百周年までは、と、大きな目標点にしてきたので、今日元日を迎えて、ようやく、という思いひとしおなんです。曲がりなりにも百年企業の末席を汚して仲間入りです。
呉服町のど真ん中、県下一の専門店と持ち上げられた繁栄の昭和30年代、慢心から一転経営難に陥り分割を余儀なくされたS40年代、VANを掴んで笑いのとまらなかったS50年代、三代目が食いつぶすの格言通りに縮小の連続が私の30年。そのへんのこと、今年は機会のあるときにもう少し詳しくお話することがあるでしょう。
ともかく、NZ100+JN50、今日が初日です。(弥)
今年のことは今年のうちに。出来上がり紹介、いろいろ。
今年最後の記事は10月から溜まっている出来上がりの紹介で締めましょう。
シャツから。
左。Mさんから、カリビアンコットンsilver100/2Gのシャンブレー白無地、
お仕事用の1枚、なんでもないシャツのようで、細い首に長い腕、更にいかり肩の補正、とオーダーでないとできない仕様です。
右、撮影クルーのHさん。黒の大きいギンガムもカリビアンコットンsilver100/2Gの生地。
衿はワイドでも一番ポイントの小さい、ショートワイドの選択です。
2枚ともIさんからのレディースのオーダー。
同じスタンドカラーのように見えますが、
左の白のシアサッカーは、新型のバンドカラーでスタンドカラーよりも低い台衿です。
右、リバティプリントはきのこの柄です。
レディス、Iさんからのご注文は、紺無地のビエラ(薄いネル)。
台衿とカフスの裏側にプリント柄の別布を施しました。
こっちもIさん、男性の別人物です。とろふわの生地がお好みで、
左、カリビアンコットンsilver100/2Gのドレスピンオックスのブルー。
右、伊アルビニのドビーストライプのブルー。どちらも控えめな光沢感があります。

2枚ともSさん。
左、伊トーマス・メーソンのギンガム、黒は意外に珍しい。Sさんはホリゾンタルワイドがお得意です。
右は、インディゴのバイオウォッシュ加工。newセミワイドのBD版。ボタンは色々考えた末に白にしました。大正解。
リンクルフリー・フェアに乗って、Iさん(これまた別人の元大学の先生、どうしてうちはIさんばかりなの?)。
グレーのツイル無地です。このくらい濃くないとちゃんとグレーに見えないんですね。
Sさんからリペアの依頼。衿とカフスの交換でクレリックシャツに再生です。
右、懐かしの黒ラベル。11年前に作ったシャツです。データが残っててよかった!
トラウザーズ。

どちらも鎌倉シャツさんのトラウザーズを取り寄せました。
左、Fさんからはネイビーの綿パン。今まで洗えなかったここの綿パンでしたが、今シーズンから洗い可となりました。
右、Mさんからグレーのウールトラウザーズ。冬物というにはちょっと薄手です。
スーツとジャケットです。
岐阜のHさん、勤務先の横浜との往復の途中に立ち寄っていただきました。
葛利毛織の定番サキソニー、青みのあるダークグレーの無地です。
細身の体型ゆえの悩みでお尻が貧素に見えないようにとアウトの1タックで仕上げます。

当社の顧問会計士Yセンセから決算時に呼び出されて、何事かと思ったら、スーツ2着のご注文でした。
左はハリソンズの夏物SeaShell。シワにならない麻、として好評のテンセル混リネン素材。
こういう素材はイタリアが得意でしたので英国製というのはチョット珍しいです。
右は、同じく英ハリソンズの秋物の定評素材、プルミエ・クリュ。
ワインの用語からなぞらえた仏語ですがれっきとした英国素材。11オンスの軽めの生地で
99%のS100’sウールに1%のカシミアを混ぜてます。
杢のブルーグレーで2インチ角のプロックチェック。
千葉県からやってきてくれたYさん。
何の変哲もないグレーのヘリンボーンに見えますが、
これこそ超ヘビー級18オンス(560g)、スコットランドのロバットツイード、
ブランドはPorter&Harding,商品名HARTWISTであります。
あまりの重さと緑系の色柄ばかりという偏りに従来はマニア受けの生地と考えられてきましたが、
昨年カラーリングがリニュアルされ、グレー系やブルー系が増えたことから、
ハリスツイードやドネガルツイードでは飽き足りない方々に少しずつ注文が入り始めました。
手で持てば確かに重たいですが、アルデックスの仕立てだと、肩ではなく首の後に服の重心が乗るので、
重さを感じずに着られます。

Sさんのご注文は、バラケ生地の中からのグッドチョイス。
伊ロロ・ピアーナの濃紺無地です。綾織なのに上品な光沢があり、
イタリア物らしい柔らかな印象があります。

スリーピースでのご注文は、Kさん。やはりバラケ生地の中から、
伊カノニコの2インチプロックの紺無地です。ダーツが入ってもチェックの柄合わせはバッチリ、
那須夢工房の制作です。
最後は靴です。
Sさんの就職祝いに叔父のKさんがプレゼント。靴とベルトのセット、2足です。
黒のダブルモンクはドレス仕様で革底に。
ベルトも30mmのドレスタイプ。
もう一足は少しカジュアルに。ダークグレーのベースにネイビーをコンビにしたサドルシューズ。
ラバーソールにスリットウェルトのダブル巻き。
グレーのベルトも35mmの太いタイプにしました。
今日の最終便で4点がようやく全て揃いまして、一安心です。
この2足をいろいろと違えたKさんの思いがおいごさんのSさんに伝わりますように。
さて、明日は、アポのある一組だけをお相手したら、13時で閉めますので、
実質年内の仕事はほぼ今日ここまで。
今日は私の誕生日、今夜は帰省している孫にお祝いしてもらいます。
新年は1/4(火)より営業します。
良いお年をお迎えください。
お知らせ。オーダーシャツ、価格改定(値上げ)とサービス向上のご案内。
入荷速報。オモーリャO’Mailleのアランセーター、追加がようやく届きました。
やっと届きました。
頼んでないのに入った色もあります。Bluebellヒヤシンス。
頑張って、在庫表を最新に更新しました。
こちらからどうぞ。
入荷速報。英ハーレィHarley of Scotland 到着です。Voe True Shetland,2プライplainと4プライrib。無染色の白と黒は当店初登場です。
今シーズンの入荷のどんじりは、やっぱりハーレィHarley of Scotlandです。
当初から12月になるよ、と言われていたので、まぁ予定通りです。
☆2ply Plain 19,800円。

おなじみVoe True Shetlandのシリーズ、7年連続。もう惚れ込んでます。
今年は2plyPlainの丸首セーターをピックアップしました。
注目はその色です。
(着用写真、私は40を着てます。ぴったり、ゆとりなし、です)

初登場のホワイトシープWhite。VoeTrueの柔らかい産毛から白だけを採集した
ナチュラルで染めてない天然のホワイトです。
だから晒した真っ白とはまったく違って、とても優しいトーン。
サイズ表示のタックラベルが真っ白なので比較できるかなと思ってタグもそのままにして撮りました。
1plyだと透けてしまうので今まで発注を避けてましたが、2plyなら透けません。
着用写真も赤いギンガムのシャツの着ていますが、ほとんど透けがないのがおわかりでしょう。
白は苦手だな、という人にもてらいなく着てもらえる優しいホワイトシープです。
38”(メンズS),40”(メンズM),42”(メンズL),44”(メンズXL)、の4サイズ。
あ、やむなくモデルになっている私の体型、書いておきます。
身長164cm体重73kg胸囲96cm胴囲(スラックスのサイズ)85cm,腕は短くてシャツの裄丈で78cmです。
なので最適サイズは40”、ちょっとゆったり目で42″です。
(42を着てます。適度なゆとり、です)

2色目は、グレーシープGreyです。これもVoeTrueの産毛からグレーの色だけを採集したものなので、無染色です。
この色は久々の再登場。
だからモノトーンではなくて、セピアトーン、です。
チヤコールグレーでとは違いまして、茶系の色になります。
38”(メンズS),40”(メンズM),42”(メンズL),44”(メンズXL)、の4サイズ。
(44を着てます。だぼっとしてます)

3色目、これも初登場のブラックシープBlackです。黒い羊の無染色ですから、
厳密に言うと黒ではなくてこげ茶です。提げ札のベースカラーが真っ黒なので、その違いがわかるかなぁ。
モノトーンの黒ずくめが苦手な人(私です)にも着てもらえる、
とてもナチュラル、天然のブラックシープカラーです。
36”(レディス)、38”(メンズS),40”(メンズM),42”(メンズL),44”(メンズXL)、の5サイズ。
☆4plyRib 25,850円

リブの方は、昨年不足気味でしたので、従来カラーをリピートしました。
つまり、2plyの3色と4plyの3色は全く異なり、全部で6色、の勢揃いとなったわけです。
40″を着てます

まず赤茶Moorit。
mooritは英語じゃなくて多分シェトランドの言葉でしょう、だからある意味この色こそ最もシェトランドらしい色とも言えます。
やや赤みがかった茶色で、よく観察すると数色が混ざって茶色を作り出している事がわかります。
40”(メンズM),42”(メンズL)。
42″着用。

子鹿Fawn。子鹿のバンビですからまぁベージュ系と言ったらいいでしょうか。
Voeの中では最も古くからある伝統的な色で、
多分統計的には一番数が出ている色でしょう。やっぱりこの色は欠かせません。
40”(メンズM),42”(メンズL),44”(メンズXL)。
44″を着ました。でかいです。

オートミールSilver。Voeの色展開では一番新しい色で、アランセーターのオートミールともよく似た色です。
近年では一番人気のカラーです。
38”(メンズS),40”(メンズM),42”(メンズL),44”(メンズXL)。
過去記事を遡ってみたら、このVoe True Shetlandの糸は、
ハーレィから7年前から連続で展開、
その前にはエベレストで仕入れていた時代もありますから、
一体もう何年続けて売り続けているのか、
この糸への私の惚れ込み具合がわかっていただけることでしょう。
展開色は無染色の数色しかないし、カタチも丸首プルオーバー(シームレスニッティング)のひとつだけ、という制約の中で、
毎年どうやって発注しようか、とても悩むのですが、
その結果が2021年の2plyプレーンと4plyリブであります。
それから、すでに2022年の展開品番リストが手元に届いてまして、
それには4plyリブが載ってません。なのでこれは今年限りということになるでしょう。
記載のサイズは掲載時のものです。色によってサイズの有無があり、今後もサイズ切れが発生しますので、
最新の色サイズの在庫状況はwebShopにてご確認ください。
そのままご購入へも進めますので是非。
諸事連絡です。
☆本日(12/1)、月例エッセイ「倶樂部余話」を更新しました。第398話「ドキュメンタリーのことなど」。お読みいただければ嬉しいです。こちらからどうぞ。
☆同時に月イチのメルマガ通算397号を、登録の方々に配信いたしました。え、届いてないよ、という方がいましたら、お手数ですがこちらまでご連絡ください。また、ご購読ご希望の方もこちらからお申し込みください。
☆米富繊維の小冊子のために寄稿した拙文「モーリンに捧ぐ」がweb上で読めるようになりました。
こちらからどうぞ。
また、当HP「アランセーターとは」の寄稿文集にこの拙稿を加えましたので、今後はそこでもお読みいただけます。
☆年末年始の営業について。今年は火曜日の配置がうまくなくて、ちょっと変則的です。
営業カレンダーでお確かめください。
以上、諸事連絡でした。
